蝶カッコいいパリス様VSハングリーウルフ
まるで不死鳥のように、いや体が炎そのもので構築されている以上ある意味では不死鳥以上に炎に包まれて再生したパリスは、
己の姿を見て得たもの、失ったものを思い浮かべ――――――――――――
取り敢えずその全部を思考から吹っ飛ばして目の前の女の子をどう落とそうかと考えていた。
いつも通りの平常運転である。
そんなときである。邪魔者が入ってきたのは。
ハングリードッグ
アイが聖なる光でやっつけた犬のモンスター達である。
その性質は常に腹を空かせておりその為餌を1日抜けば死んでしまう。
しかし対して強くない為か弱い獲物しか狙わない。
しかも今回は数を増やしたうえにボスまで連れてきている。
ハングリーウルフ
ハングリードッグ同様常に飢えていて、性格は卑怯且つ狂暴。
ハングリードッグよりも筋肉の付き方が凶悪になっている。
アイはちょっとびっくりしてる。
というかもしかしたらビビってるのかもしれなかった。
だがいくら弱体化したとはいえランクSオーバーと相対しあまつさえ屠ったこともあるパリスにとっては恐怖は無く、
寧ろいいところを見せるチャンスと思っていた。……人はそれを驕りと呼ぶのだが。
ハングリードッグ達は流石にパリスには寄ってこない。
それはそうだろう。だって炎に突っ込んで焼かれては元も子もないのだから。
だから自然と標的はアイであった。
「……上等だ。オレ様を無視してただで済むと思ってんじゃねーぞ犬っころ。」
無視されることが基本嫌いなパリスはハングリーウルフに抱擁する。
「このオレ様のハグだ。そのまま昇天しちまいな。」
メスであっても興味のないものにはパリスはホントに容赦が無い。
まぁハングリーウルフが如何に低クラスとは言えど、パリスも成虫の蝶族としては初期形態。
そんなに強力な炎でもなかったのだが、それ以上にハングリーウルフも大したことが無かった。
パリスはハングリーウルフを倒した。
パリスはスキル『貪欲』を手に入れた。
一方アイの方は。
「いやぁぁっ、来ないで。」
そういって穏やかな光をハングリーウルフたちに差し向ける。
光を浴びたハングリーウルフたちは一瞬だけ穏やかな顔をしたがその直後埒外の苦痛を受けたように叫び、
血走った目を向けながら涎を垂らし、先ほどは勝てぬと踏んだパリスにさえ飛び掛かろうとしてそのまま餓死していった。
「……えっ?」
以外なアイの強さに驚くパリス。
というかホワイトバタフライの攻撃の意外なエグさに慄くパリス。
アイは確かに蝶族では普通の強さだ。
しかし蝶族というか昆虫族自体がチート仕様なのをパリスは忘れていた。
ファイアゼフィルス RANK C+
ファイアバタフライのゼフィルス種。
ただ、炎の身体で実体がないためゼフィルス種としての恩恵はない。
詳しくはファイアバタフライに準じる。
ファイアバタフライ RANK C+
炎の身体を持つ新種の蝶族。
身体に実体がないため飛び方が非常に特殊。揚力などの影響を強く受ける。
他の基本種族の蝶がCランクが多いのに対し+分だけ強い。
後めっぽう水に弱い。炎が消えきったら即死亡。
勿論翅のない演歌歌手の名前の天使のサポートは無い。
代わりに物理攻撃にはめっぽう強い。但し炎を消し去るほどの物理攻撃はNG。
ちなみに昆虫族だからこそのランク C+の性能。
似たような形態をとる同サイズの生物はランクがEのものもある。
ホワイトバタフライ RANK C
内定強度が蝶族の中では非常に低く、親がホワイトバタフライだからと言ってホワイトバタフライは生まれにくい。
逆に進化先未定の蝶の幼虫からは非常になりやすい。叩き上げ系。ブラックバタフライ系統の逆。
ただ進化に伴い内定強度は上がる。
光、聖属性を中心に申し分程度に風が使える。
戦闘に関してはアンデッド系を排し、回復ができるという珍しい立ち位置。
思念が取りついた型のものにもダメージを与えられる。
その攻撃方法は細胞分裂の新陳代謝を暴走させるという悍ましいもの。
その光、もしや放○能?
見た目はほわほわしている、天使のような悪魔。
アイの場合はそれなりにはレベルがあるため弱い敵には効果が早く出ている。
というか、特殊な再生で低レベルでありながら成虫なパリスが異常なだけ。
成虫になった時点でそれなりにはレベルが行っているので低ランクの生物はアベシ的な死を迎える。




