4. 小説サイト投稿者はユーザー間での交流に消極的な傾向がある?
私はまだ「小説家になろう」を利用してそれほど時間が経っていませんが、
こちらに登録して他のユーザーさんのページを見て驚いたことがあります。
それは「プロフィールを書いている人の割合がものすごく低い」ということです。
私は個人ウェブサイト全盛時代からウェブ上での発信活動を続けてきて、
今もウェブサイト、ブログ、Pixiv、食べログ(レビュー投稿もしています)、
X(旧twitter:以下twitterと書きます)、Instagramと利用していますが、
どれもユーザー登録をしてまず取りかかることはプロフィールの編集でした。
実際ここに挙げたどのサービスもユーザーの多くがプロフィールは記載していて、
「何らかのサービスに登録して発信をする際にはとりあえずプロフィールを書く」
というのは私に限らず、それなりには広く共有されているものと思います。
ただ「小説家になろう」の場合、プロフが不記載の人がすごく多いのですよね。
かなり人気のある人でもプロフィールは何も書いてないことがけっこうあります。
これについては「小説家になろうは交流を前提にしたサービスではない」
ということもあるのですが、それはPixivや食べログでも同様で、
特に食べログなんてユーザープロフィールを見る人はあまりいないのに対して、
それでもプロフィール記載率は圧倒的に「小説家になろう」より高いのですよね。
それだけでなく「ユーザーお気に入り登録」(他サービスでいうところのフォロー)、
「ブックマーク」もほぼゼロの人が想像していた以上に多いのですよね。
ただこちらは小説という媒体がイラストやtwitterにおけるつぶやきなどに比べて、
読むに至るまでの心理的ハードルが高く、読んだ際も好き嫌いが分かれやすい、
という性質があることを考えればわからないこともないです。
しかしながら、ユーザーフォローは単にその人の作品が好きというだけでなく、
「小説を書くのが好きという同じ趣味を持っている人と交流したい」
という意味で行うことも多いので、プロフ不記載やフォローがない人が多いというのは、
「小説作家は絵師などの他の発信者に比べて作家間交流に消極的なのでは」
ということを示唆しているようにも考えられます。
(フォローとブックマークを非表示にしているだけの人も多いとは思いますが)
Pixivなどもそのサービス内での交流はそれほど多くはないですが、
一方で絵師さんの多くはtwitterアカウントを持っていて、
拡散効果の高いtwitterがイラスト公開のメインになっていると同時に、
twitterでのイラストレーター同士の交流はむしろかなり密だったりします。
特にコミケやコミティアの前になると、絵師さん同士の
リポスト大会が始まることからもその交流の密さがうかがえます。
一方で「小説家になろう」ではプロフィールにtwitterアカウントを
記載している人もごく少数で、「小説家になろうではなくtwitterで交流しよう」
と思っても、そもそもそれができなかったりします。
もちろん多くのユーザーをあたってみれば交流が皆無でないことはわかります。
ただしやはり規模は小さく、twitterでも小説作家同士の交流もあるものの、
こちらも小説投稿者の数の多さと比べるとやはり規模はかなり小さいようです。
またそれだけでなく、twitterでの小説作家同士の交流などを見ていると、
絵師間の交流などに比べてどこか関係性がドライという印象も受けます。
やはり作家間の交流に消極的な人が多いという傾向は事実としてあるようです。
少し話は変わりますが、ウェブサイト、ブログ、twitter、Instagramなどでは、
サービスを利用してすぐの頃は扱っているテーマが近い他のユーザーを探して、
そうした人のところに書き込んだりしてまず交流を広げるのが定番の流れでした。
サービス利用開始時は誰も自分のことを知らないので、
何もなしに自分のサイトやブログやtwitterを見てもらうのは困難です。
そこでまずは小規模でもいいから交流を行って、その人達とやり取りをしながら、
それを土台にして徐々に活動を大きくしていくのが無難な流れになります。
ものすごく絵の上手い人がtwitterを始めた場合や、
すさまじくSEOのテクニックに長けている人のブログ利用であれば、
何の交流もなしに急にブレイクするということもありえますが、
そういう特殊な状況がない限りはなかなか難しいものです。
「小説家になろう」における作家間の交流がものすごく少ないというのは、
活動を始めたときに「まず小さな交流を作ってそこを土台にする」という
スタートを切りにくいことも示しています。
もちろん新規ユーザーの中には「好みが近い人と交流したい」と思っている人も
実際にはそこそこいると思うのですが、そうした人にコメントを書いたりフォローしても、
相手の人が交流に消極的だったため結局交流に発展しなかったケースもあるでしょう。
こうした「活動のための小さな土台」を作りにくいということになると、
あとはどうしても淡々と作品を投稿するだけになってしまいます。
しかしそれでいきなりランキングに入るというのは稀なので、
新着作品に表示されている短い間にたまたまそこから見に来てくれる
そういう読者の人に頼る以外にないということになってしまいます。
とはいえ、新着から来てくれた人がポイントをくれたり、
ブックマークをしてくれる確率は非常に低いため、
このエッセイの第1話として書いた
「0ptの状態から脱出するのってかなり難しい?」
という状態にハマってしまいがちになるのでしょう。
投稿者同士の交流は度を超えると「互助会」のようになるのでそこは注意が必要ですが、
一方でここまでユーザー同士の交流の規模が小さいのもそれはそれでいびつに感じます。
なので、交流に対して積極的な人も探せばいないことはないので、
「小説家になろう」やtwitterでそうした輪があるところを探して、
小規模でも交流できる人を作ってそれを土台としたうえで、
活動していくほうが楽しく小説を投稿できるようには感じます。
「投稿しても誰が気にしてくれているのかわからない」
という状態が続くと、どんな人でもある種の徒労感はおぼえますからね。
小規模でも交流があればその人達が感想をくれたりするので、
小説を書くためのモチベーションを維持するという点からも、
もう少し交流に積極的になってもいいのではないかなと感じました。




