魔王と二人
それはとある宿屋で起こった。
「「ベルクさん、今日暇なら私と...貴女は誰?」」
無言で睨み合う二人。
「私はギルドの受付嬢のアイナです。ベルクさんとは一緒に出かけたりする仲です。」
「私はこの宿屋の看板娘のアイナです。ベルクさんの露店を手伝ったりプレゼントをもらったりする仲です。」
何で自己紹介に俺のことを出すんだ。
しかも笑顔なのに何故か凄みを感じるんだが…
「私もプレゼント買ってもらったことあるんですよ?」
「私は手づくりの指輪ですから。」
「それですか?人差し指ですけどね。」
「「… 」」
「「ウフフフ…」」
二人の間に未だに挟まれている魔王は鳥肌が止まらない。
二人の背後に一瞬、怒り炎を吐くドラゴンが見えた気がした。
風邪でもひいたのかもしれないな。鳥肌もそのせいだろう。うん。
とうとう魔王が現実逃避を始めた。
「「ベルクさん、今日は私と出かけますよね?」」
「きょ、今日も、ランクを上げるために依頼を受けようと思っているんだが…」
「「ベルクさん?」」
逃げることは叶わなかった。
・・・・・・・・・
結局、二人とも連れてきてしまった。
「ベルクさんったら、ヘタレなんだから。...あれ?女の子を二人も連れてる時点でヘタレって言えない?」
「優しいというか、優柔不断というか、まあちょっとヘタレではあるんじゃないですか?」
横から視線が突き刺さるんだが。どうすればよかったっていうんだ。あの状況で。
横の二人どころか、周りの男たちの殺意の乗った目線が向けられているが、それどころじゃないようだ。
そして、これ、どこに行けばいいんだ。
行くあてもなく通りを歩いていく。
なんだか連行される罪人のようにも見える。
「ベルクさん!あの服屋さん、おしゃれなんですよ!どれが似合うか見てください!」
「あ、ああ。」
「むぅ、じゃあ私もどれが合うか選んでください!」
・・・・・・・・・
「どうですか?これ。似合います?」
アイナがクルッと回りながら訊いてくる。
明るい色のシャツとショートパンツ姿だ。
健康的な色の肌と相まって魅力が引き出されている。
「そうだな。アイナは明るい感じだしそういう服はよく似合うと思う。」
「私はどうですか?」
エマが腰に手を当ててそのスタイルを見せつけるように訊いてくる。
落ち着いた雰囲気のブラウスとロングスカート姿だ。
スカートから出た足が眩しい。
「ああ、落ち着いた服装が似合うな。立派な淑女って感じがするな。」
ふう、無難な感想を出せたよな?
「決着、つきませんね。」
「今日は引き分けですね。」
「「でも、譲りませんからね?」」
…なんの勝負なんだ。
小説って、想像以上に書くの、難しいですよね。
うん、読んでた時は知らなかったんですよ…
…書けない時がまたあるかもしれませんが、
よろしくお願いしますm(-_-)m




