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新大日本皇国   作者: 茶太郎
19/25

内乱14

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電子機器室内。

ナガト技術中尉は薄暗い室内で息を潜めガンガンと叩かれる扉を見ていた。

無駄なことをと彼女は思った。ここは戦艦の中、いや世界中探してもここほど頑丈な部屋はない。

勿論同型艦の陸奥を除いてだが。


「うるさいです」


ガンガンとうるさく思わず両耳を塞ぐ。

本来扉は油圧で開くようになっている。もし油圧に問題があって開かない時のために手動で開けれるようレバーがある。それを回せば扉は開く。

だが外の兵士たちはレバーが回らないからなんとか扉を破ろうとしている。

いくら軽く作られているとはいえ扉だけでもかなり重い。なのでそれなりの力が必要になるが開かないことはない。ならなぜか、ここは戦艦の脳とも言える場所で超機密だ。

テロリストなり敵性国家からのスパイなりが戦艦に潜入してきた場合に備えて中からのみロックできるようになっている。通常は外した状態にしてあるが。


「大変なことになったわね」


突然女性の聞こえナガトは振り向いた。

そこには誰もいない。キョロキョロと周りを見回すが誰もいない。

そもそもこの部屋に入れる人間は自分しかいない。扉も閉めている状態だ。自分以外の人はいない。入って来れるとすれば人間ならざる者のみ。

ナガトはすぐに誰かがわかった。


「本当にですよ。長門さん」


ナガトの目の前に光の粒子が集まり人の形を成していく。

集まった光がパッと拡散するとそこには巫女姿の女性、長門がいた。

突然光の中から人が現れてもナガトは驚かなかった。それもそのはずこの二人は戦艦長門が就役した時からの知り合いでありまるで友達のような関係を築いている。


「まさか、日本でクーデターが起こるなんてね」


「クーデターですか?」


コクッと頷き説明する。

長門はこれまで助けを呼ぶため他の艦魂の下へ出向いていた。

艦魂の中には彼女らのように艦長や乗組員と関係を築いている者もいる。信じてもらえるか分からないが兎に角こちらの現状を伝えに行っていた。

そこで他の艦魂から関東でクーデターが起きたことを知った。


「すでに八八艦隊計画の戦艦は私と陸奥を除いて全て反乱勢力の支配下にあるの。それだけじゃない観艦式に参加していた軍艦全てが奴らの支配下よ」


「海軍の主戦力はもう相手にあると言うことですね」


金剛型や扶桑型、伊勢型はあるが旧式艦である。

その代替艦として建造されたのが八八艦隊の戦艦だった。

解体か記念艦にするか決められていないため今は呉に停泊している。


「そう言うこと。だから私と陸奥だけでも奴らに渡せないの。なんとしても取り戻さなきゃ」


「どうやって?相手は何人なのかわかりませんし、私一人でなんとかなるとは思えません。そもそも」


再び扉の方を見ると叩く音は聞こえず、代わりに「バーナーを持ってこい」との声が聞こえた。


「扉の前にあの人たちがいる限り出られません」


不安げな顔を顔を長門に見せると長門は大丈夫よとナガトを優しく撫でる。


「夜になれば海から助けが来てくれるから」


「海から?」


笑みを見せ頷く長門。


「海神を乗せた潜水艦[知多]がすぐそばまで来ているの。私と陸奥の状況と敵の人数を伝えておいたから夜には来てくれるわ」

艦魂が中々出せてなかったので今回出してみました。

長門とナガト。この二人を一緒に出すと何度間違えたことか。今さらながらなんで同名にしてしまったんだ・・・・・と少し後悔してます。

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