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最弱ステータスでヘビに転生した俺は、スキル補食と進化をしながら迷宮を攻略する  作者: 迫力くん


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第089話「食い合うスキル」

『雷走が短放電を捕食しました』


 は?


『雷走がLv2に上昇しました』


 いや、待て。


『帯電鱗が雷走を捕食しました』


 今、勝手に食った。


『統合スキル《雷纏 Lv1》が生成されました』


 新しいスキルまでできるのか。


『鱗硬化が鱗弾きを捕食しました』


 今度は防御まで来た。


『鱗硬化がLv3に上昇しました』

『鱗硬化が殻硬化を捕食しました』


 殻硬化、お前も入るのか。


『統合スキル《竜鱗装甲 Lv1》が生成されました』


   ◇ ◇ ◇


 通知がようやく止まった。


 新しいスキルができてる。さっきの通知の流れなら、複数が一つにまとまったって意味だ。


 雷系から防御まで、一気に食い合ってまとまっている。


 同じ系統のやつを下から食って、上のやつが伸びる。まとまりきると、新しいスキルになる。


 しばらく待っても、追加の通知は来ない。


 毒牙、毒液圧縮、毒霧は静かだ。反響定位、振動感知、熱感知も残っている。冬眠もそのまま。


 何でもかんでも混ざるわけじゃないらしい。


   ◇ ◇ ◇


 ひとまず、鑑定を開く。


――――――――――――――――――――

種族:幼竜

Lv:1

HP:244 / MP:160

攻撃力:120 / 防御力:110

素早さ:116 / 知力:112

【スキル】

 捕食継承 Lv2 / 毒牙 Lv3 / 締め付け Lv2

 竜鱗装甲 Lv1 / 壁走り Lv3 / 振動感知 Lv3

 熱感知 Lv2 / 外殻粉砕 Lv2 / 毒液圧縮 Lv1

 酸耐性 Lv1 / 粘着無効 Lv1 / 毒霧 Lv1

 急旋回 Lv1 / 嗅覚強化 Lv1 / 反響定位 Lv2

 鑑定 Lv3 / 反響撃 Lv1 / 魔力操作 Lv2

 竜威 Lv1 / 竜息 Lv1 / 熱体 Lv1

 雷纏 Lv1 / 冷気耐性 Lv2 / 冬眠 Lv1

 竜因子 / 蛇王因子

次の進化まで:0%

――――――――――――――――――――


 ちゃんと入れ替わってる。


 種族も、幼竜になってる。


 蛇の上に何かが乗ったんじゃない。種ごと変わった。


 消えたやつと残ったやつが、一目で分かる。


 鱗の下がびりっと走った。前みたいに「溜める」「走る」「流す」が別々じゃない。首から背中、前脚の爪先まで、一本で繋がった感じがある。


 雷系、かなりまとまった。


 その下で、鱗の硬さも前と違う。ただ固めるだけじゃない。受けた衝撃を横へ逃がせそうな手応えがある。


 殻硬化、お前そこに入るのか。


 悪かった。単体だと使えないと思ってたけど、ここに入るならちゃんと当たりだ。


   ◇ ◇ ◇


 そこから、名前の先を開く。


――――――――――――――――――――

捕食継承 Lv2

捕食した相手のスキルを確率で継承する。

死亡後時間が経つほど継承率が下がる。

系統の近いスキルを捕食対象にする。

下位スキルが上位スキルに捕食される。

条件が揃った場合のみ統合スキルが生成される。

――――――――――――――――――――


 ちゃんと出た。


 勝手に食い合ってるだけじゃない。近いやつだけをまとめて、下位を上に食わせてる。


 統合スキルはおまけ寄りか。毎回これが出るわけじゃないなら、今回かなりいい。


――――――――――――――――――――

鑑定 Lv3

対象の名前、Lv、スキル一覧を表示する。

各スキルの詳細を表示する。

――――――――――――――――――――


 こっちも分かりやすい。


 名前と一覧だけじゃなく、中身まで見える。


――――――――――――――――――――

雷纏 Lv1

鱗への帯電、瞬間加速、接触放電をまとめて扱う。

――――――――――――――――――――


 これなら分かりやすい。


 近づく。乗せる。流す。


 雷鱗蛇でやってきたことが、そのまま一本になってる。


――――――――――――――――――――

竜鱗装甲 Lv1

鱗の硬度強化、受け流し、衝撃分散をまとめて扱う。

――――――――――――――――――――


 こっちもいい。


 硬いだけじゃない。受ける。流す。残りを耐える。


 今の高い重心と四肢の体には、前よりたぶんこっちの方が合う。


 戦い方が少し整理された。


   ◇ ◇ ◇


 最後に、因子の欄を開く。


――――――――――――――――――――

竜因子

■■■_■/読取不能


蛇王因子

■■■_■/読取不能

――――――――――――――――――――


 そこだけ読めない。


 なんだこれ。


 もっと鑑定のLvを上げろってことか?


   ◇ ◇ ◇


 因子欄を閉じて、前脚を出した。後脚が遅れた。尾が重い。頭の位置が高い。


 そのまま黒玻璃に顎から突っ込んだ。


 痛い。


 幼竜の体、全然分からん。


 けど、前脚がある。首が高い。胸に入る息も太い。


 腹で這うだけだった時とは、もう別だ。


 種族欄だけじゃない。ちゃんと幼竜の体になってる。


   ◇ ◇ ◇


 もう一度やる。


 今度は前脚を小さく出す。少し遅らせて後脚。そこで胴をしならせたら、胸が先に浮いた。腹で進むつもりだったのに、前のめりに滑る。


 ダメだ。前の体の癖がまだ抜けていない。


 首も長い。ちょっと下を見たつもりで、頭が思ったより深く落ちる。逆に前を見ようとすると、今度は視線が高すぎて距離感がずれる。


 強いのは分かる。爪は黒玻璃に深く入るし、胸に入る息も前より太い。


 ただ、動かし方が全然ついてこない。


 前脚と後脚が別々の生き物みたいだ。尾まで重くて、歩くだけで三か所くらい気を使う。


 立つ側の体になったな、とは思う。歩き方まで勝手に分かるわけじゃないらしい。


 それでも、手札は整理できた。


 これなら奥へ進める。


 竜になったなら、まずはこの体をちゃんと使えるようにする。


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