第5話「ギモン」
見先は天井を見上げながらも目の焦点があっておらず、静かに佇んでいる。正気ではないようだ。
果穂「っ………」
果穂は様子のおかしい見先から目を離さないまま耳のインカムに触れWBC本部と会話する
果穂「…WBC戦闘員江口果穂………」
果穂「以前保護した被害者井村見先の様子が豹変」
板橋「何?」
果穂「なぜかはわかりませんが…能力者として覚醒した模様…」
板橋「手術は…受けてないよな………?」
板橋「どういうことだ……」
果穂「正気を失っているようで…ヤツが襲いかかってきたその瞬間、私の判断で能力を使用することを許可願いたい」
板橋は本部の机に置いてあるマイクに喋りかける
板橋「許可しよう」
果穂「………」
見先「…………………』
見先はゆっくりと不気味に首を鳴らしながら白目を向いて果穂の方に振り向く
見先「カ……ホ………』
見先『カ……ホ………』
果穂「!!」
果穂は瞬時に気づく。見先は背中から血液を凝固させ触手のように伸ばす
その伸びた触手は果穂に当たりそうになるが彼女は刀でなんとか受け止める
果穂「っ………!!」
果穂は背中から蜘蛛の足のような血液を出現させる
果穂「お前は何なんだ!!!」
見先『キキキキ…』
見先は完全に正気を失っている。
暴れ狂う触手で果穂を襲う。まるで彼はウィルスターのように恐ろしく、そして異形の怪物に見える。
見先の体は段々と血で覆われ人の姿から離れていく。
見先『キキキキキキキキキキキ…』
果穂はすかさず蹴りを入れ見先を吹き飛ばす。もちろんこの蹴りはただの蹴りではない。体内の血液を強制的に循環させ身体能力を無理矢理向上させているのだ
果穂「………」
果穂は静かに刀を握り、見先に刃を向ける
果穂「お前は人か…病か……」
果穂「私たちWBCは病をこの世から根絶する使命がある」
見先『キキキキキキキキキキキ』
果穂「これよりお前を世界から切除する」
板橋「果穂、殺すのはよせ」
果穂「?」
果穂「何故です?我々はウィルスターを滅ぼす組織のはず」
板橋「いいから」
果穂「………はい」
見先『キキキキキキキキキキキ』
果穂の背中の足が刃物のように鋭くなりその足が見先に突き刺さる
見先『ガッ…………』
見先は倒れ意識が飛ぶ。段々と触手が見先の体の中へと戻っていく
果穂「…………」
果穂「…」
果穂「…………ハァ」




