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漫然と  作者: 藻雲
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魅了、ノスタルジー、空っぽな箱

_____________________________


魅了


まるで煌めく宝石のような瞳を

僕は追いかけ、途法に暮れる

誰が為と問われると

僕は口を噤むのである


まるで彩る花のような表情を

僕は探して、日が暮れる

偶然と言われると

僕は直ぐ様睨むのである


揺らぐ心はルビーのよう

吹かす情動は薔薇のよう


私は貴方に魅せられて

途法に暮れる、日が暮れる

_____________________________


ノスタルジー


いつか大人になる


忘れていく、去っていく


その前に全て覚えていたい


お日様の温み、月光

夢の残り香、貴方とのお話

夕暮れ、潮騒

東風の煌めき、水面

微笑む花房

歌う星


全部全部、埃一つ許さない

琥珀の中に閉じ込めたい


大人になる前に

一気にそれを呑み干したい


それでも大人になる

大人になったんだね

_____________________________


空っぽの箱


夢を描く 僕は一つも言わず

筆を進める 筆先が空っぽ


天井を仰ぐ 僕は一つも考えず

ノートに溜まる字も 言葉が空っぽ


遠い海の 遠い国の 遠い貴方の


心震わす 胸躍らす 鼓動高鳴る


その一枚。 その一枚に僕もなれたら



夢を欠く 僕は一つも言わず

涙も何もかも 空っぽ、空洞


爪を噛む 僕は何も言わず

空っぽを嘆く


空洞を持て余す


何もないことを僕は笑えずにいる。

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