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漫然と  作者: 藻雲
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砂時計、花よ、象鯨

_____________________________

―――――――――――――――――――――――――――――


砂時計


さらさらさらと駈ける時

硝子の牢に閉じ込めた刹那を

たとえ琥珀の一つがあろうとも

気に留める奴は誰もいない

足されてゆく時よりも

減ってゆく時を見る


時に溺れ死のうとする滑稽さを

笑う奴がいないのは

皆、時に溺れるから


さらさらさらと駈ける時

過ぎゆく前に

一瞬の琥珀を握り締めて

_____________________________


花よ


花よ 花よ


胸よ騒めけ 心弾ませ


花よ賑わえ 私を惑わせ


春よ攫って 私を遠く向こうまで

_____________________________


象鯨


私の夢見た魂は

遥か遠く 遠くの彼方にあった


大陸のど真ん中、誰もが知るその日照りの中

ただ一つ打つ鼓動のように

私も大きなものになれたら


私の夢見た魂は

遥か遠く 遠くの彼方にあった


大海の奥深く、誰もが知らない暗闇の中

ただ一つ撓む波のように

私も揺蕩うものになれたら


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