3章25話
気絶したヒルコスを三人で起きるのを待つ……待つ……いい加減砂漠での蓄積した疲れが出てきているので殴ってでも起こすかと考え始めていると
「うっ、ううぅ。」
と唸りながらヒルコスが起きたがキテオンを見てまた顔が青ざめてきたので素早く私がキテオンとヒルコスの間に立ちヒルコスの顔を見て
「ヒルコスさん、ヒルコスさん落ち着いて下さい。そうだまず深呼吸をしましょう。はい、吸って吐いて、はい、吸って吐いてどうですか少しは落ち着きましたか?もし落ち着いたのであれば話を聞いてもらいたいのですが。」
私が言うと
「お、おう。」
とヒルコスは戸惑うように短く了承をしたので
「まずキテオンさんはお化けなんかではないです。この通りちゃんと生きています。」
とヒルコスにキテオンが死人ではないと告げる。
がそう簡単に信じるはずもなく
「いやでもキテオンの従者のラトランが昨日の朝にこの町にボロボロになりながら帰ってきて、俺にキテオンの血塗れの指輪を見せ泣きながら魔物に襲われてご主人様が死んだといってたんだぜ。そりゃ化けて出たと思うに決まってんだろ。本当にキテオンおめえは生きてんだな?別人や化けもんじゃないんだな。」
とヒルコスが驚愕した理由を教えてくれた。
どうやらキテオンの怪我の具合から助からないと思ったラトランがキテオンの血塗れの指輪を持ち去ったようだ。
そんなことを考えているとヒルコスが
「キテオンが死ぬと思うくらいの怪我だったんだろうが俺の目には怪我の一つも見当たらないんだがこらぁあどういうこった?」
と率直な疑問を発したのでキテオンが
「ヒルコスさん、実はこの方々に助けられたのです。それと引き換えにこの方々はこの方々は……。」
と言葉を詰まらせ
「……私はこの通り今は怪我が治ってぴんぴんしてます……がこの方々は無理矢理光力を使って私を助けたのでそれと引き換えに記憶をなくしてしまわれたのです。」
と当初の予定通り多少無理矢理だが記憶を無くした設定にした。
「ヒルコスさんだからお願いします。
この二人を私の家にしょうたいしたいんです。どうか町に入れて貰えますか?それにラトランに私の無事な姿を見せたいのです。お願いします。」
とヒルコスにキテオンが頭を下げたかと思ったらすす、とヒルコスに近付き何かを握らせた。
それはいわゆる袖の下ってやつではと思っていると
「これはほんの気持ちです。この二人のことは私が責任を持ちますんでどうかよろしくお願いします。」
とキテオンが懇願するとヒルコスは貰った何かをポケットに入れると
「そこまで言うんじゃ仕方ないなまあ何かあったら報告しろよ。くれぐれも騒ぎは起こすんじゃないぞ。」
とヒルコスが町に入る許可を出してくれたので私達はやっと町に入ることができるようになった。
さてどんな町なのかな楽しみだね。




