2章12話
父親が丁度私が困っていたところに帰ってきたので
「お父さん大変なの。赤ちゃんが産まれそうなの。」
と父親伝えると
「え、あ、今、えーあー俺どうすればいいんだ。」
早速プチパニックにおちいってる。
まあ大体予想の範囲内だったので
「お父さん、産婆さんのキリアお婆さんが来ていて寝室で今出産中なの。その際に綺麗な布とお湯を沸かしとくように産婆さんに言われていて今お湯を沸かそうとしていたんだけど火打石が見つからないの。だからお父さんが丁度帰ってくれて助かったわ。あとはきっとお父さんが火打石を使って沸かしてくれるよね。」
とりあえず現在の状況と頼まれたことと、肝心の火打石がないからあとはよろしく的なことを父親に話したら
「よ、よしお父さんに任せろ完璧に火を着けてみせるからな。」
妙に張り切った父親が火打石をごそごそと探し始めたので
「じゃあ私はたらいと綺麗な布をさがすね。」
そう言ってキッチンを後にしいつも家の外壁に立て掛けてあるだろうたらいを見つけに行く。
玄関のドアを開けて左右の外壁左側の壁を見るとたらいが立て掛けてあり近くまで行き見てみると
「ちょっと汚ない?ごしごし洗うと平気か?煮沸消毒した方がいいような気がするが……。」
とりあえず祝福で
「水」
水を出し素手でごしごしと、気になるところを更にごしごしと洗う。
大体綺麗になりたらいを持てないので転がしてなかに入れる。
直前にまた祝福で転がして地面に接した所を洗い中に搬入してキッチンまで運び父親の様子も気になるが敢えて話し掛けず綺麗な布を探す。
綺麗な布が入っている可能性がある箪笥は寝室と私の部屋にあるのでこの場合は私の部屋の箪笥を探すべきだろう。
自室に入り箪笥を見ると7段箪笥で私が届くのは精々4段が限界っぽい。
下段の方から開けてごそごそと布を探すがない。
次から次と開けては探し開けては探しを繰り返しあっという間に手の届く限界の最後の一段になった。
「綺麗な布はなかなか見付からないなー。」
ごそごそと探していると未使用っポイ布発見。
判断がちょっとつかないけどとりあえず確保してキッチンに戻ると父親が
「タージャ見てみろお父さんはちゃんと火を着けて沸かせているぞ。」
自慢気に言うのが若干うざかったが
「お父さん、ありがとございます。助かります。」
と一応お礼を言うと父親は続けて
「こんなの朝飯前だ。」
と火を着けたくらいで威張っている。
私だって火打石があればつけれたよと心の中で思っていると
「たらいと綺麗な布とお湯は沸いたのかい」
とキリア婆さんがキッチンに来て
「もうすぐだからたらいにお湯を張っていい温度まで下げといておくれ。」
そう言って寝室に戻っていった。
その言葉を聞いていよいよ他人兄弟が産まれるのか生まれた瞬間私はどんな感情が込み上げるのだろうか?




