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2章9話

教えられた通り隣にキリア婆さんの家を訪ねて


「ごめんください。」


……………………うん、そういえばぎっくり腰って動けないから出てくるわけないわな。

よしじゃあ


「わたくしこの村に住むダボスの娘のタージャと申します。ぎっくり腰を患っておられるとお聞きしましたので玄関口までお越しになれなのは当然でございます。そこでキリアお婆さまに直接お会いしたいので失礼を承知で誠に勝手ながら家にはいらせてもらいます。お邪魔します。」


担当天使レニーを見本に馬鹿丁寧に多少大声で家に入ることを宣言して入ってみた。

中は他人の家だから色々見たい気がするが今はそれどころではないのでキリア婆さんが寝込んでいるであろう寝室を探す。

探すといっても庶民の家なので奥の部屋が寝室で中にはベッドに横たわるお婆さんがいて小さな侵入者である私を怪訝そうな目で見ていたので


「わたくしこの村に」


と先程と同じように馬鹿丁寧に自己紹介をしようとしたら


「さっきの聞いてたから必要ないよ。それよりあたしを訪ねてきたってことはリシュレに陣痛が来てるんだろうから産婆のあたしが必要なんだろう?生憎見ての通り有り様でぎっくり腰をやらかして行ってやりたいのは山々なんだけど動けないから隣の村にでも産婆を探しに行った方がいい。さあ帰った帰った。」


キリア婆さんは人の話を遮るとぎっくり腰だからと無理と断っているがまあ私の手にかかればぎっくり腰もきっと治るだろうと


「キリアお婆さん、わたくしリシュレの娘でその力を多く受け継いでいます。従ってわたくしにも人を治す力が備わっています。本来なら両親より秘密にしてるよう言われていますし人前では使うなとも言われておりますがこの場合は緊急事態なのでキリアお婆さんの腰を治して母親の出産を無事に終えるようにしたいのですが治療してよろしいでしょうか?」


と一応聞くまあ治るものを嫌だとは言わないだろうと返事を待つと


「おお、な、治せるんならこのぎっくり腰をぜひ治して欲しい。このままじゃあトイレに行くのも食事を作ることもままならないからのお。」


そりゃあ治せるんなら治して欲しいよね。

ということで


「今から治させていただきます。」


そう告げキリアお婆さんの腰辺りに


「ナオール。」


その瞬間キリアお婆さんの腰辺りに光が降り注ぐ、イヤー最初は手加減分からず一度三途の川縁まで逝きかけたからなー。考え深げにしていると

キリアお婆さんが


「こ、こ、こ、腰がー、う、う、う、動くー。」


と叫ぶほどの衝撃を受けていて他にもやたら腰辺りにを曲げたりのぼしたりしている。

イヤイヤイヤぎっくり腰が治っただけですがそこまでですか?と若干引きぎみにしていると


「ありがとう、ありがとうお嬢ちゃんの力は凄いね。ぎっくり腰だけが治ったのではなく腰の曲がりまで治っているよ。」


あれれ手加減し足りなかった?

まあとにかく喜んでくれるのは有り難いですが何か忘れていませんか?


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