3章32話
……ろ…ろって
……ん?呼んでる……?
誰か呼んでる声がして意識徐々に覚醒する。
そういえば一回も起きなかったなと思いながら目線を上げるとそこにスライアが居て私を見ている。
それを無視して辺りに目を遊ばせると見知らぬ部屋……?いや違う昨日キテオンが案内した客室らしき部屋だ。
部屋の壁は元は白かったようだが今はくすんでいて部屋のすみに茶褐色のタンスがあり広さは6畳以上はあるだろうがへーこんな部屋だったのかと考えていると
「タージャ、キテオンさんが朝食を用意してくれたぞ。起きたばかりでボーッとしているがいい加減ちゃんと目を覚まさないと食いっぱぐれるぞ。」
とスライアが起こしに来たので眠い目を擦りながら昨日夕食を食べた部屋に行くと
「タージャさん、おはようございます。よく眠れましたか?」
とキテオンはテーブルに果物を並べながら続けて
「いやー本当はパンを買ってこようと思ったのですが何せ一度死んだことになっていますのでどうしようかと迷って買いにいけなかったんですよ。」
とちょっと悲しげにそうに言うと
「いいって別になあ。食えれば何でもいいんだよ。なっ。」
とスライアは私に同意を求めたので
「ええ、朝は果物がちょうどいいんですよ。」
と私もフォローを入れると
「昼こそはパンを買ってこようと思いますのでとりあえず食べましょう。」
と3人で果物を黙々と食べ
「見たことない果物だらけだが結構旨かったな。」
とスライアが食べ終わった果物の感想を述べているとガンガンと玄関のドアを叩く音がして
「俺だ、俺、俺、キテオン開けてくれ」
なんだろうフレーズだけならオレオレ詐欺の言い方じゃないか。
そんなことを思っているとキテオンが玄関まで出向き鍵を開けると
「よー、朝早くわりーなちょーっと邪魔するぜ。」
とヒルコスは中にずんずんと入ってきて私達の所まで来て
「よーちょっと聞きてぇ事があるんだが拒否は受け付けねーぜ。」
と言ってきた。
まあそりゃそうだよね昨日目の前であんなに瞬く間に傷が防げるのはいないから聞かずにはいれないよな。
あーややこしいことにならないといいけどね。




