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シーズン4 3

 正月が明けて、そろそろ、お屠蘇気分から、そろそろ抜けなければならないその週末は、お正月特別戦だ。今回もいつものように、使用できる英雄の枠に縛りがあり、今回は、日本中世、三国志、水滸伝と日本と中国の英雄だけ。

 枠の縛りがあるので、いつもお世話になっているアマテラスは今回は使えない。

 (どう組むかなぁ・・・)

 領地画面の上部にあるメニューの軍事をクリックし、ソート機能を使い、日本中世、三国志、水滸伝の三枠の英雄を抽出する。

 (何とか、ギリギリだなぁ。こんなことなら、二人いた諸葛亮、英雄合成するんじゃなかった・・・)

つい先日まで、私の手元には諸葛亮が二人いたのである。ゲームを始めた直後のゲーム内通貨バーシルを使っての十人一斉クジで、クラス違いで引き当てていたのである。

引き当てた後から、少しずつではあるが、クラスが高い方に合わせて、低い方のレベル上げを行い、少し前に今シーズンから追加された新機能『英雄合成』を使って二人を一人にしたばかりなのである。二人から一人になった、その諸葛亮は、今は武具工房で内政官として働いてもらっている。

 改めて、ソートされた英雄たちを見ていると、

 「そうだ!董卓がいたんだった」

と思わず声に出てしまった。

そう、今シーズンの初めに、チケットクジを一枚だけ使って引き当てた今期の盟主英雄で、我らが盟主サマ。

 董卓は、アマテラスと同じ鉤行の陣を持っていて、三国志枠の英雄だけという制限はついているものの、相手の軍の行動を封じるという、なかなかすごいスキルを持っている。

 (今回みたいな、盟主戦の時の対人戦に力を発揮するタイプなんだろうなぁ…)

 董卓のカードを改めて見ると、英雄自体のレベル上げはもとより、スキルの方のレベル上げや【移動速度上昇】などの汎用スキルを憶えさせる(付け足す)ことをしていなかったので、慌てて、学問所に放り込み【移動速度上昇】を憶えさせる。ついでに、先日のクジで獲得した英雄、光源氏と帝釈天も一緒に憶えさせる。憶えるまでの時間は、ちょうど一時間だ。 

 (施設のレベルも上がって、内政官も二人置いて、ずいぶん早くなったなぁ・・・)

そんなことを考えながら、

 (董卓を大将に据えるのは決定だとして、あとは、誰でいこう・・・)

と思案していた。

 結局、このお正月特別戦は、董卓を中心に祝融、夏侯惇、姜維など、三国志演義の物語の英雄たちを中心に所属がバラバラのまとまりのない軍でどうにか切り抜けた。

 対戦相手であるワシントン領のプレイヤーたちも、あまり積極的な攻撃も仕掛けてこなかったので助かった。勝敗は、プレイヤー総数の多い私たちがどうにか勝利を収めることができた。



 冬休みが明け三学期になり、私たち三年生は、週に一度の登校日だけの登校になり家庭学習という名の余暇(?)である。

 (大学も合格しちゃってるし、学力を落とさないための勉強は、ちゃんとやってるし・・・。そうなると…)

 私はそんなことを考えながら、アルバイトをすることを決めた。

夕飯の時、両親にそのことを話すと「社会勉強は早すぎることはない」とのことで、思いがけず、あっさりと許可が下りた。あとは学校の方に確認をとるだけだ。

翌日、学校に電話をかけ担任にアルバイトのことを尋ねると、こちらも同じく「社会勉強と思って、勉強同様がんばって」との許可が下りた。

 さっそく、近くのスーパーまで無料配布の求人情報誌を貰いに行くと、そのスーパーが品出しやレジ打ちのアルバイトの募集をしていたので、それを持っていたメモ帳にメモをして、数日後、電話で尋ねてみた。その後、面接を受けると結果は合格で、翌日からさっそく来て欲しいとのことだったので、その日からさっそくアルバイトに通い始めた。

 

 初バイトの日、アルバイトが終わり帰宅すると、普段やり慣れないことをして疲れたからか、帰宅して、自室に入るとベッドにそのまま倒れこむように眠ってしまった。

 目を醒まし、時計を見ると夜七時を過ぎていたので、一階に行くと、両親が珍しく揃って帰宅していて、母が

 「疲れているようだったから、起こさなでおいたわ。お夕飯食べるでしょ?」

と優しく微笑んでくれた。父も、

 「一日、働いてみてどうだった?」

と聞くので、私は、

 「まだ、一日だけど、お父さんたちの苦労がわかったような気がした」

と答える。父は笑って、

 「はは。まぁ、がんばれ。この経験はいつか必ず役に立つから」

と言ってくれた。その日の夕食は、いつも以上に美味しく、ゲームなど趣味のことにばかり時間を使わず、両親とももっと交流しようと思った。


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