シーズン4 1
二日間のメンテナンスを終え新シーズン、シーズン4が始まった。
今シーズンも前シーズンと同じく、受験があるので、あまりプレイする時間はとれないだろうから、あまり人気のなさそうな盟主英雄を選ぼう。そんなことを思い、今シーズンは、三国志演義の前半の悪役で有名な董卓領でプレイすることにした。
英雄のイラストは、三国志をモチーフにした漫画やゲームによくある、でっぷりと太っているというよりも恰幅が良いという感じで、精悍な顔立ちで、悪役独特の不気味さや鋭さを含んだ感じで描いてあり、人物のイメージを大事にしつつ、どこか、かっこよさを感じるイラストだった。
今シーズもあまりプレイができないので、バーシルクジよりも、溜まっているチケットクジをとりあえず、一枚引いてみた。すると、裏をむいた虹色のカードが現れ、くるりと回り、今シーズンで選んでいる盟主である董卓が登場したのだ。
(・・・神様、受験勉強で大変になるのに、ゲームを止めるなということですか・・・?)
シーズン4になり、いま私がプレイしているのとは別のサーバーがオープンした。
でも、私は登録しない。勉強優先もあるのだが、領内の施設をまた一から作り上げることがとても面倒だからだ。施設もレベル25を超えたくらいから、すごく時間がかかるようになってくる。
他にも、今シーズンより新たに実装された機能で『英雄合成』といい、同じ英雄でかつランクが同一であれば、五回までではあるが、ゲーム内通貨のバーシルを使って、合成し、ステータスと指揮兵数が底上げされるというものだ。
恐らく、ダブリ対策だと思われる。実際、私も久坂玄瑞など何人かがダブっていて、一人は内政官、一人は盟主戦でと分けて使っていたのだが、手元における英雄の数も上限があり、私はまだ余裕があり大丈夫なのだが、もう余裕がなくなっている人も少なくないのかもしれない。
だが、前シーズンで、英雄の手持ちの上限を増やす『英雄宿舎』が実装されているので、この『英雄合成』はどういった意味になってくるのかが、いまのところ、よく解らない。
新シーズンが始まって、プレイヤーの分散を知るために、最初の盟主戦くらいは出ておこうと思い、前シーズンのような失敗をしないため、机の上に電卓とメモ用紙をちゃんと準備、指差喚呼をして確認し、盟主戦を始める。
初日に次元の歪みで29,000ポイントあたりを目指しポイントを取った。チーム西遊記で行ったので、二十分ほどで終わった。今シーズンも、連合に所属せず、野良で行くことに決めているので、周りに気を遣わず気軽でいい。
所属する董卓領の最初の対戦相手は、ケツァルコアトル領だ。もともとは、農耕や水に関わる蛇の姿の神様で、アステカ文明の文化や農耕を司るようになり、マヤ文明ではククルカンと呼ばれていた。
前シーズンのような失敗をしないため、机の上に電卓とメモ用紙をちゃんと準備し、盟主戦を始めた。
勝敗は、ケツァルコアトル領の勝利で終わった。いつもながらの黒星スタート。
でも、今回も関係ない。どこにも所属しない野良なのだから。
(失敗しないようにって気持ちが先走って、相手のプレイヤーの英雄の把握、忘れてた・・・)
第一戦目が終わって、プレイヤーの分散を確認する。まず、全体人数を確認する。前シーズンより、五十人ほど減っていた。プレイを辞めたのか、まだログインできていないのかわからないが、第一戦目の参加者が少なかったのは間違いないようだ。そして、我が董卓領。四十人ちょうど。
(ふーん、意外といるじゃん)
思っていたより多かった。
そして、各領を見てみると、ジャンヌ・ダルク領が飛びぬけて多い。全体の三分の一くらいの人数が集まっている。次はアレキサンダー大王領、ツタンカーメン領と続き、あとはそれ程、大きな差はなかった。ただ、シンデレラ領には、三十人と所属人数こそ少ないものの、シーズン2や前シーズンで長谷川等伯領にいた人が何人かいるので、
(対戦相手になったら注意しておこう)
そんなことを思いながら、全体人数の把握ができたので、今日のゲームはこれくらいにしておく。
十月に入り、私も推薦入学の試験が近づいてきた。昨年の九月末から始めた『ドリーム・ヒストリー・ヒーローズ』も始めて、もうすぐ一年。それなりに強くなり、今からが一番楽しくなってくる時期ではあるが、ここからは、入試が終わるまでは、ゲームとは、しばらく決別する。自分に合っているのか、ゲームを始めてしまうと、一時間程度のつもりが二時間、三時間と続けてしまう。自分の中では線引きしているつもりなのだが、始めると止まらなくなることがあるので、ハロウィン特別戦の褒章は惜しいが、入試が終わるまでパソコンそのものに触れないでおく。
そして、十一月の半ば、推薦入学の試験と面接が行われた。
そして、十二月に入り、担任から、合格したことを告げられると、合格の嬉しさもあるが、
(これでやっと、受験を気にせず、ゲームができる)
と思ったのは内緒だ。
大学の推薦入試については、親戚に取材したものを採用しています。だから、学校によって違うこともあると思いますので、ご了承ください。




