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シーズン2 7

 前回のシーズン1は九月の最後の週の土日が、シーズン最後の三度目の同盟戦なのだが、今回は、カレンダーの関係で三月の第三周目の土日が最終決戦となっていた。つまり、ホワイトデー特別戦の翌週が最後ということになる。

 英雄の準備は、万端なので、次シーズン移る為のメンテナンスのまでの間は、自領の施設のレベルアップを行うことにした。なぜなら、来シーズンとその次のシーズンが、受験のため、ほとんど遊べないからだ。ほぼ一年、放っていたら、英雄は仕方ないとしても、それ以外の部分の差ができてしまう。そこをできるだけ小さくするための施設のレベルアップなのである。


 最終決戦初日。初めての同盟戦の時と同じように、シオン、三日月、天ぷらの三人とトキノさんが私の領の周りに拠点を築いていた。

 (シオンさん、三日月さん、天ぷらさんは確実に攻めてくるよね。今度は、抵抗できるか、実験だね。トキノさんは、多分、援軍くれると思う。でも、期待はしないでおこう)

最終戦も、第四戦目と第八戦目と同じように六対六の盟主同士の同盟戦。

気になる組み合わせは、

 織田信長領     エリザベス一世領

 源頼朝領      リチャード一世領

 孫堅領    対  ネロ領

 玄宗皇帝領     稗田阿礼領

 ソロモン領     芹沢鴨領

 ゼウス領      かぐや姫領

 私はいつも通り、次元の歪みで30,000ポイントギリギリを取った後、これまでの戦いで、自分と同等程度と思われるプレイヤー三人に挑んでみた。すると、二勝一敗でポイントをさらに上乗せすることができた。自領拠点の防衛も、一度だけ跳ね返すことができた。

 (半年前より、ずいぶん強くなった)

と自身のプレイヤーとしての力量が上がったことが嬉しくなった。

 最後の戦いだったからなのかわからないが、いつもは静かなかぐや姫領が参戦し、相手の盟主たち(主に織田信長領、玄宗皇帝領)らに牙をむきその二領の領主たちを平らげていった。

 (怖っ。このためにこれまで、おとなしいふりをしていたのかな?)

と思いたくなるような戦いぶりで、味方の領のプレイヤーたちも驚きで、開いた口が塞がらなかった人も少なくなかっただろう。

でも、牙をむくには遅すぎた。すぐ上の稗田阿礼領とのポイントは二ケタ離れているので、逆転はできなかった。それでも、本人たちが納得しているのならいいのだが。

 こうして、シーズン2のはじめから、ほぼ独走だったネロ領の勝利で幕が下りた。

エピローグを読むと、今シーズのネロ領に籍を置く上位五名の名前が載るとともに、各領のトップを獲ったプレイヤーの名前も載った。そして、英雄たちの敵である歪な者たちの言葉が出ていた。


《今回は失敗に終わったが、いつの日か、お前たち人類の汚点を滅ぼして見せる》


 前のシーズンでエンディングを見れなかったので、このエンディングは衝撃的だった。

このゲームの敵は、タイムワープを可能にした遠い未来の人類なのである。その目的は、戦争や宗教の対立など、あらゆる歴史上の自分たちにとって都合の悪い部分(いわゆる負の歴史や遺産)を“人類の汚点”とみなし、それにまつわる人物たち抹殺し、それを無かったことにするというとんでもない話だった。

 私は、ゲームとはいえその設定に、気分の悪さをおぼえた。

負の遺産や歴史だって人類の大きな足跡であるはず。二つの事象が対立し争いが起これば、どんな場合でも勝者と敗者がいるのは常のこと。そこが理解できない人たちに本当の意味での勝利はないとエピローグを読んでいて思った。

 そして次のページには、来シーズンの盟主英雄たちの紹介が行われていた。

次の英雄は、越後の竜と呼ばれ、毘沙門天の化身と称した上杉謙信。

権謀術数に長け、陸奥の国を戦国の雄に押し上げた津軽為信。

雑賀衆という鉄砲のプロを率いた雑賀孫一。

織田信長の妹にして、二度の悲恋を持つお市の方。

雷神と呼ばれた父の薫陶を受け主家より城主の立場を認められた立花誾千代。

知略に長け、羽柴秀吉の天下統一を後押しした黒田官兵衛。

三本の矢の訓えで著名な戦国初期の中国地方の雄、毛利元就。

四国統一目前でその悲願を豊臣秀吉に握りつぶされた、長宗我部元親。

後北条氏の成田家の姫君で、忍城合戦では指揮を執り名を馳せた甲斐姫。

室町幕府最後の将軍、足利義昭。

茶道に様々な試みを持ち込み侘茶を完成させ、侘び寂びの文化の礎を築いた千利休。

狩野永徳と御用絵師を争った能登の絵師、長谷川等伯の十二人。

 「おー、次は妹が盟主なんだ。まるで、兄から妹へとバトンタッチするみたい。

ん?でも、みんな日本の戦国期の人物ばかりだ。このゲームのコンセプトどこ行った?」

とウエディングドレスのようなものを着ているお市の方のイラストを見て、そんな言葉が出てしまった。

 四月からは三年生なので、受験もあり、来期シーズン4とシーズン5は思うように時間が取れないかもしれない。それでも、ようやく楽しくなりつつある、このゲームを進めていきたいと思う。大学生になれば、仲間もできるかもしれないし…。



 シーズン2、これにて終了です。

シーズン3以降のお話はできてはいますが、所要で投稿する時間が思うように取れないと思うので、しばらく、お待ちください。

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