表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人がモンスターになる??  作者: 愚者B
第1章 シンク村の悲劇

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
15/27

第14話 ルシャへの帰還


 ユウラはシンク村への帰り道、ムーチーとキリザスにすれ違ったがそれどころではなかった。


『ギルマス、元人なのに操れるか確認だなんて……。』


 予想もしていなかった出来事に混乱しながらも足は動かし続けた。

 

「シンク村の入り口が見えた、あと少しだ。」

 全力で走り、息も切れ切れにぼそっと呟いた。


「ユウラさん、どうしたんですか?」

 応援部隊の1人が入口で門番をしていた。


「急用っ。村長の家に行く!」

 そう言い残し、そのまま走り抜けた。


『ドンドンッ』

「ユウラだ、入るよ?」


「どうぞ!」


 中から声があり、勢いよく開けた。


 中の研究員にギルマスからの手紙を見せた。

「こういうこと。このことは極秘ね。」


『村長ゴブリンは寝ている、後回しだ。』

 そう思い、奥の扉へ真っすぐ歩いていき、開けた。


「うさちゃんおいで。」


 ユウラは座り込み、エヴィーを呼んだ。

 

 エヴィーは部屋の隅っこに居て、動こうとしない。

「今日はずっとこんな感じです。」


 騎士団の研究員が答えた。


『たしかポケットに予備の餌が……、あった。』


 「ほら、ご飯だよ?」


 エヴィーの鼻が動いた。

 ユウラと目が合い、しばらく睨めっこが続いたがユウラだと分かるとのそのそと動き出した。


「そうっ、いい子だね?」


 餌をあげて、抱っこをして体を撫でた。

『少しは落ち着いたかな?てか、人見知り?』


 エヴィーの時のことを詳しく聞いていないことを思い出し、後悔した。


 もう1つの餌をあげながら頭を体に持ち上げ、顔をうずめた。


『ん~……、だめだ。』


 次に蝙蝠をそっと取り出した。

『牙が怖いなぁ。血、吸われたくないし背中でいいかな?』


 研究員が見守る中、緊張感が漂った。

 

「だめだなぁ……。」


「後はゴブリンだけですか?」


 ユウラは頷きゴブリンへ向かって歩き出した。


「ユウラさん、このゴブリンは肉を与えておけば大人しいのです。」

 

 ユウラは頷き、手足を縛られたままの村長ゴブリンの胸に手を当てた。


「あ、いけた!」


 研究員は驚きの余り顔を見合わせたのだった。

 

 ◆◇


 ユウラはすぐにギルマスへ手紙を書いた。

 

 ――――

 ギルマス様へ

 

 ・ゴブリンのみ操れます。

 ・ゴブリンは肉を与えれば大人しい。

 ・操作時間は未定。

 

 騎士団 ユウラ。

 ――――


 《ピィー!》


 待機させていた鳥を呼び寄せ、ギルマスへ報告した。


「日が沈む前に間に合ってよかった。今日中に報告できそうだ。」

 ユウラはホッと一息ついた。


「ユウラさん、ゴブリンどうします?」

「取り合えずいつまで操釣れるか試してみるよ。」


 シンク村組はひと段落したから入り口でご飯の準備を始めていた。


「え?はやっ!」

 ユウラの肩に鳥が帰って来たのだ。


「往復にしては早くないですか?」

 ユウラは頷きながら手紙を開けた。


 ――――

 ・ギルド内の感染なし。

 ・ギルド内の隔離解除。

 ・シンク村に異常が無ければキョクタ村へ全員移動。


 ギルドマスター タッコル。

 ―――― 


「あー、入れ違いみたいだね。ギルドは問題ないのと、この村以上なければ向こうの村に合流だって!」


「この村の問題はゴブリン達くらいですけどね?」

 

「そーだよね。もう日も落ちたし、梟で団長に連絡するね。」


 先程ギルマスへ報告した内容と同じ文に1文だけ追加してギルマスの報告書と一緒にギィシャへ送った。

『シルク村の問題はモンスター化した人達の調査のみです。この文以外はギルマスに報告済みです。』


 ギィシャの元へ梟が届くと、内容を読みすぐに返事を書いた。


 ――――

 ギルマスへ


 ・シンク村組はキョクタ村へ移動。

 ・キョクタ村でゴブリン達の調査を引き続き継続。

 ・キョクタ村の報告は無し。

 

 ・ユウラへ

 読んだらそのままギルマスへ、明日朝一でキョクタ村へ移動すること。

 

 騎士団長 ギィシャ。

 ――――

 

 梟をシンク村へ向けて飛ばした。そのままユウラは受け取り中身を確認した後、ギルマスへ飛ばした。


「団長から明日キョクタ村に全員移動だって!」


 ユウラ言いながら思った。

『ゴブリン、明日も操れたら歩いて連れて行こう……。』

 

 ◆◇◆◇


 翌日、ムーチーはベイキッドの家で起きた。


『あ、そうか……。皆大丈夫かな?』

 横でクライシスが寝ぼけながらずっと”サーチ”を繰り返していた。


「お、おはようございます……。日課行ってきていいですか?」


「ムー、おはよぉ。行ってきていいよ。きっと団長が寝ぼけながらご飯作ってるよー!」

 いつもと違う村で日課をこなした。


 フラフラと入口に行くとギィシャとクライシスが眠そうにしていた。

「おはようございます。」


「ん!」


 ギィシャはビクッとしながら答えた。クライシスもギィシャの声につられて、びっくりしていた。


「ムーチー君……?ご飯出来てるよ。」


『2人とも寝てたな……。』

 思わずニヤッとした。


 ご飯を食べているとシンク村からユウラ達が来た。


『村長が自分で歩いてる?』

 ムーチーが目を丸くした。


「あははっ、村長さんだけ操ることに成功したんだ!」


 そう言いながらギィシャの横に座った。

「団長、ギルマスから昨日返事帰って来てます。」


 小声で言うと空っぽの器をぼーっと眺めていたギィシャはコクンっと小さく頷いた。

「皆、ご飯食べて~。」


 そう言い残し器を片付けに行き、手紙を開いた。


 ――――

 ・シンク村とキョクタ村に結界を張る事。

 ・キョクタ村の調査が終わればルシャへ帰還。

 ・全員に感染の心配が無いことを条件。

 

 ギルドマスター タッコル。

 ――――


『確か別動隊に結界貼れる人がいたはず。』

 ユウラの方を見ると手をグッとしていた。


「所長~」


 ギィシャが呼ぶとクライシスは真横にいた。

「大きな声出さなくても聞こえてますよ。」


 左耳を押さえてギルマスからの手紙を受け取った。

 

「あー、全員問題ないよ。」


 ギィシャはホッとした。

「外の探索次第だね……。」


 と言い、時間だけが過ぎて行った。


 日が傾きだしたころ、みんな帰ってきた。


「収穫無しですね。」


 ジャッケが言うと、ギィシャは頷いた。

「よし、ルシャに帰るよ。」


 皆喜んで帰り支度をしてルシャまで探索をしながら帰った。


 ◆◇◆◇◆◇


「私と所長、ムーチー君だけギルマスへ報告。他は解散。」


 皆待っていましたと言うように騎士団の、手紙を開いた。


 ――――

 ・シンク村とキョクタ村に結界を張る事。

 ・キョクタ村の調査が終わればルシャへ帰還。

 ・全員に感染の心配が無いことを条件。

 

 ギルドマスター タッコル。

 ――――


『確か別動隊に結界貼れる人がいたはず。』

 ユウラの方を見ると手をグッとしていた。


「所長~」


 ギィシャが呼ぶとクライシスは真横にいた。

「大きな声出さなくても聞こえてますよ。」


 左耳を押さえてギルマスからの手紙を受け取った。

 

「あー、全員問題ないよ。」


 ギィシャはホッとした。

「外の探索次第だね……。」


 と言い、時間だけが過ぎて行った。


 日が傾きだしたころ、みんな帰ってきた。


「収穫無しですね。」


 ジャッケが言うと、ギィシャは頷いた。

「よし、ルシャに帰るよ。」


 皆喜んで帰り支度をしてルシャまで探索をしながら帰った。


 ◆◇◆◇◆◇

 

「私と所長、ムーチー君だけギルマスへ報告。他は解散。」


 皆待っていましたと言うように騎士団の屯所へ帰っていった。


「あの、ユウラさんは?」


 1人立ち止まっていた。


「ゴブリンがいるからね、夜に裏口からこっそり入ってもらうんだ。」


 とギィシャが答えた。

 

 ルシャギルドに着くころには扉が締まっていた。が、入口でルルが待っていた。


「ギルマスがお待ちです。」

 とルルは小さく上を指さしながら言った。


 上を見るとギルマスが窓にもたれ掛けてこちらを見ていたのだった。


 ルルについて行き、ギルマスの部屋の前に着いた。


『コンコンッ』


 返事も待たずにルルが扉を開けた。


「まずは調査ご苦労。まずはクース、説明を!」


「ムーのみ無事なのが不思議ですが、人から変身した3人もウイルスなど感染源はなかったよ。」

 と言いつつ首を傾げながら続けた。


「キョクタ村も変なことは何もなくご飯が途中で皆変身したって予想がつくかな?」


『キョクタ村まで……。僕は何なんだ?』


 ムーチーは自分の手を見て固まったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ