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787話

「通りすがりの冒険者...?面白いこというのね」


「そこまで面白いことを言ったつもりはないのじゃが...」


 対峙した屋根の上から見下げるエルフィーと屋根を見上げるレヴィーエルはお互いに少しだけ会話を挟んでいたのだが、自身に有利な立ち位置を探りながら距離を保っていたりした。


 そしてお互いがそれなりに納得した立ち位置に辿り着いたのかピタリと足を止めてその場に立ち尽くし出すのだが、まだ動いたりするような気配はなく、その空間は遠くから争いの音が聞こえてくるだけの空間となっていた。


 それはまるで西部劇にある早撃ち決闘をしているような空間となっており、どちらが先に動くかによって状況が変わってしまうためか、お互いに動きづらくなっていたりするのかもしれない。


 そんなお互いが差し合うような空間の中でレヴィーエルは一呼吸置きながら頬を伝う真っ赤な血を親指で拭うと、このままでは埒が明かないということでなのか、先程ライラ達に対して放ったゆらゆらと揺らいでいる薄い橙色をした人魂を次々と作り出し始めた。


「なんじゃそれは?」


「ふふっ何かしらねぇ」


 そのため、次々と作り出されていくゆらゆらと揺らいでいる薄い橙色をした人魂に対してエルフィーは首を傾げながら何を作り出しているのかとレヴィーエルに聞くも艶めかしい声で疑問をひらりと躱してゆく。


 そしてある程度の数のゆらゆらと揺らいでいる薄い橙色をした人魂を作り出し終えたためか、レヴィーエルあは指をパチン!と鳴らすと、エルフィーに対して作り出した人魂は指示に従うかのように飛んでいこうとした。


「遅いのぅ...」


 しかし薄い橙色をした人魂が動き出す前にエルフィーが自前の弓を構えると、次々と光の矢を放ち、今にも動き出しそうな薄い橙色をした人魂を全て寸部位の狂いもなく中心部を撃ち抜いたではないか。


 そのため、レヴィーエルの近くで作り出され、今にも動き出しそうだった薄い橙色をした人魂はその場で爆発することとなり、レヴィーエルは爆発に巻き込まれることとなった。


 やはりというかエルフィーからしてみればレヴィーエルの行動というのはあまりにも遅いものであり、伊達に天穹の二つ名を持ちSランク冒険者を長年務めていたりはしないのだ。


 そして爆発によって舞い上がった土煙が晴れると、爆発に巻き込まれたレヴィーエルが無傷の状態で立っており、少しだけ口元をムッとして不満そうな表情を浮かべていたりする。


「面倒だから全て燃やしてあげるわ」


 とはいえ、次の手を土煙の中で用意していたのか、左手には小さな渦潮のようにくるくると回転している青い炎がメラメラと燃えており、今までと違ってかなりの力が込められているのが肌で感じられなくもない。


 そしてそんな青い炎がメラメラと燃える左手を口元まで持ってくると、レヴィーエルは息をふぅ~っと吹きかけると、左手から小さな渦潮のようにくるくると回転していた青い炎は周囲の全てを飲み込むかのような業火となり、エルフィーの近くでグロッキーな状態となっていたライラ達も巻き込もうとしていた。


「困ったものじゃのぅ...それならば少し強めに矢を放つとするかのぅ」


 別に自身はレヴィーエルの攻撃を受けないように逃げることは可能なのだが、このままではグロッキーな状態となっているライラ達が巻き込まれ、焼き死んでしまうということなので、エルフィーは弦を引いてキリキリと弓をしならせて引き絞ると、そこには太く大きな光の矢が作り出された。


 そしてそのままエルフィーが太く大きな光の矢を放つと、こちらに向かってくる全てを飲み込もうとしている青い業火に向かって流星が駆けるようにキラキラと煌めきながら空を飛んでいく。


 そんなエルフィーが放った太く大きな光に矢はレヴィーエルが放った全てを飲み込もうとしている青い業火と衝突すると、青い業火は力負けをしてしまったのか霧散してしまい、そのまま太く大きな光の矢はレヴィーエルに向かって突き進んでいくのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新は多分5月27日になると思いますのでよろしくお願いします!

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