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786話

 そして卵の殻のような赤いオーラへ徐々にヒビが割れると同時にレヴィーエルが再び目の前に現れることとなったのだが、以前の姿とは明らかに違いがある部分が幾つか見られた。


 一体何が違うのかというと、まずは真っ赤な髪なのだが、まるで高温で溶けた金属のような黄色に依然として輝き続けており、身を包み込むような赤いオーラで形成された衣服を身に纏って背後には9つの赤い尾が作り出されていたりする。


 とりあえず以前の彼女の姿とは全くもって姿が違うせいでなのか、明らかに異質な雰囲気が醸し出されており、ライラ達は警戒させられることとなっていた。


 しかし見た目が変わったからといってここで逃げ出す訳にもいかないし、そもそもすんなりと逃がしてくれる訳もないので、結局のところぶつかり合ってしまうのは仕方ないといったところ。


 ただ闇雲に見た目が変化し、雰囲気も変わってしまったレヴィーエルに対して攻めていくのも今はあまり得策ではないと言え、現状は様子を窺うしかない状況ではあったりする。


「ふぅ...何だか生まれ変わった気分ね。それにしても生まれ変わった私に何か感想はないのかしら?」


 そのため、ライラ達は相手の出方を窺っていると、見た目がガラリと変わったレヴィーエルが髪をサラリと流しながら口を開き、刺すような視線を向けつつ、こちらに話しかけてきたではないか。


「見た目が変わってもレヴィーエルさんはレヴィーエルさんじゃないっすか」


「女性に対して褒める言葉を覚えた方が良いわよ?はぁ...少し教育してあげるわ」


 とりあえず小話も終えたということでなのか、レヴィーエルが口を閉じた瞬間に全身が鉛のように重くなってしまうような重圧がいきなりのしかかってきた。


 そしてそんな重圧をのしかけてきたレヴィーエルは自身の目の前に向かって手を横薙ぎに振るったのだが、手を横薙ぎに振るった場所には薄い橙色をした人魂のようなものがぽつりぽつりと現れ、それは空中でゆらゆらと揺らいでいたりする。


「なんですかあれは〜...?」


「かなり嫌な予感がしますね...」


 そんなゆらゆらと揺らいでいる薄い橙色をした人魂のようなものに対してライラ達は何だか嫌な予感をヒシヒシと感じさせられていたのだが、レヴィーエルから発せられていた重圧によってなのか、今この場から逃げ出そうにもまるで蛇に睨まれた蛙のように足が上手いこと動かない。


 そしてレヴィーエルは準備が出来たということでなのか、軽く指をパチンと1回鳴らすと、ゆらゆらと揺らぎながら空中に浮かんでいた薄い橙色をした人魂のようなものはライラ達に向かって勢い良く飛んでいく。


 そのため、ライラ達は勢い良く飛んでくる薄い橙色をした人魂のようなものから逃げるためにレヴィーエルから発せられていた重圧を何とか跳ね除け、上手く動かない足を無理やり動かす。


 しかし飛んできた薄い橙色をした人魂のようなものの方が速度は圧倒的に速く、飛んでくる最中にはまるで風船が膨らむかのようにどんどんと膨張して大きくなり、急いでこの場から逃げようとしていたライラ達の背後に到達すると同時に限界に達したのか、大きな爆発を起こした。


 そんな大爆発を背後で起こされたため、ライラ達は爆風と共にその場から吹き飛ばされることとなり、そのまま近くの建物の外壁へと各々は全身を打ち付けられてしまった。


 そのせいで各々は回復するまで身動きが一時的に取れない状況へと陥ってしまい、先程までレヴィーエルを追い詰めていて優勢だった場面から今度は絶体絶命の状態へとなってしまったではないか。


「あら?もう終わりなのかしら?まぁ私も忙しいし終わりにしても...っ!」


 そしてレヴィーエルもあっさりと終わってしまったことに対して不満を覚えつつも、身動きの取れない状態となってしまったライラ達に対してとどめを刺そうと一歩一歩こつりこつりと足音をならしながら近づいてく。


 しかしとどめを刺そうと近づいている最中に何処からともなくそれを阻止するかのように弓矢が飛んできたため、レヴィーエルは身体を翻して避けようとするも弓矢は頬を掠り、掠った部分からは薄っすらと赤い血が滲み出てたらりと頬を伝う。


「あなたは誰かしら?」


「儂か?ただの通りすがりの冒険者じゃ」


 そんな弓矢が飛んできた方向にレヴィーエルが視線を向けると、その建物の屋根上にはとある人物が立っており、そのとある人物とは転移の罠で何処か遠くへ飛ばされてしまったエルフィーなのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新は多分5月23日になると思いますのでよろしくお願いします!

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