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53.熱狂の裏側と次なる壁

「放送席、放送席! そしてテレビの前の皆様! こちら興奮冷めやらぬスタジアムのピッチです! 見事な圧勝で初戦を飾りましたU―15日本代表、その指揮官である久森涼介監督に来ていただきました!」


地鳴りのような歓声が未だに渦巻く、スタジアムのピッチの片隅。

フラッシュが連続して焚かれ、何台ものテレビカメラが向けられる中、スーツ姿の女性ピッチリポーターが興奮で紅潮した顔に満面の笑みを浮かべ、マイクを両手で握りしめて声を張り上げた。


そのすぐ横には同じくスーツを着た久森涼介が、スタジアムの熱狂などどこ吹く風といった様子で、氷のように冷たく、感情の全く読めない無表情のまま立っていた。


「久森監督! まずは初戦、4-0という見事な大勝利、おめでとうございます!」


リポーターが弾むような声でマイクを向ける。


「・・・ありがとうございます」


久森はただ短く、義務的にそれだけを口にした。声のトーンは極めて低く、微塵の喜びも感じさせない。


「前半は0-0と少し膠着した展開でしたが、後半に見事なゴールラッシュを見せてくれました! ズバリ! 本日のこの大勝利の要因は何だったと監督は思われますか!?」


リポーターは事前に用意していたであろう【感動のシナリオ】を期待して目を輝かせていた。「ハーフタイムに選手たちを鼓舞した」「チームが一つにまとまった」「最後まで諦めない絆が勝利を呼び込んだ」。そんな視聴者が喜ぶ美しく感動的な言葉を引き出そうとしていた。だが久森の口から出た言葉は、その浅はかな期待を根底から打ち砕くものだった。


「・・・個の力、ですね」


「えっ?」


予想外の短すぎる、そして身も蓋もない回答にリポーターの作られた笑顔が一瞬だけフリーズする。


久森は困惑するリポーターの顔を冷徹に見ながら、淡々と、しかし芯のある声で言葉を続けた。


「サッカーなんていうスポーツはどれだけボールを持っていようが、どれだけ綺麗なパスを回そうが、結局のところ、相手よりも多くゴールネットにボールを入れたほうが勝つ競技です。いくら相手を分析して小綺麗な戦術を組み立てようが、仲良しこよしでチームワークなんていう目に見えないものを掲げようが・・・極論、相手の壁をぶち壊せるだけの力がなければ、そんなものはいらないんです」


「え、えっと・・・」


女性リポーターは久森にマイクを向けたまま、完全に困惑した表情を浮かべていた。テレビカメラの向こう側にいるディレクターに助けを求めるように激しく視線を泳がせる。


しかしそれでも久森の容赦ない言葉は止まらない。彼はこの電波を通じて、浮かれている世間と、ロッカールームで聞いているであろう選手たちに強烈に釘を刺すつもりだったのだ。


「勝利の要因? そんなもんは最初から決まっている。俺達の方が相手よりも【個の力】が上回っていた・・・特に後半から入ったストライカーの力がな。本当に、ただそれだけのことだ」


身も蓋もない、戦術もチームワークも全否定するかのような指揮官の言葉。


日本のメディアが好む【感動的なストーリー】を自ら真っ向から切り裂くその姿勢に、リポーターの顔からは完全に血の気が引いていた。


「あ、あのぉ・・・そのぉ・・・」


言葉に詰まるリポーターを見て、久森は深く、面倒くさそうにため息をついた。


「何だ? 『チーム一丸となって苦難を乗り越え、みんなで頑張りました』とでも言えば満足するのか? そういう耳障りのいい言葉が欲しいんだったら、俺じゃなく他のやつに聞いてくれ」


久森は冷たくそう言い放つと、まだインタビューの時間が残っているにもかかわらず、さっさとリポーターに背を向け、ピッチを後にして暗いロッカールームへのトンネルへと消えていった。


「あ・・・監督!」


取り残されたリポーターは顔を激しく引きつらせたまま、なんとかプロとしての愛想笑いを顔に貼り付け、カメラに向かって喋り始めた。


「え、えぇと・・・久森監督は独特の勝負哲学をお持ちのようですね! はい! 続きまして、本日の試合で圧巻のハットトリックを決め、見事マン・オブ・ザ・マッチに選ばれました、神野蹴太君に来てもらいました!」


リポーターが紹介すると、カメラのフレームの端から、首に白いタオルをかけて汗で髪を濡らした蹴太が、これ以上ないほど面倒くさそうな足取りで歩いてきてインタビューボードの前に立った。


4―0の大勝の立役者でありながらその表情は久森監督と同様、喜びや達成感とは無縁の冷めた顔をしていた。


「神野君! 初戦でのハットトリック、そしてマン・オブ・ザ・マッチの受賞、本当におめでとうございます!」


リポーターが先ほどの放送事故すれすれの空気を払拭しようと、さらにワントーン高い声でマイクを向ける。


「・・・どうも」


蹴太は短く頷き、マイクから少し顔を逸らした。


「では、ズバリ! 本日のヒーローである神野君へ聞きたいと思います! 今回は後半からの素晴らしいゴールラッシュで、まさにチーム一丸となっての大勝利となりましたが、この要因とはズバリ何だと思いますか?」


リポーターは今度こそは【絆】や【チームワーク】という言葉を引き出そうと、言葉の端々に露骨な誘導を交えて質問を投げかけた。そして蹴太は向けられたマイクをじっと見つめ、少しだけ黙って考える素振りを見せた。


「要因、ですか・・・」


ゆっくりと口を開く蹴太。全国の視聴者が新星の口から語られる感動的な言葉を待ち望んでいた。


「全員がピッチの上で、【自分の仕事】をちゃんとこなした・・・ただそれだけだと思います」


「えっと・・・」


またしてもリポーターの期待を裏切る温度の低い回答。


リポーターは焦りを隠しながら、なんとか自分の思い描くストーリーに蹴太を乗せようと必死に食い下がった。


「そ、その【仕事をした】ということは・・・つまり! 合宿を通じてお互いに深い信頼関係を築き合い、みんなで過酷な練習を乗り越えてきたからこそ、あのような見事な連携が生まれ、チームの絆が深まったということですよね!?」


リポーターの必死の誘導尋問。しかし蹴太はそんなメディアの意図など意に介さず、鼻でフッと笑い飛ばした。


「絆? 知りませんよ、そんな見えないものは。ただ事前の強化合宿では監督に【全員ガチで死ぬ直前まで理不尽に】走り込まされて追い込まれたんで。まぁ、そういう意味での『過酷な練習を乗り越えた』と言われれば、そうですね」


「・・・」


リポーターはまたしても顔の筋肉をピクピクと引きつらせた。


【死ぬ直前まで】【理不尽に】。スポーツ中継のヒーローインタビューには全くそぐわない、ブラックな言葉のオンパレード。


カメラの向こう側でディレクターが両手で大きくバツ印を作る【早く終わらせろ】のカンペを激しく振っているのが見えた。


「そ、そうですか! 厳しい練習の成果が出たということですね! 神野君、本日は本当におめでとうございました!」


リポーターは強引にインタビューを打ち切り、逃げるようにカメラから視線を外した。


■■


「ブハッハッハッハッ! おい見ろよ今の顔! マジで最高だわ!」


蒼空斗の自宅リビングではテレビの画面を見ながら健一が腹を抱えて爆笑し、ソファの上を転げ回っていた。


「さっすが蹴太! 日の丸背負って全国放送のテレビに出ても、あのふてぶてしさは相変わらずだぜ! リポーターのお姉さん、完全にドン引きしてたじゃねぇか!」


「ちょっと、笑い事じゃないわよ!」


健一が爆笑している横で、明里は呆れたように額を押さえていた。


「あんな態度取ったら生意気だって絶対にネットで叩かれるに決まってるじゃない! 少しは猫被って、嘘でも『仲間を信頼してパスを出してくれたおかげです』とか、『チームで乗り越えて頑張りました』とか言えないのかしら!」


明里は友人として、蹴太が世間からバッシングを受けないかと本気で心配していた。しかし蒼空斗は変わらない友人の真っ直ぐすぎる姿に安心したように、柔らかな笑みを浮かべていた。


「すげぇな・・・」


春樹が手に持ったスマートフォンを食い入るように見つめながら、驚愕の声を漏らした。


「SNSのトレンドがU―15日本代表の・・・いや蹴太のことでいっぱいに埋め尽くされてる」


春樹は画面をスクロールしながらその内容を読み上げた。


「【あの生意気な背番号9、誰だ!?】【顔はいいのに態度悪すぎワロタ】っていう明里の心配したような批判もあるけど・・・それを完全に押し流す勢いで、【でもプレーはマジで化け物だった】【中学生であの受け答え、メンタル強すぎ】【有言実行すぎてかっこいい】って、むしろあの態度が実力と相まってカリスマ性みたいに捉えられて、大絶賛されてるぞ」


「マジか! さっすが俺の親友!」


健一はさも自分がゴールを決めて賞賛されたかのようにドヤ顔で胸を張った。


「・・・そうだね。世間は蹴太のあの圧倒的な力に完全に酔いしれている」


蒼空斗はテレビの電源をリモコンで消すと、先ほどまでの笑みをスッと消し、恐ろしいほどに真剣で冷徹な表情に変わった。


「でも、本当の勝負は次からだよ」


蒼空斗は手元のタブレットに表示された、大会の今後のトーナメント表とグループAの第2節の組み合わせを見つめた。


【U―15日本代表 VS U―15イタリア代表】


その国旗と名前を見ただけで蒼空斗の背筋に冷たいものが走った。


「イタリア・・・」


春樹も生唾を飲み込む。


「サッカーファンなら誰でも知ってる欧州の超大国。特にあの国の守備は世界で最も硬く、そして洗練されている。コスタリカの5バックなんて、あの国からすればただの子供の遊びだよ」


蒼空斗の重い言葉にリビングは歓喜の空気から一転し、重苦しい静寂に包まれた。


■■


世間が4-0の圧勝劇と新たなスターの誕生に沸き返っている頃。


U―15日本代表のロッカールームの空気はまるでお通夜のように冷え切っていた。


「まさか・・・4-0というスコアを見て、この程度の試合内容で満足しているようなぬるい頭のやつはここにはいないだろうな?」


久森涼介監督の氷のような声が室内に低く響き渡る。


初戦を大勝で飾ったというのに久森の顔に喜びの色は微塵もなかった。それどころか、地獄の合宿の時よりもさらに鋭く、選手たちを射殺さんばかりの眼光で睨みつけていた。


「むしろお前たちは勝ったことを喜ぶどころか、血の涙を流すほど悔しがるべきだ。特にあの絶望的な前半をな」


久森の重い言葉にロッカールームに集まったメンバーは誰一人として反論しなかった。


前半、ピッチに立っていた鷲谷や武雄は自分の不甲斐なさに俯いて唇を噛み締め、中盤でボールを持たされていた国近や横畑は己の無力さに拳を強く握りしめていた。


それぞれ反応は様々だったが、全員が【自分たちの力で壁を壊せなかった】という事実を痛感していた。


「前半は言葉にするのもおぞましいほどひどかった。ボール保持率が7割を超え、優位に立っていると錯覚していたか? だがボールを持っているにもかかわらず、相手の罠にハマり、ペナルティエリア内に侵入することもできず、まともなシュートを一本も撃てなかった」


久森はホワイトボードを指で強く弾いた。


「これは日本を代表するエリートであるお前たちにとって恥ずべきことだ。猛省しろ」


久森は淡々と、しかし容赦なくメンバーのプライドを削り取る。そして自分が手に持っていたタブレット端末の画面を明るくし、選手たちの方へ向けた。そこには現在のSNSのタイムラインが表示されていた。


「今、外の連中、SNSやメディアの意見はどうなっているか知っているか?」


久森は画面に表示されたコメントを冷笑交じりに読み上げた。


「『前半からここまで試合を完全に支配したのはすごい』『ボール保持率7割は圧倒的だ』『あのパスワークは美しい、選手はみんなかっこいい』・・・」


久森は吐き捨てるように言った。


「反吐が出るような、クソみたいな意見ばかりだ」


その暴言に選手たちがビクッと肩を震わせる。


「外野は結果と表面的なスタッツしか見ない。ボールを持っているだけで【支配している】と勘違いし、シュート0本という絶望的な事実から目を背けて、ぬるま湯のような称賛を送ってくる」


久森はタブレットの電源を乱暴に消し、テーブルの上に放り投げた。


「こんな周りの甘い言葉に酔いしれ、自分たちの力だと錯覚しているから日本はいつまで経っても本当の意味で世界には勝てないんだ・・・いいか? 今日の試合は後半に神野と九条というジョーカーを切り、神野の理不尽な【個の力】に完全に依存して勝っただけの試合だ。チームとしての完成度では完全にコスタリカに負けていた」


久森は静かにベンチに座っている蹴太を一瞥した後、全員に向かって言い放った。


「そして次の相手は欧州5大リーグの一つを有する超大国、イタリアだ。お前たちがあの前半のような【持たされるだけのサッカー】を続けるつもりなら・・・あるいは神野一人の力におんぶにだっこで勝てると思っているなら、間違いなく、ボロ雑巾のように粉砕されて負けるだろうな」


その久森の言葉にメンバーは誰も反論できない。


反論するだけの根拠が自分たちにはまだ無い。ヤンセンでさえ、険しい顔をして黙り込んでいた。蹴太も壁に寄りかかり、腕を組んで黙って久森の言葉を聞いていた。


「嫌なら成長しろ。この短い期間で強くなれ。相手をへし折る【個の力】を上げろ」

久森の目が、ギラギラと燃え上がる。


「俺は11人が綺麗にまとまって作り出す【1つの強さ】なんてものはいらん。そんなものは世界相手にはすぐにメッキが剥がれる。俺が求めているのは、ピッチに立つ【11人全員が、それぞれ絶対的に強くあること】だ。誰かに頼るな。己の足で立て」


久森はそれだけ言うと戦術ボードを片付け始めた。


「以上だ。まずは疲労を抜け。各自、次の死闘に備えろ」


■■


氷のような短いミーティングが終わると、日本代表の選手たちは重い足取りでロッカールームを片付け、JSAが用意した大型バスに乗り込み、全員が泊まっている都内の高級ホテルへと向かい、各自が割り当てられた部屋へと戻る。


蹴太は静かな自室のベッドに腰を下ろした。そしてスタジアムに着いてからずっと電源を切っていたスマートフォンの電源を入れた。


『ピロリンッ』『ピロリンッ』『ピロリンッ』


電源が入った瞬間、通知音が連続して鳴り響いた。


画面を見るとメッセージアプリのアイコンには驚くほどの数の未読バッジがついていた。


健一からのテンションの高すぎるスタンプ連打。蒼空斗からの的確な分析を交えた祝福の言葉。春樹からのSNSの反響に対する驚き。明里からの「生意気な態度に気をつけて」というお小言交じりのお祝い。


そして画面をスクロールすると、青下・松野川合同チームで世話になった恩師、居舘からのメッセージもあった。


【代表初戦、おめでとう。お前のシュート、最高だったぞ!】


居舘からの、短いけれど、確かな愛情のこもったメッセージ。


蹴太はその文面を見て、ほんの少しだけ口元を緩め、それぞれにスタンプや短い言葉で返信を打った。


その後蹴太はベッドに寝転がりながらSNSのアプリを開いた。


検索窓に【U―15日本代表】【神野蹴太】と打ち込むと、すさまじい勢いでタイムラインが流れていく。


(・・・なるほど。久森監督の言っていた通りだ・・・ぬるま湯ね)


SNSには日本代表の4-0という大勝と、自分の理不尽なゴールを絶賛する声が大多数を占めていた。


中には前半のシュート0本という内容の悪さや、戦術の乏しさを指摘する冷静で否定的な意見もあったが、それらは【でも勝ったんだからいいだろ】【素人が偉そうに】という、大勢の絶賛する感情的な意見に完全に叩き潰され、かき消されていた。


(コスタリカの最新のランキングは日本よりも下・・・久森監督の言葉を借りれば、U―15の世代ではランキングなど当てにならないらしいが、それでも世間からは【勝って当然】と思われている試合だ・・・それなのにこの騒ぎ様か)


世間の熱狂とピッチ上で感じたヒリヒリとした絶望感のギャップ。


蹴太は久森がロッカールームでわざわざSNSのコメントを読み上げ、選手たちの甘さを徹底的に叩き潰した意味を完全に理解していた。


蹴太は鬱陶しくなったSNSのアプリを閉じ、スマホの画面を消した。そして汗を流すためにシャワーを浴び、入念に筋肉のストレッチを行った。


さっぱりとした身体でバスルームから出ると蹴太は再びスマホを手に取り、JSAの専用サーバーにアクセスした。そこには対戦国の参考映像がアップロードされている。


蹴太はベッドのヘッドボードに寄りかかり、次の相手であるイタリア代表の映像を再生した。


(イタリア・・・たしか、あの国には【カテナチオ】っていう、伝統的な守備があるんだったか?)


画面の中ではユニフォームを着たイタリアのU―15代表が、欧州の予選で強豪国を相手に完封勝利を収めている試合が映し出されていた。


(コスタリカは5バックで中央をガチガチに固めてきたが・・・イタリアの守備はそれとは根本的に違うな。もっと組織的で、連動していて・・・面倒くさそうだ)


蹴太は画面に映るイタリア代表のフォーメーションと守備の動きを、何度も巻き戻しては緻密に分析する。


彼らの基本陣形は、3人のセンターバックと両ウイングバックが流動的にスライドする、強固で洗練された【5バック】の変形。だがコスタリカの単純な【引きこもり】とは全く違う。


その緻密な蜘蛛の巣の中で、蹴太の視線はディフェンスラインのど真ん中、中央に位置取っている一人の男に完全に釘付けになっていた。


画面の中で腕にキャプテンマークを巻き、圧倒的な統率力で最終ラインをコントロールしている男。


身長は190センチ台後半。U15でありながら、すでに大人のような彫りの深い顔立ちと鋼の鎧のような分厚い筋肉を纏っている。


コスタリカのオスカルとは違い、その動きには一切の無駄がなく、相手FWの動きを完全に読み切り、冷静に、かつ無慈悲にボールを刈り取っていた。


(こいつ・・・)


蹴太は画面を一時停止し、その男のプロフィールを確認した。


【ジョルジョ・スカモーニ】。


すでにイタリアリーグ1部のメガクラブの下部組織で、中心選手として活躍しているディフェンダー。


(・・・このジョルジョってやつ。あのヤンセンよりも総合的なディフェンス能力は上・・・いや、遥かに厄介かもしれないな)


蹴太は画面の中のジョルジョと視線を合わせるように、静かにスマホを見つめた。


身体の奥底から湧き上がるようなプレッシャーと、それ以上の凄まじい闘志が燃え上がるのを感じる。


蹴太は静かに映像を閉じ、スマホをサイドテーブルに置いた。そして部屋の照明を落とし、疲労した筋肉を休ませるために、静かに、そして深い眠りへと落ちていった。

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