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最強ゲーマーの《多世界攻略録(マルチバースアーカイブ)》  作者: 紅柳
第三部異世界編 第一編 城塞都市編
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第87話:E級への挑戦

翌朝。


青真達は再び冒険者ギルドを訪れていた。


元の世界へ帰る手掛かりを求めるなら王都へ向かわなければならない。

そのための方針は既に決まっていた。


しかし。


「王都へ向かうなら、もう少し経験を積んだ方が良いですね」


受付のエリナがそう言った。


「そんなに危険なのか?」


青真が尋ねる。


「はい」


エリナは真剣な表情で頷いた。


「王都までは徒歩で二週間ほどあります」


「街道は整備されていますが、途中には森や渓谷もあります」


「E級やD級相当の魔物が出没することも珍しくありません」


その言葉に四人は顔を見合わせた。


F級ダンジョンは問題なく攻略できた。


だがそれだけで安心するつもりはない。


「おすすめはあるか?」


闇風が尋ねる。


エリナは一枚の依頼書を差し出した。


【E級ダンジョン調査依頼】


【灰牙の洞穴】


【出現魔物:コボルト、ハイウルフ、コボルトウォリアー】


「E級か」


青真が依頼書を見る。


王都へ向かう前の実力確認には丁度良い。


「決まりだな」


青真が笑った。


「行こうぜ」


街を出て数時間。


四人は灰色の岩山へ辿り着いた。


その中腹にぽっかりと空いた巨大な洞窟。


灰牙の洞穴。


入口から漂う空気は、始まりの洞窟より明らかに重い。


「昨日より魔力が濃いわね」


メグが呟く。


「俺もそう思う」


青真も頷いた。


E級。


一段階上のダンジョン。


四人は慎重に内部へ進んだ。


しばらく歩いた時だった。


闇風が足を止める。


「来るぞ」


次の瞬間。


岩陰から三体の影が飛び出した。


犬の頭。


鋭い牙。


コボルトだ。


「任せてください!」


カレンが飛び出す。


剣が閃き、一体目を斬り伏せる。


だが残る二体は即座に左右へ散開した。


「連携してる!?」


カレンが驚く。


その瞬間。


青真が右手を前へ突き出した。


「アレンジ・マナショット」


放たれた光弾が空中で四つに分裂する。


散弾。


光の粒が雨のように降り注いだ。


「ギャッ!?」


一体が吹き飛ぶ。


もう一体も肩を撃ち抜かれて体勢を崩した。


そこへ闇風が飛び込む。


短剣が首筋を裂いた。


コボルト達はあっという間に全滅した。


さらに奥へ進む。


今度は低い唸り声が響いた。


岩陰から現れたのは灰色の巨大狼。


ハイウルフ。


二体。


体長は二メートル近い。


次の瞬間。


猛烈な速度で距離を詰めてきた。


「速い!」


青真の未来予知が危険を知らせる。


普通の魔物とは段違いだった。


青真は即座に魔力を練る。


「追尾弾!」


放たれた光弾が空中で弧を描く。


ハイウルフが飛び退く。


だが光弾も追従した。


直撃。


一体が地面を転がる。


「便利ねそれ」


メグが感心したように言う。


「逃げる相手専用だ」


青真が笑った。


だがもう一体は止まらない。


カレンへ飛び掛かる。


しかし。


「遅いです!」


剣が閃く。


首が飛んだ。


残る一体も闇風の短剣によって仕留められる。


「確かに昨日より強いな」


青真が息を吐いた。


「でもまだ余裕はありますね」


カレンも頷く。


さらに奥へ進む。


やがて広い空間へ辿り着いた。


そこで待っていたのは新たな敵だった。


鎖帷子。


鉄槍。


武装したコボルト。


コボルトウォリアーだ。


二体が無言で槍を構える。


そして同時に突撃。


鋭い突きが連続して繰り出される。


「おっと!」


青真が未来予知で回避する。


槍が通り過ぎる。


その隙に右手へ魔力を集中した。


光がどんどん小さくなる。


圧縮。


収束。


そして。


「圧縮弾」


放つ。


青白い閃光。


轟音。


コボルトウォリアーの胸部へ直撃した。


鎖帷子が大きくへこみ、敵が吹き飛ぶ。


壁へ叩き付けられ、そのまま動かなくなった。


残る一体へカレンが接近した。


槍を弾く。


踏み込む。


一閃。


コボルトウォリアーは崩れ落ちた。


静寂。


四人は自然と顔を見合わせる。


ここまででも十分強い。


だが。


まだボスは現れていない。


「そろそろだな」


青真が呟いた。


その時だった。


洞窟の奥から重い咆哮が響く。


「ガアアアアアアッ!!」


空気が震える。


壁の砂が落ちる。


今までとは格が違う。


圧倒的な存在感。


四人は武器を構えた。


どうやら洞穴の主が目を覚ましたらしい。


読んでいただきありがとうございました!もし面白いと思っていただけたら、ブクマや評価で応援してもらえると励みになりま

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