表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強ゲーマーの《多世界攻略録(マルチバースアーカイブ)》  作者: 紅柳
第四部融合世界編 第一編 魔大陸侵攻編
123/153

第123話:突破

ズォォォォォ……

隊長達が倒れた直後。

戦場全体を覆うほどの重圧が魔大陸を震わせた。

先程までとは比較にならない魔力。


人類軍の誰もが思わず足を止める。

魔王軍の奥。

黒い瘴気を纏った五つの影が、ゆっくりと歩み出てきた。


第一軍団長。

第二軍団長。

第三軍団長。

第四軍団長。

第五軍団長。


五人が並んだ瞬間、空気そのものが張り詰める。

「隊長共がやられたか。」


第一軍団長が低く呟く。

「だが、ここから先へは進ません。」

第二軍団長が巨大な斧を肩へ担ぐ。

第三軍団長は槍を静かに構えた。

第四軍団長は漆黒の魔力を全身へ纏う。

第五軍団長は大剣を抜き放ち、人類軍を睨み付けた。


「魔王様の城へ辿り着きたければ。」

「まずは我らを越えてみろ。」


その言葉と同時に、五人の軍団長が一斉に魔力を解放する。


ドォォォン!!

衝撃波が戦場全体を駆け抜けた。

王立騎士団の一部が思わず後退する。


冒険者達も表情を強張らせた。

「これが……軍団長。」

アルナが息を呑む。

「隊長とは比べ物にならない。」


メグも静かに頷いた。

「魔力だけなら、A級ボスクラスだ。」


闇風は目を細める。

「正面突破は悪手だ。」

「足を止められる。」


その瞬間、青真の瞳が淡く輝いた。

未来予知。

数秒先の未来が脳裏へ映し出される。


軍団長達が百華繚乱を足止めし、その間に魔王軍本隊が包囲を完成させる未来。


青真は静かに息を吐いた。

「……なるほど。」


「そういうことか。」

銀河を握り直し、小さく笑う。

「みんな。」

「作戦変更だ。」


四人が一斉に青真を見る。

青真は軍団長達から視線を外さず、静かに告げた。


「倒す必要はない。」


「目的は魔王城へ辿り着くこと。」


「ここは突破する。」

その一言に、四人はすぐ理解した。


「突破する。」


青真の一言で、四人は迷うことなく頷いた。

未来予知が映し出した最短ルート。

その一本だけを信じ、百華繚乱は一斉に駆け出す。


「止めろ!」


第一軍団長が大剣を振り上げる。

凄まじい斬撃が大地を抉りながら迫る。

だが青真は未来予知で軌道を見切り、紙一重で躱した。


「氷獄牢。」

銀河を地面へ突き立てる。

瞬間。


第一軍団長の足元から巨大な氷柱が噴き上がった。

四方を分厚い氷壁が囲み、一瞬で巨大な氷牢が完成する。

軍団長はその場へ拘束された。


「小細工を!」

第二軍団長が百華繚乱へ飛び込む。

その前へアルナが躍り出る。


「風よ!」

暴風が一気に吹き荒れる。

軍団長の巨体が体勢を崩し、大きく横へ流された。


その隙へ。

「錬成。」

メグが魔導之杖を掲げる。


地面が大きく隆起し、巨大な岩壁が出現する。

さらに鋼の鎖が地中から飛び出し、第三軍団長の足へ絡み付いた。


「鬱陶しい!」

軍団長が鎖を引き千切ろうとした瞬間。

「そこです!」

カレンが盾を前へ突き出す。


眩い聖光が広がり、巨大な結界が軍団長達の進路を塞いだ。

四人の軍団長が同時に結界へ激突する。


轟音。

しかし、その一瞬で十分だった。

「黒雷閃。」


闇風の姿が消える。

黒い閃光が第五軍団長の眼前を駆け抜ける。

「っ!?」

一瞬で急所五箇所を斬られ感電し動けなくなる。


青真は銀河を天へ掲げる。


「氷魔槍雨。」

頭上へ巨大な蒼い魔法陣が展開される。

次の瞬間。

無数の氷の魔槍が豪雨のように降り注いだ。


軍団長達は防御へ回るしかない。

大地が凍り付き、視界は白く染まる。

「今だ!」

青真の号令と同時に、百華繚乱は軍団長達の間を一気に駆け抜ける。


「待て!」

「逃がさん!」

軍団長達が追撃しようとした、その時だった。


ドォン!!

五人の前へ、一人の男が静かに着地する。

剣聖。


その背後へ。

炎皇。

水帝。

風王。

賢者。


残る元七英雄の英傑達が並んだ。

剣聖は静かに剣を抜く。

「ここから先は。」

「俺達が相手だ。」


炎皇は豪快に笑った。

「ガキ共。」

「道は開いてやる。」


青真は一瞬だけ振り返る。

剣聖と目が合う。


「……行け。」

短いその一言。

青真は力強く頷いた。


「ありがとうございます!」

百華繚乱はそのまま魔王城へ向かって駆け出す。

後方では。


7人の英傑と軍団長。

新たな戦いの火蓋が切って落とされた。


読んでいただきありがとうございました!もし面白いと思っていただけたら、ブクマや評価で応援してもらえると励みになりま

す!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ