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第51話 宿屋にて


トリスタン皇国 ドルフィン家領内のはずれ

―――――――――――――――――――――――――――――――

ご近所 :「おーい チャーリー馬屋の掃除を頼む」

少年  :「りょうかーい」


馬屋の掃除をする

匂いもあるが。。。慣れてしまうものである


ご近所 :「次は草刈(くさか)りを頼む」

少年  :「りょうかーーい」


草刈りをやる

馬屋と違い草の匂いマシだが屋根もない


うわーー あちーーー


あとフンと草の匂いがついてんなー


少年  :「終わったぞ―― ちょっと水浴びてくる」

ご近所 :「わかったーーー ほら 今日の駄賃だ」

少年  :「ありがとう」

ご近所 :「あと夜あいているか?

      宿屋で手伝いをして欲しいらしいんだが」

少年  :「町と村のどっち?」

ご近所 :「町の方だ 図書館の近くの奴だ」

少年  :「りょうかーーい 夕暮れ前に行けたら行くから」

ご近所 :「行けたらじゃなくて着てくれよ」

少年  :「まー 行くつもりではあるけど

      本に時間を取られたら遅れるから」


***5分後***

服をぬいで 井戸から汲んだ水をばしゃーーと被る

うひゃーーー つめてーーー


本の知識から得た情報で作った自家製の石鹸(せっけん)で体と服を洗う


濡れた下着を来たまま家へ

別の服に着替え 濡れた服を干す


少年  :「今日 夜おそくなるから 宿屋の手伝い

      銅貨はここに置いておくから」


銅貨2枚だけポケットにしまい込む


そしてから何時(いつ)もの飯屋へ

外にもテーブルのある村のレストラン

味がいいわけでもない

ただ値段が安い

そして この店で昼ご飯を食べる

そう 家でではなく店で食べる

その細(ささ)やかな贅沢(ぜいたく)

それがチャーリーが腐らずに日常生活を送る為のルーチンでもある

そして図書館へ


平民は平民のまま生き 平民のまま死ぬ


その事実は分かっている

なのに無意味な勉強と読書からの知識の吸収

それも分かっている


それでもだ

それがチャーリーが腐らずに日常生活を送る為のルーチンなのだから

子供だから遊ぶなんて余裕が家にはない

だから仕方が無い事だ


昼ご飯を食べ終わり 近所を手伝う前にやった

朝の新聞配達の時の事を思い出している


皇子と聖女様の婚約発表の内容であったが。。。

はーーー 本当に余計な事をしたなーー あの可哀想な聖女さん

あんな事したらダメだろ!!

最後の配達前に必ず新聞を勝手に読んでいる

だから何が起きたのかを予想と理解をしていた


まーー 平民の俺には関係ねーけど


そして少し遠い町の図書館へ走って行く

そこからの読書

楽しい時間は直(す)ぐに過ぎてしまう


日が沈んでいく


どうすっかなーー

折角だ もうひと稼ぎするか


走って宿屋へ



トリスタン皇国 シャンデン家とドルフィン家領の境界線の宿屋

―――――――――――――――――――――――――――――――

宿屋の主:「おお 来たか

      部屋の掃除 そしてベッドメイキングの手伝いを頼む」

少年  :「りょうかーい でもなんか忙しいね?

      お茶会の人は屋敷に泊るんじゃないの?」

宿屋の主:「予想以上の客がお茶会に参加しているらしい

      護衛、執事、侍女達の分の部屋が足りないらしい

      ウチにとってはいい事なんだけどな」

少年  :「屋敷って言ってもゲストルームはそんなにないしね」

宿屋の主:「そういうこった」

少年  :「掃除の前に そこの荷物を運ぼうか?」

宿屋の主:「ああ 頼んだ」

少年  :「とりあえずドンドン物運ぶから」


***20分後***

食材や客の荷物の運搬が終わる


料理人 :「ダイニングテーブルが足りないから

      部屋で夕飯を食べたい人がいるらしい

      運ぶの頼めるか?」

少年  :「りょうかーい」     



***30分後***

客室への食べ物を届けおわる


宿屋の主:「チャーリー

      2階の角部屋の掃除頼めるか?

      1階は終わってるらしいんだが」


お茶会が終わり 今日 主人達と戻る侍女なども居るので

チェックアウトと行われている


少年  :「りょうかーい

      ただシーツは任せる あのシーツ高いんでしょ?

      高級品には触りたくないから

      角部屋って高い部屋でしょ」

宿屋の主:「ああ それでいい」


掃除、荷物運び、掃除、食べ物を運んだり

とても忙しい


***2時間後***

少年  :「そろそろ俺 帰る かーちゃんが心配するだろうし」

宿屋の主:「ああ 充分だ

      ほれ 銅貨1枚追加しておいたぞ」

少年  :「ありがとう」


そして走って帰ろうと思ったのだが。。。普通に疲れた

喉が渇いたので井戸から水を汲んでそれを飲む

そして少しだけ壁にもたれかかって休憩をしていると


壁の少し斜め上の窓から声が聞こえてくる


伯爵令嬢:「この部屋は開いて居るようね

      アルフレッド 少しだけ借りるように言ってきて」

執事長 :「了解しました」

伯爵令嬢:「あと緊急の事態が無い限り誰も中に入れないように

      公爵家からの緊急の伝令は来るかもしれませんが」

執事長 :「。。。。。。了解しました」


‟こつん こつん こつん” 部屋を歩く音


伯爵令嬢:「ここでなら話ができるでしょう

      訊(き)きたい事は想像がつきますが それでも問いましょう

      知りたい事はなんなのでしょうか? お可哀想な聖女様」

梨絵  :「また お可哀想って言った」

伯爵令嬢:「だって本当の事ですもの」

梨絵  :「そういう回りくどいのはいいから

      私の知りたい事を教えてくれる?」

伯爵令嬢:「。。。。。。別に回りくどい事をしている訳では。。。

      貴方(あなた)にはそう思われているのですね。。。

      前に言いましたが本来なら貴方が自分で気付かないといけない事

      でも貴方も お命を奪われようとしている。。。

      だからその余裕がない

      という理解でよろしいですか?」

梨絵  :「自分でも信じられないんだけどね

      殺されそうとしてるなんて

      でもレオンハルト様とリューズ様 

      あとダンテスさんを信用してるから」

伯爵令嬢:「仕方が無いですわね。。。

      教えてあげましょう

      御覚悟はよろしいですか?」

梨絵  :「へ? 御覚悟?」

伯爵令嬢:「そう 貴方の素晴らしい回復魔法について」








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