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第43話 王令と回復魔法


トリスタン皇国 城内のロイドの部屋

―――――――――――――――――――――――――――――――――

レオン :「クラウス! 何でここにリューズが居ない?」

クラウス:「いえ 皇帝が必要ないと

      ヨハン皇子も何も言っていませんし」

レオン :「今までで一番の回復魔法を使うのに

      魔法省の代表が居なくても問題ないと?」

クラウス:「それは。。。」

秘書官 :「別にいいじゃなりませんか?

      聖女様なら問題なくロイド様を回復できるでしょう?

      だいたい一騎士の意見を聞いていたら

      時間が掛かりすぎて物事が進まなくなってしまう」

レオン :「パレスガードだけでなく聖女様の護衛も任されている

      万が一の事も考えて魔法省の代表がここに居るべきだ

      それがダメなら聖職者の代表でもいいが

      秘書官 それは無理だろう?」

秘書官 :「な! 無礼な」

レオン :「なら聖職者の代表を連れて来いよ」

秘書官 :「クッ」 今トリスタンに残っている聖職者は少ない

ヨハン :「レオンハルト! 無理を申すな」

秘書官 :「そうですよ。。。万が一なんて起こりませんよ」

レオン :「ならお前の首を賭けるか?」

秘書官 :「え?」

レオン :「お前の首を賭けるかって聞いてんだよ!!

      もしもロイド様に回復魔法をかけて聖女様が魔法欠乏症になったら

      お前の首を刎(は)ねるぞ!! それでいいんだよな!!」

秘書官 :「何と野蛮な!!」

ヨハン :「おい! レオンハルト! 何が問題なんだ?」

レオン :「逆に皇子にお尋ねします

      リューズがいて問題がおありなんですか?」

ヨハン :「。。。別に問題はないが」

レオン :「では今すぐリューズをここに連れてきてください

      聖女様の回復魔法はそれからです!」


皇帝の甥と言われるロイド

まるで壊死(えし)しているような手足

病気なのか? 魔法でやられたのか? 呪いなのか? は正確には分からないと

リューズ様が以前 言っていた。。。多分 呪いと思われるとも

そのロイドに回復をして欲しいとの皇帝からの直々の要望

回復魔法を使うのは問題ないのでそれを受けて部屋に入ったのだが


明らかに今までと空気が違う


今までの病人とは違う


それで回復魔法を使用しようとしたらレオンハルトに止められる

レオンハルトはリューズ様から前借りの事を聞いている

そして もし私がこのロイドに回復魔法をかけて命を失ったら意味がない

だから万が一の場合 魔法を止められるリューズが居なければ回復魔法を使うなと

そしてクラウスとヨハン皇子や秘書官に食ってかかっている


逆にヨハン皇子と秘書官は前借りが起ころうとも

ロイドの回復の方が優先しているように思える

その事を知らないクラウスは普通に

リューズを呼ぶべきであろうと皇子を説得している


絶対に引く事のないレオンハルト

これが本当の騎士なんだ。。。それに守られているのは少し嬉しく感じる

普段のチャラさがない大胸筋の金髪の騎士


***10分後***

リューズ:「なぜ私を最初から呼ばなかったんです!?」

秘書官 :「予算の戻った魔法省の仕事を邪魔したくないからな」


明らかに何かを隠しているヨハン皇子

それは確定しているんだけど


でも問題は何を隠しているのか?


レオン :「リューズ

      いざという時は聖女様の回復魔法に割って入ってくれ」

リューズ:「当然です」

秘書官 :「その必要はないでしょう! 聖女様の回復魔法は完璧なんですから」

レオン :「お前に言ってねーよ」

秘書官 :「。。。。。。」

リューズ:「聖女様」

梨絵  :「じゃー 回復魔法をかけます」

リューズ:「聖女様 ロイド様は水属性です

      呪い? の信仰が遅いのはそのお蔭です

      ただ逆に回復魔法が効きづらい可能性もあります

      でも効きづらいだけで効果はありますので」


そして回復魔法かけようとしたがそれを皇子が止める


ヨハン :「待った聖女様!

      これから行うのは皇帝陛下の王令

      国の文化というか儀式として王令を読ませてもらう

      その後で回復魔法をお願いする」

梨絵  :「分かりました (うーん 良く解んないけど)」

ヨハン :「これより行うは皇帝陛下の甥 ロイドに対しての

      聖女様による回復魔法である

      聖女様は このためにこの世界に召喚されたと言っても過言ではない

      ロイドの回復と他国への交渉と国民への回復

      それを行ってもらったのち盛大なる祝いの後

      聖女様は元の世界に送還される」


。。。そうだったんだーー

なんて事を考えていた



私はこの時 秘書官が窓の方に歩いて合図を送っていた事には気づいていなかった



ヨハン :「では聖女様、 どうかロイドの事を宜しくお願いします」

梨絵  :「分かりました

      それでは行きます

      おんどりゃーー!!! ヒーーール!!!」


最初に足

次に手

それが少しづつ色が肌色に戻って行く

そして腹

その次に胸


この時に 魔力が大きく吸い込まれる感覚がある

いままでの回復とは違う

全ての力が奪われそうな感覚


それでもまだ大丈夫


リューズ:「聖女様?」


言葉で返答を返す余裕はない

ただ それでも気絶しないで行けると思う

だからコクッと頷いてそのまま回復魔法を続ける


そして 首

ここで またごそっと魔力が抜かれる。。。


***30秒後***

梨絵  :「はーー はーーー はーー」

ヨハン :「聖女様 ありがとう」


ロイドに対する回復魔法は無事終了した






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