第40話 男同士の会話 2回目 その2
トリスタン皇国 ドルフィン家領の町の酒場の裏
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伯爵 :「。。。へ 本当か?」
少年 :「多分だけどね」
そういえば刺繍を確認するたびに クスッと笑われている気がしていた
伯爵 :「。。。参ったな」
少年 :「なんで?」
伯爵 :「なんでって」
少年 :「夫人は怒って無いんでしょ? なら問題ないじゃん」
伯爵 :「。。。。。。」
この少年は本当に凄いな
伯爵 :「でも どうして知っているんだ? ウチの事」
少年 :「いやー お宅のお嬢さんの要請でパンを届ける事になったんだよ
それで。。。」
サラが言っていた少年か
探究者の。。。
。。。全てが繋がった。。。そうか。。。この少年か!!
少年 :「それで今日はどうしたの? また悩み?」
伯爵 :「まー ちょっと気難しい客が来ていてね」
少年 :「それってネーベからの魔法使いの使節団?」
伯爵 :「良く解ったね
というか どうしてそれを?
少年が知ってるぐらい噂になっているのかい?」
少年 :「いや 普通の人は知らないと思う」
伯爵 :「じゃー なんで?」
少年 :「俺さ 朝新聞配達をしてるんだよ」
伯爵 :「新聞ってあの瓦版の」
少年 :「そう 1-2ページの奴
それを届ける時に 最後の家が少し遠くてね
だから最後の家に届ける前に休憩がてら読ませてもらっているからね」
伯爵 :「字が読めるのか?」
少年 :「一応。。。
だから気難しいと誤解されているネーベの使節団の事も知っている」
伯爵 :「気難しいと誤解?」
少年 :「ネーベってさ 辛い物が好きな国なんだよ
でも 使節団には皇族や宰相や公爵家が
甘い味付けを無理やり食べさせてるんだ」
伯爵 :「無理やり食べさせる」
少年 :「そうだろ? 普通は偉い人から出されたら断れないだろ?
だから嫌々たべてるんだ
ハチミツと砂糖が高いのは知ってて
それを おもてなしと思ってるけど
苦手な物ばかりじゃなー
そりゃー 気難しくなるってもんじゃない?
俺だって いやなピーマンをインゲンを毎日
食べさせられたら不貞腐れるよ」
伯爵 :「!!!!」
本当に凄いなこの少年
伯爵 :「でも辛い物か。。。」
少年 :「ムートン男爵の近くに香辛料の専門店が出来てるって聞いたから
そこで幾つか見繕って買えばいいんじゃない?」
伯爵 :「それで料理にかけて出すと」
少年 :「うーん」
伯爵 :「ん? どうした?」
少年 :「えーとさ ネーベ出身の料理人を雇ったりとかはできないの?」
伯爵 :「探せば出来るんだけど 明後日 来るんだよ
明日 香辛料を買っても 料理人は間に合わないだろう」
少年 :「ならさ 素直にごめんなさい できない。。。のか
おっちゃん 偉いから」
伯爵 :「素直にごめんなさい?」
少年 :「鳥の丸焼きを塩コショウで味付けした物
その隣に香辛料を入れた器を渡せばいいよ
そして 素直に
どの程度からくすれば良いのかわからなかった
って言っちゃうの」
伯爵 :「そんな客人の事を知らないと露呈させるのは」
少年 :「でも 辛すぎても辛くなさ過ぎてもダメだよ
本当に使節団の心を考えた場合
プライドが大事っていうならハチミツと砂糖を使ったの出せば?
失敗するだろうけど」
伯爵 :「。。。。。。」
少年 :「それなら素直に言った方が無難でしょ。。。
器も大きく見せれるし。。。
伯爵としてのプライドは許さないのかもしれないけど」
伯爵 :「いや それでやってみる」
少年 :「失敗しても文句言わないでよね」
伯爵 :「言わないさ」
少年 :「本当に? 君 打ち首― とか止めてよね」
伯爵 :「しないしない。。。まー 噂があるのは知っているけど」
少年 :「まー 理由があったのは知ってるけど」
伯爵 :「理由?」
少年 :「その中身は知らないよ?
でも理由があったのはお嬢さんから聞いているし」
伯爵 :「。。。そうか (そこまで知っているか)」
少年 :「さてと。。。」少年は立ち上がる
少年 :「おっちゃんの前から立ち去るのは無礼と思われるかもしれないけど
これ以上ここにいると 文句を言われるか給金をさげられるか
面倒な事になるから 俺 戻るよ」
伯爵 :「ああ わかった
なー 少年」
少年 :「ん?」
伯爵 :「ありがとう」
少年 :「いや 貴族には貴族の悩みがあるってのは確かだなー
っておっちゃんと話していて分かったから充分だよ」 少し歩いて
少年 :「あー そうそう
紅茶を入れてくれるって言われたら成功だから
絶対に断っちゃダメだよ」
伯爵 :「???。。。(どういう意味なんだろう)」
伯爵 :「アルフレッド」
執事長 :「は! ここに」
伯爵 :「聞いていたな?」
執事長 :「香辛料は今夜早馬を送ります 明日の昼には手に入るかと」
伯爵 :「ああ 頼んだ! 料理人の方は」
執事長 :「時間の方が。。。」
伯爵 :「だよなー もう少し早く来るべきだった
早めに少年に会っていればなー
でも。。。あの少年どう思う?」
執事長 :「チャールズ殿ですか?」
伯爵 :「ああ チャールズという名前なのか?」
執事長 :「平民にしては という言い方は憚られるのですが 凄いですね」
伯爵 :「だろ?」
執事長 :「知識もそうですが 字を読む事が出来て瓦版を読んでいる
そこいらの大人じゃ敵わないんじゃないですか?」
伯爵 :「ああ それに」
執事長 :「お嬢様から理由があったと教えてもらった事も」
伯爵 :「それそれ。。。ウチで雇えないかな?」
執事長 :「どうでしょう」
伯爵 :「ん? 反対か?」
執事長 :「いや お嬢様が雇いたいとおっしゃられた訳ではないのですよね?」
伯爵 :「。。。そうか。。。何かしら理由があるのかもな。。。」
執事長 :「。。。。。。」
伯爵 :「さてと とりあえずもう1~2杯だけエールを飲ませてもらう
その後は馬車で戻るから」
執事長 :「分かりました」




