第36話 宰相の息子
トリスタン皇国 城と町の広場
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
***朝***
民衆に大事な発表があると城で働く者すべてが民衆へ伝達
***昼***
大勢の人
群衆の前でヨハン皇子が演説を行う
ヨハン :「安心してくれたまえ
一時的な処置だ
怪我をした者や病気の者は病院に行ってくれたまえ
聖女様も今まで通り回復魔法を使用してくれている
しかし一人では負担が大きすぎる
その事についても理解してくれ
教会については内装工事と人事異動で開くまで時間がかかっているが
これも全ては国民の為だ」
サクラ :「ヨハン皇子ーーー」 サクラが叫び始める そして呼応するように
群衆 :「ヨハン皇子ーーー」
群衆 :「ヨハン皇子ーーー」
トリスタン皇国の教会での回復魔法は全て閉じさせている
理由は聖職者たちが皆 隣の国に行ってしまったから
そして回復魔法を使える人間はそう簡単には集まらない
ただ その事には触れずに国民に説明をするヨハン皇子
そしてイケメンであるが故のカリスマ
民衆への演説
国民の殆どは納得した
では全てが納得したのか?
回復魔法を受けて直ぐに治った経験のある者
そして回復魔法の法外な代金を払う事が出来ていた貴族達
そして反皇帝派
それらは別である
トリスタン皇国 城の応接間
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
クラウス:「だからこそネーベとの交渉を成功させねばならない」 ”クイッ”
という話を聞かされている
宰相の息子 クラウスさんから
黒髪のポニーテールのイケメン
ただ筋肉がないんだよなーー
あと メガネを”クイッ”とするのが。。。本人はカッコいいと思っているのかな?
自称の秀才らしい。。。少なくともそれらしく振る舞ってはいる
親が宰相でイケメンなので人気はあるらしいのだが
クラウス:「聖女様 私に任せて下されば全て問題ないですよ」 ”クイッ”
クラウス:「なーに ネーベとの交渉がうまく行けば
ドルフィン家など取るに足らない事です」 ”クイッ”
ぶっちゃけ ”クイッ”が気になって話が入ってこない
イケメンなんだけど。。。うーん
”クイッ” ほら またやった!
クラウス:「聖女様は聖女様らしくしてれば問題ありません」 ”クイッ”
その謎の自信はどこから来ているんだ?
暫くネーベの使節団について会話をしてから終了
トリスタン皇国 城の梨絵にあてがわれた部屋
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
レオン :「ぶはははっははははっはは
いや 無理だろ?」
梨絵 :「レオンハルト バッサリいったーー」
レオン :「クラウスねー 人気はあるけどねー 頭の方がなー」
梨絵 :「え? 頭悪いの?」
レオン :「うーん メアリーはどう思う」
メアリー:「お顔は素敵です」
梨絵 :「頭は?」
メアリー:「お顔は素敵です」 あえて答えない
レオン :「な?」
梨絵 :「メガネなのに?」
レオン :「メガネは関係ないだろ?」
梨絵 :「うーん 私の居た世界に芸人? トリスタンでいう道化師の人がいて
ぱっくーーんマンとかいう名前の人で
コメンテーター えーと解説者として皆の前に出る時だけ
頭を良く見せる為にメガネをしてた」
レオン :「で 頭は良かったのか?(道化師がなんで解説をしてるんだ?)」
梨絵 :「お顔は素敵でした(メガネかけてウンウン頷いてただけだし)」
レオン :「いや だからメガネをして頭は良くなったのか?」
梨絵 :「お顔は素敵でした」
レオン :「。。。。。。」
メアリー:「。。。。。。」
梨絵 :「。。。。。。」
レオン :「いやさー 親の宰相はドルフィン家と友好的な関係を築いているだろ?
皇帝派でも。。。まー 正確には敵対してないって形だけど
クラウスはさー 純粋な皇子派といえばいいか
ドルフィン家と完璧に敵対しちゃってるんだよねー」
メアリー:「それはありますね」
梨絵 :「ダメなの?」
メアリー:「選択肢が狭まっているというか
ドルフィン家が好きな家も多いですし」
梨絵 :「レオンハルトってドルフィン家の事わるく言わないよね?」
レオン :「だって俺さー 害 受けてねーもん
どっちかというとお世話になってる方かな?」
梨絵 :「でもトリスタン皇国を滅茶苦茶にしてるじゃん」
レオン :「例えば?」
梨絵 :「え?」
レオン :「病院の件はイノシシのアンタと皇子様のせいだろ?
聖職者が辞めたのはドルフィン家のせいじゃないだろ?」
梨絵 :「でも民衆が困ってるじゃん」
レオン :「なんで?」
梨絵 :「なんでって教会が閉じちゃったんだよ?」
レオン :「教会の回復魔法は高すぎて民衆は使えなかっただろ?」
梨絵 :「。。。。。。(確かに 高くて使えないが閉じて使えないになっただけ)」
レオン :「病院は人が集まってるらしいから問題ないだろ?」
梨絵 :「え? でも」
レオン :「まー 俺は聖女様の意見や見方を変えようとは思ってないし
聖女様がドルフィン家が嫌いなら嫌いでいいんだろ?
ただ変な事してくれない限り護衛としては問題ないからなー」
梨絵 :「うーーん (言いくるめられてしまった。。。でも正論よね)」
レオン :「でもネーベは無理だろうなー」
梨絵 :「無理なの?」
レオン :「数十年間むりだったからなー」
梨絵 :「交易をするつもりがない?」
レオン :「いや 向こうはしたいんだって それは本当らしい
ネーベから来る人達からも良く言われてるし
だよな?」
メアリー:「はい トリスタン皇国側に問題があるらしいと聞き及んでいます」
レオン :「理由は誰もわからないんだってさー」
梨絵 :「うへーー」
メアリー:「でも今回は聖女様が居ますから」
レオン :「それ本気で言ってる?」
メアリー:「当然です」
レオン :「本当に?」
メアリー:「当然です」
梨絵 :「ふふん」 メアリーが言ってくれて少し嬉しい
レオン :「じゃー お給金3か月分賭けようか?」
メアリー:「辞退させて頂きます」
梨絵 :「ダメじゃん! ちょっとメアリー」余りの断りの早さ!!
メアリー:「さすがに3か月分はきついと
二日分でしたら」
レオン :「。。。。。。」
梨絵 :「。。。。。。」
メアリー:「。。。。。。」
レオン :「まー 聖女様が居ようが居まいが多分失敗する
その時 メガネが聖女様のせいで失敗したとか言わせないようにな」
梨絵 :「うわっ クラウスって そういう人なの? (メガネ呼ばわり)」
レオン :「なんだろう? 自分の事を頭がいいと思っているから
失敗は自分のせいでは絶対ないって思い込んでるタイプ?」
メアリー:「。。。。。。」 無言だがコクコク頷いている
梨絵 :「。。。うわーーー」
レオン :「いや 人はいいんだよ
事務仕事できるし 顔もいいし 女性からは人気もあるし」
メアリー:「お顔は素敵です」
梨絵 :「それ以外は?」
メアリー:「親が宰相です」
レオン :「聖女様はどう思ってんだよ? クラウスの事」
メアリー:「髪がポニーテール」
レオン :「それ以外は? 顔と親はもう出たからな それ以外」
メアリー:「え? えーと。。。えーと そうだ! メガネを”クイッ”とする」
レオン :「。。。。。。(それはいいのか?)」
メアリー:「。。。。。。(あの動作がなければ惚れてました)」
梨絵 :「。。。。。。(筋肉なさそうだったしなーー)」
レオン :「とにかくだ
俺は近づきたくない。。。だから対応は聖女様に任せっから」
梨絵 :「それ丸投げしてない?」
レオン :「してるぞ? なんだ 今気付いたのか?」
梨絵 :「うわーーー」
なんて話を侍女のメアリーと護衛のレオンハルトとしていた




