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第23話 鳥の擬態


トリスタン皇国 ドルフィン家領の町の片隅

―――――――――――――――――――――――――――――――――

少年  :「あー 楽しい時間は直(す)ぐに過ぎちまうな」


そう言って家から持って来た桶(おけ)を手に持ったまま図書館から出てくる少年チャールズ

町の井戸に行き水を汲(く)む


足跡があった場所の近くを素通りしていく


いないなー

いないなーー

いないなーーー

いたーーーーーー


思わず喜びの声が出そうなのを抑(おさ)える

なんだろう。。。魚釣りの魚影を見つけた時の様な感覚なのか?

擬態(ぎたい)をしていた虫 擬態をしていた鳥 等を見つけた感覚に近いか


ほんの少し揺れた影

本当に居(い)た

なら実行あるのみ


よし 少し離れてダッシュで近づいて

「おっとーーー 手が滑(すべ)った―――」で桶(おけ)の水をバラまけばいいかな


いくぞーーー!!!!!


”ダッダッダッダッダッダッダッダダダダダダダ”

桶を持ってダッシュを始める 

そして


少年  :「おっとーーー」 そして桶を構(かま)えたら

執事長 :「チャールズ殿 お待ちを!!!」


アルフレッドさんが闇魔法を停止して陰から出てくる


隠れてたんなら出てきちゃダメでしょ!!

でも出て来られたら普通に不敬罪になっちゃうのな?

うーん。。。罪にならなくても面倒になりそう

仕方が無いので桶を置く


執事長 :「あのー チャールズ殿 少し話せませんか?」


***数分後***

執事長 :「いやー 本当に焦(あせ)りましたよ

      この齢で色々経験してましたが

      一直線にこちらに走ってきて

      桶の水をかけようとしてくるんですから?」

少年  :「伯爵夫妻や令嬢が居ないのに

      執事長のアルフレッドさんはここで何をしているんですか?」

執事長 :「チャールズ殿 貴方(あなた)を探していました」

少年  :「それで隠れていたと」

執事長 :「はい」

少年  :「アルフレッドさん 水かけていいですか?」

執事長 :「いや止めてください」

少年  :「えーと 一体なんの用でしょうか?」

執事長 :「えーとですねーー」


***説明中***


少年  :「あー そう言う事ですか?

      普通に言ってくれればいいのに!!

      でも回りくどい事をするのがお貴族様ですかねー」

執事長 :「反省しております」


基本的にドルフィン家の御令嬢がなんか話したいとの事

ただ馬車で村に来ると目立つ

だからチャールズの方から出向いてもらいたい

理由を付けてドルフィン家に来て欲しいと

その理由がパンの配達であったと

でもそれを伝えようにもチャールズの住んでいる場所の特定ができなかった


少年  :「まー わかりますよ

      平民の子供を伯爵家に招待する訳にはいかないですしね

      特に噂が多いドルフィン家だと子供攫(さら)いの噂が出かねない」

執事長 :「申し訳ありません」

少年  :「アルフレッドさんのせいじゃないので謝らないで下さい」

執事長 :「。。。。。。」

少年  :「それよりもこんな平民の俺に

      丁寧(ていねい)に接してくれてありがとうございます」

執事長 :「。。。。。。」

少年  :「それに伯爵令嬢に聞きたい事もあるんで 行くのは問題ないですけど

      前のパン屋は止めてもらいたいんですよ」

執事長 :「当然です。。。報酬を横取りするような店とは縁を切れ!

      と旦那様(だんなさま)もおっしゃっていましたし」

少年  :「新しいパン屋は今日はもう閉まってますよね? 場所は」

執事長 :「把握(はあく)しております」

少年  :「なので明日の朝 そこで待ち合わせでいいですか?」






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