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第2話 異世界転移


トリスタン皇国 城の魔法省近くの部屋

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

梨絵  :「あれ? ここ何処(どこ)?

      コンビニにアイス買いに行った帰りのはずだったのに」


キョロキョロと周りを見る

大きい部屋

壁は石っぽい

ランプがある。。。え? ランプ?

地面には魔法陣

魔法陣???


これは?



異世界転移!!



トラック?

トラックなのね?

トラックなのでしょう?

軽トラ? 4トントラック?

デコトラ? デコトラだったら笑っちゃうかもしれない

デコトラで異世界 いやだーーーー 変なスキル入手しそう

タンクローリー? コンクリを練(ね)ってるお車? 体力関係のスキル取れそう


あれ。。。でも。。。トラックって異世界転生で転移じゃないような?

トラックに轢(ひ)かれた記憶もないし


頭が混乱している


てかコンビニの袋ちゃっかり持ってるし

アイス。。。抹茶きな粉味の棒アイス 

アイス溶けちゃう

これは。。。。食べるしかない


”ハグ ハグ”


てか ここ何なのよ!?

一体 何なのよ!? ”ハグハグ”


そうしたら部屋のドアが大胆に開けられる


皇子  :「おい! 転移魔法が成功したって本当か!

      良くやった

      おお これが聖女さ。。。なんか”ハグハグ”と食べているな


      おい! 聖女様がお腹を空かしているぞ!!!

      お前達は一体何をやっているのだ!!!」

護衛  :「は! 誠に申し訳ありません!」


私が何も言う前にいきなり別室に連れて来られる

豪華なダイニングルーム?

でっかくて ながーーーいテーブル

白いテーブルクロスに黄金の蝋燭(ろうそく)立て

そして そこには豪華な料理が



今夜は牛丼の予定だった



それがステーキが出ている

ステーキ!! 豪勢だ!!


今だに頭は混乱している

何が起きているか分からない

良く分らないけど とりあえず食べよう


でもなんだろう? お貴族様っぽいな

テーブルマナーなんて知らないぞ!


でもいい

どうせ夢かもしれない

なら食べなきゃ損だ


ここは優雅にサラダから ”ハムハムハム”

お次はスープ

えーと 音を立てちゃダメなんだっけ

そしてから ステーキ!


見るからに美味しそうなステーキ!!

まるで力が必要ないようにスッとナイフで切れる

それをフォークで刺して口に運ぶ

美味しい!!!!!!!


でも 急に涙が


皇子  :「おい! どうした?」

梨絵  :「あたし もう 帰れないんですか?」

皇子  :「帰れないとは?」

梨絵  :「元の世界に」


落ち着きを取り戻した

ようやく頭が追い付いた



転移魔法では元の世界に帰れないのがお決まりのはず



皇子  :「いや 帰れるぞ」

梨絵  :「え? そうなんですか!!!」


その一言で美味しいステーキを堪能(たんのう)する


***数分後***

梨絵  :「あのー シェフを呼んでもらっても」

皇子  :「ん? シェフ? ああ 料理長か

      まー それは構わぬが」


ハッキリと言って貴族や王族のマナーなんか分からない

でもこういう時はシェフを褒(ほ)めればいい

それがマナーなのでは。。。と勝手に思っている


***数分後***

料理長 :「なにか問題がありましたか?」

梨絵  :「ごちそうさまでした

      とても美味しかったです」

料理長 :「あっ ありがとうございます」

梨絵  :「サラダのドレッシングとステーキの味付けが特に」

料理長 :「と とても光栄です」

梨絵  :「じゃー 食べ終わったので

      元の世界に戻してください」

全員  :「。。。。。。」

皇子  :「いやいや。。。夕飯の為だけに転移魔法を使ったのではない」

梨絵  :「。。。。。。”キッ”」

皇子  :「いや 睨(にら)んでもダメだぞ

      数か月 数か月は居てもらわないと」

梨絵  :「でも私 女子高生ですよ?」

皇子  :「女子高生とは何だ?」

梨絵  :「勉強をして アイスを食べて 青春をエンジョイして お菓子を食べる        

      部活はやってません」

皇子  :「部活とは?」

梨絵  :「年上に文句を言われながらするグループ活動です」


ヒソヒソ声で宰相と王子が話し合いをする


皇子  :「意味が解らんのだが」

宰相  :「研究者として勉学に励(はげ)み

      アイスを食べては 豪華な食べ物を食べ

      青春をエンジョイとは 好き勝手が出来るという意味でしょう

      お菓子を食べるは お茶会にも参加しているという事でしょう

      上司や上役はいない いわゆる自分は高貴な身分

      上位貴族の令嬢という事を言っているのでしょう?」

皇子  :「そうなのか?」

宰相  :「皇子に対しても堂々の物言い

      それもかなり位の高い 侯爵家以上なのは確実です

      その上 シェフにお礼を言う気配りができる

      元の世界に御返ししなかったら大問題になるやもしれません」

皇子  :「元々 やる事をやってもらえば返すのは当たり前だ」


ひそひそ話しが終わったのかこっちを向いて話し始める


皇子  :「ちゃんとお礼の品を持たせてから元の世界に返す事を約束しよう」

梨絵  :「でも私に何をさせようって言うんですか? 何も出来ませんよ?」

皇子  :「いや 能力のある者しか転移魔法で別の世界から呼ぶ事は出来ない」


これはアレか?

途轍(とてつ)もない能力があって ドラゴンとかを倒して

私なにか やっちゃいました? と決め台詞をいうやつ



。。。いや 待った



最近の流行は期待外れの能力で城から追い出されてから物語が始まる

そしてそれが開花してなんだかんだで話が始まる


どっちだ? どっちなのよ!!!

分からない

下手に全てを言わない方がいいのかもしれない



梨絵  :「能力っていっても 得意な事は掃除くらいですか?

      この場所の掃除をして欲しいのですか?」

全員  :「!!!!!!!!!!!!!」


次の瞬間 部屋がシーンとなる


余りにもあどけない顔で使われた単語 [掃除]

梨絵は普通の掃除の事を言ったのだが


王子、宰相、魔法使い、執事や侍女達は

高貴な身分である梨絵の掃除という言葉

宮廷内の掃除 [裏切り者の炙(あぶ)り出し] と勘違いした


それも得意事であると


全員  :「。。。。。。(とんでもない人物を呼び出してしまったのでは?)」


ヒソヒソ話をまたしている


宰相  :「皇子! 絶対に如何なる事があっても粗相(そそう)はいけませんぞ!」

皇子  :「ああ」

宰相  :「本当にいけませんぞ!」

皇子  :「分かっている」


そして再びこちらを向いて


皇子  :「いや。。。掃除は大丈夫だ」

梨絵  :「本当に?」


そしたらまたヒソヒソ話


もう。。。何なのよ


皇子  :「異世界から召喚された者が言っている

      。。。。。。問題ないよな? 本当に?」

宰相  :「問題ないです今の所

      宮廷内では

      ただ後で影に確認をとります」


そして三度目にこちらを向いて


皇子  :「ああ 問題ない」

梨絵  :「じゃー 私 他にやる事ないですよ?」

皇子  :「いや。。。とりあえず

      これから魔法の適正試験を受けてくれ」






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