それが花
買った奴隷は自分とは違う日ノ本からやって来た女性だった。
豊臣秀吉が天下を統一してから、関白の座には代々豊臣家の者が就任している。
首都は大坂。
関白の下に伊達、蒲生、上杉、徳川、宇喜多、毛利、長宗我部、島津、加藤、福島の10の有力武家がいる。
その下に織田、三好、今川、足利、武田、北条、大内の名門武家。
それらの合議で国を動かしている。
彼女は豊臣家の元で復活した武田家。その武田家でも分家で豊臣家に仕える大坂武田家。
その家老・馬場家の家臣・小幡家の家臣・岡部家の家臣・中牧家の娘だ。
大坂武田家の当主を見た事はないし、馬場家の当主も見た事はない。小幡家のご隠居に会った事がある程度だ。
彼女は家に反発して見事な不良に。そして喧嘩で意識を失って、気付いたらこの世界に。
ちなみに武道も勉学も婦女の嗜みも全てを投げ出していたため、「出来る事は喧嘩!出来ない事はそれ以外!!」だそうだ。
ステータスの見方も知らなかった。
そりゃ、スキルを聞かれても「ない」よな。
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名前:中牧 花
称号:迷い人
レベル:1
状態:奴隷(主人:オルファン)
スキル:武器の声 (ユニーク)
???
加護:
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まず称号に迷い人がある。
これでスキルを習得、レベルアップしやすくなっている。
そしてユニークスキルの「武器の声」を持っている。効果は武器を持てばその武器の使い方がわかる。その武器のスキルレベルが一時的に+2される。
・・・。
何、その卑怯スキルは?
つまり初期状態がレベル2って事でしょ?
そりゃ、迷い人って凄いわ。
後は???が1つある。
何か自分のスキルが悲しくなってきた。
ガチャ、大器晩成、電脳、子孫繁栄。
自分は迷い人としてはハズレかも。
花を連れてダンジョンに行く。
この階層の敵はアサルトフロッグ、闘鶏、さ迷う綿毛しかいない。懐かしくもある。
「蛙なんざアタシの敵じゃない!!」
剣も受け取らずに突っ込んでいく。
あっ、突撃を食らった。気絶した。
どうも命の危険を理解していないようだ。
喧嘩としかかんがえていない。
意識を取り戻した彼女に注意をするが、
「アタシに意見するんじゃねぇ!!」
仕方がない。
彼女に殺気を叩き付ける。
腰を抜かし、失禁をしてガタガタと震えている。
一瞬だけだったんだけどなぁ。
声も出ず、目の焦点も合っていない。
またやり過ぎたようだ。
「兄貴のいう通りにします!!何でも命令してください!!」
命の危険の理解ではなく、どちらが上かを理解したようです。
使える武器を聞くが「喧嘩はステゴロです!!」
つまり素手。
それではスキルが発動しない。
詳しく聞くと角材や棒を振り回したりはしていたそうだ。
「神鉄棍」
自在収納リングから神鉄棍を取り出す。軽くて丈夫だから使いやすいだろう。
「何っスか?今の。奇術使えるんですか?」
本題までが遠そうだ。
結局武器を使わせる事は出来なかった。
騒々しい。
家に戻って部屋で休ませようとしたら服を脱ぎ出した。
「え?そういう事するためにアタシを買ったんじゃないんですか?」
まずは話を聞け!!
お金で動く兵がいる。傭兵だ。
王女様達にお金で動く者を雇うと言ってから探していた。だが、ミカサ王国内で契約できる傭兵団はいなかった。積極的に傭兵団を利用するアテナイに雇われていたり、他の貴族に雇われていたりで無理だった。近隣諸国にまで拡げて探すとフリーとなっている傭兵団はいくつか見付かった。
問題は実力と金である。出来れば問題行動が少ない傭兵団で。
予算を白金貨20枚で1月の間として交渉した結果、3つの傭兵団まで絞られた。
1つは高い実力を持つが問題行動も非常に多い。
放火、略奪は当たり前。味方ごと城を焼いた事もある。当然却下した。
1つは兵の数が多く、無難な戦い方をする傭兵団。
統率はあまり取れておらず、規律が言いとは言えない。だが、この規模の傭兵団としては破格の値段だ。
1つは少数の傭兵団。実力は問題ない。だが数が少ない。最近売り出し中の傭兵団だが50人以下の傭兵団でこの値段はボッタクリに近い。
兵が多い傭兵団なら2000人の兵力が手に入る。
少数精鋭なら兵力は50人足らず。
結局兵が多い傭兵団を選ぶ。今欲しいのは数だ。
前金で金貨700枚。精算払いで金貨1300枚。
彼等がグルーンに到着するのが明後日。
何とか間に合った。




