day5 -帝都と蘭-
「ら〜ん!もうちょっとでご飯行くからそろそろ来いや〜」
「あ、はーい。……じゃあごめん、切る。……頑張れよ、帝都様はどこにいても二人のこと応援してっからさ!」
『うわぁ……急に帝都モードなるじゃん……』
『蘭も帰ってきたらまた、霓虹行こうな』
「うん」
母親の言葉に蘭の声が強張った事を電話腰ではあるが、二人は察して潔く引く事にしたようだ。
最後にカッコよくて自信家の帝都様で電話を締めることで、二人に心配をかけない様に取り繕っている蘭の思惑に気付いた時、冥羽は躊躇いもなく言葉を発していた。
『俺たち負けて当然、帝都は棄権したからこの対戦に戻ってこなくて当然なんて思ってないから』
「冥羽……」
『……ふ、蘭。どうやら俺たちのお姫様は帝都や俺と同じく、傲慢で自信家で……誰よりも仲間を信じている様だ。なぁ、蘭。帝都もそう思ってくれていると良いな』
「羽築まで……」
『じゃあ、そろそろ切るな』
「おう」
『蘭ばいば〜い』
プツッ!
冥羽の声を最後にブツ切られた着信に蘭はふ、と表情を緩ませた。
「……勢い良く応援とか言っちまったけど、このまま何もしないんじゃ、帝都様の名も廃るよな……!」
帝都が棄権したことで、結果的に物語が動き出した彼らのお話は無事ハッピーエンドを迎える事が出来るのだろうか―――……?




