001 町へ
「へ?」
ツキシダは間抜けな声を出した。
そりゃそうだ。
来たばかりの異世界でいきなり絶世の美女から「日本人ですか?」何て聞かれて冷静でいれる高校生(17)がいるなら、それはもう凄い大物な人物になるに違いない。
話を戻すが(戻せるかどうかは別として)、とにかく、日本人であると言うことを、話してはいけない。
そんな気がしたのでとりあえず誤魔化す……という結論に至った。
「日本……どこの国ですか?」
あんまり誉められた事ではないが、ツキシダは嘘をつくのには慣れている。
ツキミの彼氏から「上手く誤魔化してくれ」等と言われて、したがっているうちに、そうなってしまった。
困ったものだ、全く(異世界に飛ばされた時点で今さらだが)。
「ああ、似たような服を着ている人が、日本出身だと、言っていたもので」
どうでもいい説明をしているうちに彼女は答えてくれた。
いい人だ(♡)
「他の日本人にも出会った事があるのですか?」
「いやー、その、あはははは」
上手く……訂正
下手くそに誤魔化された。
嘘がつくのが苦手らしい。
ツキシダのシェーナへの好感度は下がるよりも、上がる一方だ!
まあ、冗談はさておき、
「街まではあと、どのくらいなのですか?」
さりげなく話題を変えるツキシダ
紳士である。
「あと、1キロメートルぐらいですかね。それと、あの、町なのですが……」
「?」
言うのか言わないべきなのか、迷っているようだ。
ツキシダはアイコンタクトで『話していい』と伝える。
彼女は小さく笑うと
「あの町は私意外人は、住んでいないんです」
続く
おまけ 一方、科学の街では
「そうなんですよーあはははは!!」
ナメクジ星人とツキミが楽しく談笑していた。




