003
「それじゃ! 町へ行きましょう! こっちです!」
何故か先程からテンションが高いシェーナさん(ジャージ姿)にツキシダはおとなしく、付いていく事にした。
理由は分からないけど彼女は『安心』
そんな感じがした。
しかしでかい。
何がって?
勿論身長である。
ツキシダも身長は平均位はある方だが彼女の側にいると僕がペットみたいに見えてしまう。
ペットで思い出したので、彼女に問いかける。
「あのー、もしかしてですけど、町の人達って着ぐるみとか着ていたりします?」
「はい? 何ですか急に?」
「いや、先程まで、猫の着ぐるみを着用した変態と一緒だったもので……」
シェーナさんはしばらく考えた後で、
「いませんよー、そんな変態みたいな人は」
ですよね。
しかし、きちんと考えてくれる辺り、彼女の人の良さがうかがえる。
「私からもひとつ、お伺いしてもよろしいですか?」
「あ、はいどうぞ」
自分だけ聞きっぱなしになるのも悪いので、とりあえずそう答えた。
そして彼女は予想外……少なくともツキシダの中ではそう言える問いを口にした。
「その格好。もしかして日本の方ですか?」
その、いかにも自然といった感じで問いかけシェーナさんに、
「へ?」
ツキシダは固まった。
繰り返しになるが、ここは異世界。
あの、建物を見れば誰だって分かる。
彼女、『シェーナ』は何を知っているか、
その答えを得るのは、そう遠い事では無さそうだ。
続く




