004
ボチッ
そう音が鳴った瞬間ネコの着ぐるみを着た男の手のひらから光が溢れた。
ツキシダは焦り、ツキミへと視線をやる。
だが、光でほとんど何も見えない。
最後に目に映ったのは、焦ったようにこちらへと走ってくるツキミと、これまた焦ったようにこちらへと走ってくるナメクジ星人(みんな、優しそうな顔をしている)の姿だった。
因みにナメクジ星人は着ぐるみのせいでとても走りにくそうだった。
「まーくーん!!」
しまった、こんなことになるのなら、このナメクジの人達とファッション誌の話なんかしている場合じゃなかった(すごいなぁ……私のコミュニケーション能力)。
まーくんは完全に気を失っている。
何か、アイテムを……
ツキミは服の中から『いつでもハナセール』を取りだし、(因みに、『いつでもハナセールはまーくん命名』)ツキシダの方へと放り投げた。
よし、これでどこに飛ばされても会話出来る。
すると、次の瞬間!
ゴォォォォォォォ
と、公園の中央から宇宙人の乗り物(いわゆる、UFO)が突如出現し、ネコの男。
そして、まーくんを体から生えてきた腕のようなもので掴み(自動瞬間移動装置みたいなものは無いらしい。分からない人はおうちの人に聞いてね♡)、始めから開いていた乗り物の内部へと放り込み、窓を閉め、そのまま空へと超早いスピードで飛んでいった。
「まーくーん!!」
「王子様ーー!!」
私は考えるより早く動いていた。
ナメクジの人達を放って家に入り鍵を念のため閉め(結構かんがえてるじゃねえかって? やかましい!)通信装置、『いつでもハナセール』の電源をいれ、起動する。
「まーくん!? 応答してまーくん!!」
しばらくすると、
「あれ? ツキミ?」
『まーくん!? しっかりして!! 今どこ!?』
ツキミが必死に呼び掛けていると、
「ツキミ……僕、来ちゃったみたいだ……」
『来たって? どこにいるの?』
ツキミの呼掛けにツキシダは答えた。
「異世界」
つづく




