8
設定考えるのって楽しいよね
それから暫くの間、広場で待つことにした。公園には近くの川から水が流れることで小さな池を作っている。人気の少ない時は浮浪者の生活用水、人の多い時は家畜や公園の清掃などの景観の改善を目的として設置されている。もちろん、それだけではない。わざわざ川の下流にある街から購入してきたレンガを隙間なく埋め込んでおり、領主公認で街に椅子や机の貸し出しを生業とする承認がいるほどで、この街が豊かだと証明することにも使われている。
広場には多くの人々が集まっていてとても賑やかだ。池の周辺には馬に水を飲ませる行商人が商いをし、浅い水辺で子供達が遊んでいるためそこで話すには必要以上に大きな声で話さないといけないだろう。それでもどういったものが売っているのか近くで見たい衝動に駆られたけれど遠巻きに見るだけにした。行くと彼らと会うのに時間がかかるし、見ているだけで楽しそうだった。
売っている中で高いものは宝石やその原石、護身用の鉄の武具。これらは山で採れたもので、どちらかといえば街に住む人達よりも別の行商人が他の街で売るためであったり、それらを守るために買うものだ。つまり、後者はこの街の生産品で僕の故郷への輸出品でもある。
基本的にこの都市と僕の故郷は協力関係にある。この都市の周辺には様々な鉱山があり、その中でも魔鉱石を研究するには多大な資金が必要だった。だが、それを用意するには傭兵を雇う余裕がない。一方、僕の故郷は軍事都市で傭兵業を生業としている。何処とでも戦わないといけない代わりに、常に友好的な関係を保てる鉱山を持った都市が必要だ。だったら、一方は青銅や鉄を供給する代わりにもう一方は軍事力を供給すればいい。簡単な話だった。そのため、この都市で採れた銅や錫、鉄や青銅器、鉄器、武具を僕の故郷に持っていく際には関税が安くなっている。
遠くからでも見える大剣は汚れ1つなく輝いており、周囲にいる護衛や子供、暇を潰しに来た男達から羨望の眼差しを受けている。もちろん、僕だって欲しい。ただ、目測でだいたい2メートル弱の剣を使いこなせるほどの体格なんてないし、周りも一部を除いてそうだろう。何より、青銅を混ぜた色の見えない剣だ。あの剣だけで銀貨何枚分するか分かったものじゃない。要するに、格好いいから欲しいんだ。
そんな風に思っていると、突然後ろから力強く肩を叩かれた。
「待ったか?」
驚いて、一瞬体が震えた。でも、振り向く前に彼だと分かって安心した。
「いや、そんなに待ってないよ」
そう答えて彼をまじまじと見上げる。恐らく彼ならあの剣でも当然のように振り回せるんだろうなと、思って。
格好いい剣はロマンだと思う。
wikiでツーハンデッドソードとグレートソードを調べたら同じ画像が出てきた。




