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龍と刀  作者: 新堂 玄
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2-4.落ちる

2-4.落ちる


サミュエルと食事をした翌朝、隊長代行ロビーの訓示があった。俊太郎も副長代行として同行した。ルイスとティエリは緒戦の軽傷から復帰してきたため、スリーマンセルを組むことにした。俊太郎が真ん中である。

その日の魔物はゴブリンだった。


槍が基本であるが、村霧の切れ味が気に入っており、近接戦になると、俊太郎は好んで刀を振るっていた。ミストのおかげでいくら切っても刃こぼれがしない。今日の駆除も人族が優勢であった。


「へへん、造作ねぇや。」

ルイスは、怪我で休んでいたのに鼻っ柱が折れない。ティエリも黙々且つ軽快に槍を捌く。


目の前のゴブリンと目が合った。

俊太郎はなぜか、北畠の鶏を思い出した。

「ゲッ。」

そのゴブリンも鶏のような声を出したが、くるりと振り返ると、穴に向かって逃げ出した。


「あ、待て!」

俊太郎は飛び出していた。

「シュン、セルから出るな!」

寡黙なティエリが大声を出した。


ゴブリンは穴に上半身を入れ、足を掛けて戻ろうとしていた。

「逃がすか!?」

俊太郎は、獲物の左足を掴んだ。瞬間、つるりと穴の向こうに落ちたのだ。

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