土曜日後編 これが究極の癒しってやつだよ、間違いない!
「Oh~、負けちゃったで~す」
次の罰ゲームはシャルちゃん。
「はい、シャルちゃん一枚ひいて~」
「ドキドキするです、これにします」
さて、気になるその内容は。
「え~っと、十分間、ふたりのどちらかに子猫になったつもりで、じゃれたり、甘えたりする」
シャルちゃんから甘えられたり、そんなの最高の御褒美じゃん。
「じゃあ~、柚に」
「えっ!? い、いいの? 里香」
「さっきはちょっとやりすぎちゃったし、いいよね! シャルちゃん」
「もちろんで~す」
そういうとシャルちゃんは、私の隣にやってきて、ちょこんと座る。肩を軽くポンポンと叩きながら、
「ミャオ、ミャオ。ユズキ~、シャルの頭なでなでしてほしいで~す」
こ、これはやばい、可愛いすぎる。なんて破壊力なんだ、これだけでもうノックアウト寸前だよ。
「ユズキ? ユズキ~」
「……ハッ!」
あまりの可愛さにあっけにとられていたみたい。
「なでなで、してくれないですか?」
「あっ、ううん、ごめんごめん」
ナデナデ~
「ふにゃ~、気持ちいいです~」
うっとりしている表情が、これまたすごく可愛い。
「あ~シャルちゃんの髪さらさら~」
まぁ、私の顔も相当うっとりしちゃってるんだろうけどね。
「ユズキ~、ユズキ~」
その後もシャルちゃんは腕にしがみついてきたり、背中に寄りかかってきたり、
「ユズキ、重たくないですか?」
「ううん~、そんなことないよ~」
ただ眺めているだけでも、とっても可愛いくて癒される、そんなシャルちゃんが可愛い猫ちゃんの格好をして、無邪気に甘えてくる。そんなの最高に決まってる。この気持ち、もはや言葉では言い表せない、というか言葉がみつからない。
「もうそろそろ、時間だぞ~」
「え~早すぎる~」
「Oh~じゃあ~」
私の背中に寄りかかっていたシャルちゃん、向きをかえて後ろからギュッと抱きしめるような体勢になる、そしてとびっきりの笑顔で。
「ユズキ~、I like you the most!」
「はぁ~シャルちゃ~ん。私もだよ~」
「終了~」
名残惜しいけど、とってもとっても癒されました。
「里香~、ちょっと肩かして~」
ふら~っと里香に寄りかかる。
「はぁ~、なんだろ~、幸せすぎて、体に力がはいらな~い」
「うっとりしちゃって、すっかり骨抜きになってるじゃん柚~」
「だって~、こんなの、だれだってこうなるよ~、里香だってそうでしょ?」
「まぁ、そうだろうね」
「でしょ……。ってアレ!?」
時計をみると十五分過ぎていたことに気づいた。
「里香、どうして?」
「だって、あんなに幸せそうな顔みたらね、五分くらいおまけしてもいいかなって」
「あ~里香大好き~」
「そういうわけで、シャルちゃんごめんね、あたしの判断でかってに罰ゲーム延長しちゃって」
そっか、私が長く楽しんだ分シャルちゃんには余分に罰ゲームをさせちゃたんだ。
「ごめん、時間すぎてるなんて気がつかなかった」
「気にしないでください! シャルは楽しかったです、それにユズキの手、とてもあったかくて優しかったですよ」
「それなら、いいけど……」
その後もトランプをしたり、途中ゲームをはさんだり、ゆったりと過ごした。
「ねぇ見て見て! 私の島には私推しのアイドル姉妹二匹が揃ってるんだよ~」
「Oh~可愛いで~す、それシャルもやってますよ」
「そうなの~、シャルちゃんの島ってどんな住民がいるの?」
「シャルの島には、島を守るヒーローたちがいるです」
「ということは、1号たち、あの四匹が揃ってるってこと? すっごいね! 厳選大変だったでしょう~」
「いつのまにか集まってました~」
「えっ、マジで!?」
偶然でその四ひきを揃えちゃうなんて驚きだ。
「柚、その厳選ってやつ、そんなに大変なの?」
「めちゃくちゃ大変だよ、運もあるけど、住民は約四百種類いて、その中から、お目当てのキャラが出るまでやるんだから、しかもちょいちょいかぶるしさ~」
「思ったよりも大変そうだね」
「だからこそ、達成感はすごいけどね。あっ、そうだ! シャルちゃんの島に遊びに行っていい? シャルちゃんにぴったりのプレゼントがあるんだ~」
「Oh~ほんとですか?」
「うん、ちょっと準備するね、きっと驚くよ~」
「準備って?」
「プレゼント用だもん、ちゃんとラッピングしないとね~」
そんなわけでシャルちゃんの島にやってきた。
「ユズキ、シャルの島にようこそ~」
「おじゃましま~す。あっ、さっそく1号みっけ!」
一通り島巡りした後。
「シャルちゃん、これ受け取って!」
「今開けてもいいですか?」
「もちろん」
「ヒーロー・ロボット!?」
「驚いた? シャルちゃん」
「ほ、ほんとにもらっていいですか?」
「うん、もらって! 1号たちにぴったりでしょ~」
「ありがとうですユズキ、さっそく飾ってみま~す」
1号や2号たちの家の近くにロボットを設置した。
「おっ、いいね~」
「ちょ、ちょっと待って!」
「どうしたの里香?」
「思った以上にロボットが大きいんだけど、どうやって包んでたの?」
そういえば、そんなこと考えたことなかった。
「きっとあれじゃない、ラッピングの中が四次元になってる~とか」
「某アニメのネコ型ロボットじゃないんだから」
「考えだしたら他にもおかしな点は色々あるよ、木をゆするとお金とか家具が落ちてくるとか、あきらかに釣竿では釣り上げられない大物が釣れたりとか、後は~」
「も、もう、いいかな」
「里香も一緒にやろうよ、すごくおもしろいからさ~今ならローン払うの手伝ってあげるよ、私はもう払い終わってるし」
「ローン払わないといけないの!?」
ゲームなのにローン払うってどういうこと? と言いたげな里香。
「島に着いたらまず渡航費、人件費、設備費、後スマホ代諸々請求されるよ。あのたぬきめ~、一括じゃなくていいって言いながら家のローンもあわせて五百万以上まきあげてくれちゃて~」
「なんか、世知辛い感じしかしないんだけど……」
「そんなことないですよリカ、すごく楽しいです、シャルも一緒にやりたいです」
「まぁ、考えておくね」
───そして十一時を過ぎた頃。
「ふわぁ~」
「シャルちゃん、そろそろ眠い?」
「だ、大丈夫で、ふわぁ~」
すでに限界が近いみたいで、言い終わる前にあくびが出ちゃってる。
「じゃあ~、そろそろ寝ようか」
「えっ、もう?」
「柚は平気だろうけど、あたしもちょっと眠くなってきてたし」
「ふわぁ~、ごめんなさいですユズキ~」
「柚、シャルちゃんに無理させる気?」
「……わ、わかったよ~」
もっと色々話したりしたかったけど。
「じゃあ、消すよ! ふたりともおやすみ~」
「おやすみ~」
「おやすみなさいです」
日付が変わる前に横になるのなんて何年ぶりだろう。でも、やっぱり布団に入って二時間ほど経っても眠くならない。いつもならまだゲームしてたり、アニメを見たりしている時間なのだ。だからふたりを起こさないように、こっそりと眠くなるまでゲームを続けた。
「この洞窟はまだ行ってなかったな~、やったレア素材ゲット!」
そして、結局寝たのは四時くらいだった。




