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土曜日中編 ふたりともすごく似合う! やっぱり私の目にくるいはなかった

「里香の髪を下ろしたとこ、久しぶりに見たかも~」

「あれ、そうだっけ?」


 普段の里香はポニーテール、入浴する時はお団子ヘアーにするみたい。


「シャルちゃん、よかったらお団子してあげようか?」

「Oh~ぜひお願いするです」


 シャルちゃんは普段から下ろしていて、けっこう長い。ちなみに私は三人の中では短い方だ。


「はい、完成」

「Oh~、Thank you!」

「あっ、シャルちゃんすごく似合ってる」

「そうですか、えへへ」


 お団子ヘアーのシャルちゃんも超可愛い。


ガラガラガラ~


 案内してもらった時も思ったけど、けっこう広い。三人一緒はさすがに狭いかなと思ってたけど、全然そんなことはなかった。


「ふぅ~、な~んか、だれかと一緒にお風呂なんてひさしぶり~」

「こういうのも、たまにはいいよね~」

「ユズキ、リカ、見てください」

「あっ、アヒルちゃん」

「は~い」


 湯船にアヒルを浮かべて、にっこりしてるシャルちゃん。やっぱりお風呂といえばアヒルちゃんだよね。


「あたし、先に髪とか洗っていい?」

「どうぞで~す」

「ねぇシャルちゃん、泡風呂ってやったことある? 私ちょっとあこがれてたりするんだよね~」

「小さい頃にやったことあるです、シャルけっこう好きでした」

「やっぱり~たのしそうだもん、でも準備に時間かかるんじゃ……」

「そんなことないですよ、泡入浴剤を入れてお湯を入れるだけです」

「そうなの!?」


 泡風呂って、石鹸を湯船に直接いれてやるものだと思ってた。


「ふたりとも~、こっちおいで~」


 里香が私とシャルちゃんを呼んでる、私たちの背中もながしてくれるみたい。


「Oh~気持ち良いです」

「かゆいとこないですか~、シャルちゃん」

「大丈夫で~す」


 シャルちゃんは安心して身をゆだねている感じだったけど、


「力加減とか平気?」

「う、うん、大丈夫」


 私は、ちょっとだけ気恥ずかしかった。だから照れ隠しで、シャルちゃんにちょっぴりイタズラ。


「シャルちゃん肌きれ~、白くてきめこまかくてゆでたまごみたい」


ツンツン


 背中を指でなぞったり、軽くつついたり、


「ひゃう!? ユ、ユズキ、くすぐったいです~」

「それにすべすべ、うらやましいな~」


フニフニ


「あっはっはははは~、 It tickles」


 シャルちゃんの反応があまりに可愛いからついついやりすぎちゃう。


「こ~ら~、柚」


プニッ


「はぅ!?」


「やりすぎ~、てかそういう柚だって肌きれいじゃん」


ツツッ~


「り、里香、ひゃっ!?」

「こことか~、あとここも~」


ツンツン


「や、やめて、あひゃっ!? 私が悪かったよ~」


 そして、しっかりとやり返されてしまうのだった。


 お風呂から上がった後、さっきのおわびもかねてシャルちゃんの髪を乾かす手伝いをする。


「シャルちゃんここ座って~、ドライヤーやってあげる!」

「Oh~、ありがとうです、お言葉にあまえるです」

「ねぇシャルちゃん、こんなに長いと毎日髪乾かすの大変じゃない?」

「そうですね~、ちょっと面倒な時もあるです」

「やっぱり~、あっ、そうそう、部屋に戻ったら昨日いってたパジャマ用意するね」

「Oh~、楽しみで~す」

「あれ本気だったの?」

「もちろんだよ! 本気とかいてマジ!!」


 充分に髪を乾かしてから、部屋に戻る。


「じゃあ、はい、これが里香、そしてこれがシャルちゃんの~」

「Oh~、ねこちゃん、可愛いで~す」

「三人とも猫なんだね」

「うん、色々迷ったんだけど、このヌコシリーズにした~ちなみに私はロシアンブルー、里香がベンガル、シャルちゃんのはマンチカンだよ、けっこう肌触りとかいいでしょう~」

「う~ん、確かに~、内側がタオル生地になってていいね」


 私が用意したのは、パジャマの上から着れるちょっと薄手のロングパーカ、もちろん耳と尻尾もちゃんと付いてる。


「ふたりともすっごく似合ってる~、うん、私の目にくるいはなかった!」

「ユズキも似合ってます、すごく可愛いです」

「えへへ、ありがとう。あっ、そうだ! 三人で写真とってお姉ちゃんに送ろうよ~」

「Good idea!」

「じゃ~ソファの上でいいかな、ふたりとも手をグーにして猫っぽくね。いくよ、ハ~イ、チーズ!」


カシャ


「撮れた?」

「うん、『シャルちゃんのおうちでお泊り会中だにゃ~』っと。じゃあ送るね、送信!」


 写真とメッセージを送った。


「さ~て、何しようか? あっ、お姉ちゃんから返信だ」

「はやっ!? で、なんて書いてある?」

「え~っと『楽しそうね! それにしても可愛い子猫ちゃんが三人も、いや三匹かな? 良かったらみんなうちの子にならない?』だって」

「なんか、先生らしいかもね」

「だね~」


 その後、罰ゲームありの大貧民やUNOで盛り上がった。記念すべき最初の罰ゲームは里香。


「は~い、一枚引いて~」

「じゃ~、これ!」


 罰ゲームはくじ引き形式で最下位になったら一枚引く。ちなみにくじの箱は私が作りました。


「今から十五分間、里香は語尾に『ニャン』って付ける」

「え~ちょっと長くないか」

「じゃあ~、おまけで十分ね、それでいい?」

「わ、わかった」

「そ・れ・で・い・い?」

「……わかったニャン」

「可愛い~」

「リカ可愛いで~す」

「くぅ~、次はあたしが絶対に勝つニャン」


 それにしても、こんなに照れてる里香はめずらしいかも。そして十分後。語尾ニャンから開放された里香は、


「革命!」

「えっ、ちょっ、このタイミングで~」

「さぁ~柚どうする?」

「ま、まだ負けたわけじゃ……」


 仕返しとばかりに私を追い詰めてくる。


「はぁ~」

「ユズキ、残念だったですね」

「里香、容赦なさすぎ~」

「勝負は勝負だよ! はい、柚」


 くじ箱を差し出す里香、なんか笑顔が怖い……。


「う~ん、これ!」

「見せて。ふ~ん、じゃ発表するね」

「簡単なのこい、簡単なの」

「柚の罰ゲームは尻文字! あたしかシャルちゃんが正解するまで~」

「うわ~、よりによって一番嫌なの引いちゃった」


 というわけで、ふたりの前に立ち、ゆっくりと後ろを向く。


「うぅ~、けっこう恥ずかしいこれ。ねぇ~、一文字でもいい?」

「それじゃ~つまんな~い」

「うぅ~、里香の鬼~、悪魔~」

「罰ゲームの内容考えたのは柚でしょ」

「だって、私は当たらないだろうと思って……」

「その根拠はどこからなの? ほら、引いちゃったんだから観念しろ~」

「わ、わかったよ、ちゃんと当ててね」


 部屋をぐるっと見渡し何を描くか決まった所で、いよいよ罰ゲームスタート。


「こ、こうやって、え~っと。あ、あんまりじっと見ないでよ……」

「ちゃんと見なきゃ正解できないじゃん」

「そ、そうだけど……」

「大丈夫、な~んか桃みたいで可愛いから、柚のお尻って」

「ふぇ!? も、もう~~~」

「リカ、ちょっとからかいすぎです」

「ごめん、ごめん」


 もう耳まで真っ赤か。


「にしても、もう少し大きくゆっくりしないとわからないよ」

「うぅ~、こ、こう?」

「うんそれくらい、一文字目は、ジかな」

「二文字目は~、あれっ、もう一回」

「はぅ~」

「え~っと、たぶんヨだね、なんかさっきより動きが小さくない?」

「二文字目は小文字なの、で次が最後の文字」

「Oh~わかったです! 答えはジョンですね」

「せ~か~い! はぁ~~~、終わった~」


 その場でぐったりと座り込んだ。


「な、なんか、どっと疲れた~」

「おつかれ柚」


 なんて罰ゲームを書いてしまったんだと、昨日の自分を責めたい気持ちになった。

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