第11話 ナツカさんと魔法訓練
重要キャラの登場です!
「よぅアカリ!」
「あ、おはようございまーす」
「これ、いるか?」
「わぁ、ペンダント!ありがとうございます!」
朝です。清清しい朝です。今日は色つき悪魔のお師匠さん、ナツカさんに魔法を教えてもらう。
というわけで、今は冒険者ギルド前でか色つき悪魔の皆さんを待っている。
冒険者ギルドにいると、何故かいろんな人に声をかけられるんだけど、なんでだろう?
ちなみにラーヴェ達はギルドへの道がわからないらしいので、わたしが送っていった。そっか、普通の町娘だったら、冒険者ギルドなんて縁がないんだよね。そっかー、ふふふ。
荷物は全て熊さんの中にすっぽり。便利だね。
「あ、あれ!蒼さんと白さんじゃない!」
一番背の高いマーサが言う。
「ほら、今手振ってくれてるよ!」
「全然見えない」
「あたしも」
しばらくすると、わたしのにも蒼さんと白さんが見えた。
「おはよー!」
「行くぞ」
「もう、蒼はそっけないんだから!」
「悪いか」
この間と同じような会話が繰り広げられている。
「まあ、行こう行こう!みんな待ってるよ!」
「わわっ!」
ラーヴェと一緒に白さんにぐいっと抱えられる。
マーサ、ミーシャ、シーナは蒼さんが。
と、一瞬、視界が歪んだ。
目を開けたら森だった。
色つき悪魔の皆さんもそろっている。その奥の岩に、黒と透明を混ぜたような不思議な色の髪の女性がちょこんと座っている。
「ナツカ様、蒼、只今戻りました」
「白、戻りました!」
「おかえりー、あと、もうちょっと違う抱え方無かった?」
わたし達は今二人の小脇に抱えられている状態である。
「手取り早かったので」
「蒼は相変わらずね…。君たちがそうなの?」
「はい、マーサです!」
「ミーシャです~」
「シーナです!」
「ラーヴェです!」
「アカリです!」
何事にも愛想が必要ということで、にっこりと笑っておく。笑って損はないのだ!!
「ナツカ・オノよ。よろしくね。じゃあ早速始めよっか!朱達は狩りでもしておいで。グリーンスネークがでてるよ」
「討伐依頼きてたやつじゃん!行ってきまーす!」
「あ!待ってよ朱〜!」
「ではナツカ様、失礼します」
「行ってらっしゃい」
色つき悪魔を見送って魔法訓練開始である。
「まずは自分の中の魔力を感知するところからね」
手貸して、とナツカさんは言う。
はい、と差し出すとナツカさんはわたしの手を握りこむ。
と、わたしの中で何かが揺れた。
「今、私の魔力でアカリの魔力を揺らしたの。揺れたのが魔力よ。魔力はいろんな形に変えることができるの。」
これが、魔力…。今まで魔法を使う時も全然意識してなかった。
「それを体の中でぐるぐる回してみて。血液みたいに」
ぐるぐる。血液みたいに。
………お、できた。そのままキープ、キープ…。あれ、止まらないや。
マーサたちも同じようにぐるぐると魔力を回しているのだろう、目を閉じて黙っている。
さて、ぐるぐる回した魔力が止まらなくなったわけですが。どうしようかな。
そういえば、魔力はいろんな形に変えられるんだっけ。
魔力を少し放出して、魔力の玉を作る。…おお、できた。拳大の玉だ。水色をしている。
もう一つ作る。できた。そして回した魔力は止まらない。そしてナツカさんは現在シーナの指導中で、何か聞くことはできなさそう。
むーん、暇だ。そして玉が二つといえば!お手玉だァァ!!
ポンポンポン。ポンポンポン。
お手玉はこの5分でかなり上達した。下手でも、玉は自分の魔力なので、思ったように動く。そのため、現在のお手玉は四つだ。
おっと、シーナの指導が終わったらしい。
「ナツカさーん」
「ん、アカリどうしたーってすごいね」
四つのお手玉はわたしの手をぽんぽん跳ねている。こちらも止まらなくなった。
「止まらなくなっちゃったんです。今も魔力がずっとぐるぐるしてるんですよ」
「うーん、魔力がずっと回ってるのはいいことなんだけど、そのお手玉はなんだろう…」
ナツカさんと二人揃って考え込む。
「もしかしたらこれは精霊のイタズラかもしれない。根気強く呼びかければ返事してくれるかもよ」
「へぇ……!」
精霊か。でもお手玉、なんとかならないかな。
とりあえず熊さんに入れておくことにした。
「おーい、ナツカ様〜!」
「ナツカ様!やりましたよー!」
色つき悪魔がでかい蛇を引きずって戻ってきた。血まみれで。
「おっきい!緑さんたちすごい!」
「ありがとよラーヴェ」
「あーあー血まみれじゃない。浄化魔法かけるから立って」
「はーい」
皆さんの服についた血痕が消えていく。
浄化魔法!めっちゃ便利!
と、誰かのお腹の音が響く。
辺りを見回すと、桃さんが顔を真っ赤にしていた。
「うんお昼にしよっか!こっちこっち」
用意できてるよーとナツカさんが森の中へ歩いていく。いつの間に。
わたし達もついていく。
と、色つき悪魔がバッと武器を構えた。何だろう……あ。
「嫌な感じがする」




