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負けヒロインの別れ話の現場を目撃したら懐かれて困っています。  作者: 雨夜 フレ


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雨は嫌いだはない。

雨は嫌いではない。

屋根に当たる当たる雨音。

窓に張り付く水滴。

どれも読書を捗らせる要素だからだ。


「うん、なかなか……」


転生したらゾンビだらけ、だけどゾンビ美少女と仲良くします。


いいものだった。

はじめはゲテモノだと思っていたが案外……


ピンポーン


自室からインターホンの音が聞こえる。


「うん?誰だ?」


僕はすぐに玄関に向かい。

ドアを開ける。


「やっほー」

「帰ってくれる?」


三枝さんがいた…


彼女が来たってことは…

僕は時間を確認する。

十二時ちょうど……


嫌な予感しかしない。


「で、何の用なの?」

「奢られに来ました」

「そんな堂々と言うものなのそれ?」

「佐藤君だからいいかなって」


どういう理屈?


「でも、残念だけどうちにはなにも…」

「昨日、カレーだったでしょ?」

「な、なんでそれを?」


確かに昨日はカレーだったけど…


「ち、ち、ち。なめちゃだめだよ。私の鼻はいいんだから」

「え、それで説明のつもりなの?」


そんなのは犬レベルだよ…


「というわけで残ってるでしょ?カレー」

「は?なんでそんなことわかるの?」

「だってカレーは二日目がおいしいし」


そんな理屈でカレーを残す家庭ばかりなわけないだろ?


「それに私のうち直伝なら二日目は絶対食べる」


そんな馬鹿な…


「ちょっと待ってて」


僕はキッチンに行く。

そこには大きな鍋があった。


ごくり。


覚悟して中をのぞくとカレーがたくさんあった。

まるで予見しているように。


そしてキッチンには手紙があった。


隣の娘さんがご飯食べに来るかもしれないからカレー出してあげて。

母より。


家族ぐるみの付き合いが発展してない?


僕は玄関に戻る。


「どうぞ…」

「わーい」


あきらめて彼女を家に招き入れる。


彼女は迷わず一直線にキッチンに行く。


「なんでキッチンの場所分かったの?来たことないでしょ?」

「え、匂いでだけど?」

「え?」


あの話、本当だったのか…


「じゃあ、温めるね?」

「うん…」


もう食べる気満々じゃん…


三十分後。


カレーのいい匂いが充満してきた。


「うん、うん。これがうちカレーだね」


いや、僕の家のカレーだけど?

なんでそんなどや顔で言い切れるの?


「さあ、お皿を準備して、佐藤君」


僕は言われるがままお皿を準備した。

そうして準備した皿にご飯とカレーを盛る。

ちなみにご飯は三枝さんが冷凍は味が落ちていると言ったので炊いた。


「さあ、さあ。ご賞味あれ!」

「いや、僕の家のカレーだからね?」

「そんな細かいことはいいから食べて」


細かいことかな?


そう思いながらも食べる。


カレーは味が強くなっており濃厚でおいしかった。


「うーん。これだよこれ!」


すごい勢いで食べてるな……


「お代わり!」


僕に向かって皿を出してくる。


「え、自分でついでよ」

「お代わり!」

「はあ」


僕は仕方なくご飯とカレーを盛り付ける。


「はい」

「むしゃむしゃむしゃ」


お礼もないよ……



そうして僕が一杯食べる間に三枝さんは三杯も食べていた。


「ふう、ご馳走様」

「すごかったね…」

「まだまだ、だよ」


まだあるのか…

怖いなー


「ただいまー」


あ、母さんだ。


「あら、春香ちゃん来てたのね?」

「はい、お邪魔してます!」


僕の知らないところでいつの間のに仲良くなってる……


「葵、しっかりおもてなしはしたの?」

「これ見てわからない?」


空っぽになった鍋。

それを見れば母さんも驚くだろう。


「それだけしか出さなかったの?」

「は?」

「お茶菓子も出しなさい」


そう言って母さんはタンスからお菓子を出してくる。


「これもどうぞ」

「わーい」


お菓子は三枝さんの餌食だった。


「もう気が利かない子なんだから」


理不尽じゃない?

まさか、あれだけ食べておいてまだ食べられるとか知らないよ……


「佐藤君、また奢ってね」


食べながら言うな。









読んでいただき、ありがとうございます。

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