表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
負けヒロインの別れ話の現場を目撃したら懐かれて困っています。  作者: 雨夜 フレ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/25

女は怖い。 色んな意味で。

お昼。

僕は屋上で彼女、玉木真美たまきまみに呼び出されていた。



「で、手伝うって何を?」

「そうだね、むしゃむしゃ」

「そうですよ。お兄ちゃんに何させるつもりですか!」


他の二人もセットで来ていた。


「なんであなたたちもいるのよ………」

「むしゃむしゃ!むしゃ!」

「お兄ちゃんのいるとこならどこでもいます!」


うん。とにかく三枝さんは食べるのやめようか?


「まあ、いいわ。とにかく内容は簡単よ。あなた私にアプローチしなさい」

「アプローチ?」

「ええ、簡単に言うとアピールとも言うわね」


えー


「めんどいって顔ね?」

「だって、アプローチなんてしたことないし………」


実質恋愛未経験みたいなものだしな。


「そこをなんとかするのがあなたよ」

「玉木さんは佐藤くんを舐めすぎだよ!」



おお、珍しく三枝さんが僕を庇って………


「彼はヘタレだし童貞だよ?できるわけないじゃん」


うん………知ってたよ。彼女はこう言う人だって。


「そうですよ!童貞のお兄ちゃんにはできません!」


あのあまり童貞連呼はやめてくれるかな?


「無理でもやってくれるわよね?」


彼女はニヤリと笑いかけてくる。


「………善処します」

「よろしい」


これが精一杯だった。


そうして彼女にアプローチという名のナンパが始まった。


「へーいそこの彼女、暇?デート行かない?」

「論外、死ね」


「お姉さん一人?遊びに行かない?」

「キモい」


僕の知識は尽く破れていた。


「なんですべてナンパなのよ………」


彼女は頭に手を置いて呆れていた。


「えー僕の知識、総動員したんだけどな………」

「私はアピールしろって言ったのであってナンパしろとは言ってないわよ」


と、言われてもアピールとナンパの違いがわからない。


やっぱり童貞にはきついのか?


「お兄ちゃんお疲れ様です」


一ノ瀬さんが近づいてきてタオルを渡してくれる。


「………ありがとう」


そう言って頭を撫でる。


こうしてみると余計妹だな。やっぱり。

いつ言おうか…………


「お兄ちゃん?何か隠し事ですか?」

「え?」

「隠し事は駄目ですよ?兄妹なんですから」


兄妹重くない?

世間の兄妹はそんなものなのか?


「全部、知ってたいです」


え?


「私はお兄ちゃんの全てで、私はお兄ちゃんが全てですからね」


純粋な目だった。


冗談でも、誇張でもない。


本気で言っている。


「…………」


一瞬、言葉が出なかった。


「なら私も全てだよね?」

「え、なんで?」


三枝さんとはなんの関係もないのでは?


「食事仲間に隠し事はないよね?」

「食事の意味が重くない?」

「食だからね」


君の中ではね?


「とにかくどうにかそのナンパはやめて」


と言われてもな。


「もっと積極的で男らしさを見せるのよ」


男らしく積極的………


考えるんだ葵。


知識を再度総動員するんだ。


そして導き出されたのは………


ダン!


壁ドンだった。


「俺のものになれよ?」

「ふん!」


僕は急所を蹴られる。


「ぐは!?」


この女なんてことを………


僕は悶絶する。


「ちょっとお兄ちゃんに何するんですか!?」

「ごめんなさい。あまりにもムカついたから」

「今のは佐藤くんが悪いね。うん」


女は怖い。

色んな意味で。




読んでいただき、ありがとうございます。

気に入っていただけたら、ブックマークや評価で応援してもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ