それは、きっと僕の異常だ。
僕は彼女を愛していないか……
僕の妹は可愛いが妹だ。
このネット小説には妹は愛せないと書いている。それが普通だと。
だが、僕は愛してるはずだ。
そのはず。
だけど、そんな言葉とは裏腹に心は愛の意味を探している。
休日。
ベッドに寝ころびながら考える。
寝ころんで見える天井はいつも通りだ。
でも、今日は一層暗く感じた。
そもそも愛って?
分からない。
だけど分からないまま好きだと言っている。
それは愛じゃないのか?
あーーー分からない。
ピンポーン
インターホンが鳴る。
僕の家にこの時間から来る客はいない。
ただ一人を除いて。
今は十二時前……
あいつだ。
「やっほー」
「三枝さん。うちに食料はないよ?」
残念ながら今日は前のようにカレーはない。
「違うよ!お裾分けに来たの!」
手には大きな鍋があった。
「え、カレー?」
「うん!」
「なんで?」
「前にも言ったでしょ?二人で食べるほうが食事はおいしいって」
そういえば言ってたなその謎理論。
「はあ、どうぞ」
「わーい」
彼女はすぐにキッチンに行きカレーを煮込み始める。
僕はそんな彼女を椅子に座り見ていた。
「ふふーん」
鼻歌を歌っている。よっほどカレーが楽しみのようだ。
「そんなにカレー楽しみなの?」
「え?違うけど?」
「え?病気、大丈夫?」
彼女がご飯を楽しみにしてないなんて!?
「何か失礼なこと考えてたでしょう?」
「……」
黙秘だ。
「はあ、私はね、誰かとごはんが食べられるのが嬉しかったの」
その言葉は僕の脳内をクリアにした。
そうか……
……こういうのを、好きだと思ってたのか。
彼女との関係は不思議なものでドキドキも照れくさくもない。
でも一ノ瀬さんはドキドキするし、照れもする。
でも、好きじゃない。
それは、きっと僕の異常だ。
そして、一ノ瀬さんも……異常なのだ。
彼女はドキドキしても手は握らないし、キスもしない。
そう、僕も彼女も異常なのだ。
「何その顔、気持ち悪いよ?」
「……」
すっきりしてにやけているとものすっごい悪口を言われる。
「はあ、これだから三枝さんは…」
「なんか不服なんですけど」
だけど、そんな三枝さんだからこそこの関係なのだろう。
「それよりカレー食べよう?」
「はいはい」
そんな彼女の嬉しそうな笑顔は自然と僕をわくわくさせてくれるのだった。
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