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第9話 まずは試食です
パクパク、もぐもぐ……
ナイフとフォークを持つ手が止まらない。
……リリア様、
ではなく、私のだ。
「美味し〜い、モグモグ、幸せ〜!
ランチで食べたら、5000円以上はするんじゃないかしら…」
なんて、元主婦の癖で値段まで考えてしまう。
まずは、料理の味を知らなければ対策できない!…と言う事で、絶賛試食中なのだ。
「あーー、このスープ、サッパリしているのに、コクがある〜」
「お野菜、無農薬だからかしら、しっかり、野菜本来の味がするわあ」
「そして、このプリン!カラメルが香ばしくて甘さ控えめ。まさにオトナ味よねえ。」
……ん?
存分に料理を堪能しながら、引っかかった。
大人味……。
そうだ、全体的に、甘さ控えめで素材の味が前面にでているのだ。
大人は美味しいと感じるけど、子供はどうだろう?
……いけるかもしれない。
私は、小さくガッツポーズをした。
味を、子ども向きに変える。
でも――リリア様に、一口食べてもらう方法がない。
「でも、まだ何か足らないのよねえ……」
確実に成功させるには、もう一押しほしい。
私は、頭を抱えこんだ。




