第10話 お星さま作戦
「見て見て、噴水があるわ!」
「お花もいっぱいある!」
キャーッと、子供達の歓声が響く。
今日は、私の提案で子供達を特別にお城へ呼んでもらったのだ。
「りりあちゃん、こっちも案内してよ!」
「う、うん…」
手を繋いで、仲良く歩いていく。
ーー子供は、すぐに仲良くなれるわね。
遊ぶ姿に頬を緩めていたが、不意にジーナに、肩をたたかれた。
「そろそろ時間じゃない?」
はっとして時計を見ると、お昼になっていた。
「はーーい、みんな、集まって〜!」
私は、大声で叫んだ。
「お食事の時間ですよー!
席についてくださーい!!」
「はーーーい!」
子供たちは、元気に返事をして席についた。
ーー子ども会の役員、やってよかった…。
当時は、嫌でしかたなかったのに、意外なスキルが役に立った。
「席についたわね。じゃあ、いただきますをしましょう」
「いただきます!」
「いただきます!」
子ども達が、いっせいに食べ始めた。
「かわいい!お星さまがのってるよ」
「私のお皿にも」
型抜きした野菜が、子ども心にささったようだ。
「ねえ、みんな一緒に、お星さまを食べましょうよ」
リリアの隣の子が、提案した。
「さんせーい」
奥に座っている男の子が同意する。
「りりあちゃんも、一緒だよ」
隣の女の子が声をかける。
「う、うん…」
渋々ながら、リリア様がうなずいた。
「じゃあ、食べるよ、せーのっっ」
子供たちは、一斉にお星さまを口に運んだ。
ーーリリア様は??
そっと、様子をうかがう。
ニンジンだと認識しているのだろう。
フォークを持つ手が、プルプルして、顔の前で止まっている。
ーーダメ、か…。
諦めかけたその時。
パクン!
リリア様が、お星さまを口に押し込んだ。
ゴクン。
ーーーた、食べたっっっ!!!




