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第8話  後には引けない


「誰だ、お前は?!」

「アンナ!?」


料理長と、ジーナの声が重なった。


言い出したからには、後に引けない。


「一度、私に、調理をお任せいただけないでしょうか?」


「いいアイデアがあるんです」


「お前がかあ?」


料理長は、怪訝な顔をして言った。


ジーナは困惑して、声がでないようだ。


「はい。きっと食べていただけると思うので、一度、任せていただけませんか?」


「責任は取ります。失敗したら、この件は二度と口にしませんっ。」


ーー強気に出てしまった!!


内心、焦った。手は汗でびっしょりだ。


「う〜む」


料理長は、唸りながらしばらく考えて、


「……そこまで言うなら、いいだろう。」


「えっ、料理長!?」


ジーナが声をあげる。


「ただし、チャンスは一度きりだ。一度で結果がでなければ、あきらめるんだな。」


「ありがとうございます!!!」


私は、床につきそうなほど深々と頭を下げた。



そして私は、重大なことに気づいた。



——何を作るか、まだ決めていない。


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