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第6話 お姫様の昼食


いい匂い……。


バターと焼き魚の香ばしさが鼻をくすぐった。


思わず、ゴクリと唾を飲み込んだ。


テーブルいっぱいに並べられた昼食。


ニンジンとトマト、レタスのサラダ。

野菜のスープ。

オリーブオイルをたらしたフランスパン。

こんがり焼かれたサーモンのグリル。

さらに、デザートには固めのプリン。

しかも、生クリームにさくらんぼがついている。


私も食べたい……。


リリア様の横に控えながら、心の底からそう思った。


リリア様は無言で、ナイフとフォークを動かしている。


……あれ?


よく見ると、ニンジンを避けている。


それだけじゃない。


スープの中のニンジン。

サーモンにかかったソースのオレンジ色の具材。

オレンジ色のものばかり、きれいに残していた。


これは、もしかして——。



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