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第30話 逆転の証言
「「お、奥様!!」」
その場にいた者の声が重なった。
「その者を罰することは、許しません。」
「アンナは、リリアの為を思って動いてくれたのです。」
リリア様のお母様は続ける。
「私にくれた花は、管理人から直接もらったと、娘が言っているわ。」
視線が、一斉に管理人に集中した。
「ち、ちがう、で、でっちあげだ!」
管理人は、あわてて否定する。
「あの人…が、ね、…お母様、がよろこぶよって……言ったの」
ーーリリア様!!
リリア様が来てくれた!!
奥様の足の速さについていけなかったのだろう。リリア様が、肩で息をしながら部屋に入ってきた。
「お母様を…喜ばせたいなら、誰にも言っちゃダメだよって…」
「そんな子供の言うことなど、信じられるか!」
管理人が、叫ぶ。
「……あなたは、私の娘が嘘つきだと言うの?」
奥様の目が、スッと細まった。
部屋の温度が、5℃ほど下がったように感じる。
近衛隊長が続いた。
「管理人よ。なんの恨みがあって、アンナに罪を着せたのだ?」
近衛隊長の声が低く響く。
管理人は震えながら、視線を床に落とした。
「……おれは、言われただけなんだ……」
「誰に?」
「………。」
答えられない管理人の代わりに、奥様が口を開いた。
「その答えは、本人に聞きましょう。」




