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第2話 泣き虫姫との出会い
……やわらかい。
指に絡んだ髪は、見覚えのない金色だった。
——え?
はっとして、起き上がる。
目に入ったのは、見知らぬ天井だった。
……ここは、どこ?
「アンナ、早く!!」
急に腕を引っ張られる。
振り向いた先の鏡に映っていたのは、見知らぬ少女だった。
(……これが、私?)
「ぼさっとしてないで! 姫様の着替えよ!」
ぐいぐいと引きずられるまま、部屋に入る。
そこには——
服に囲まれたまま、立ち尽くしている少女がいた。
「あと五分しかないのよ! 早くして!」
甲高い声が飛ぶ。
「だって……今日は、何を着ればいいのかしら」
少女は今にも泣き出しそうだった。




