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SNOW WHITE INTERLUDE -白雪姫と七つの矮星-  作者: 二ノ宮純
第6章 「翡翠の衣は天を舞う」
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第6章 「翡翠の衣は天を舞う」 第1話

ハイスクールアイドル D4のリーダーを支える存在。


それが、“立花翠月”という少女であった。


翠月の家は、孤児院“たちばな園”。


翠月の朝は、子供たちを起こすところから始まる。


カーテンを開け、柔らかな朝日を部屋に入れ、

「おはよう、起きて」と優しく声をかける。


ほとんどの子は翠月の第一声で目を覚まし、

あくびをしながら起き上がる。


だが、ただ1人、起きない人がいる……。


それが黎夏だった。


「もう起きてよ〜」


昔からずっとそう。


黎夏が翠月の両親の養子になって一緒に住むようになってから。


それは高校進学し、アカデミアに入学して寮生活になっても、変わらなかった。


毛布をかぶって動かない黎夏を、

翠月は慣れた手つきで揺さぶる。


「黎夏、本当に起きるからね?今日も練習あるでしょ」


「うぅ……みづき〜……あと5分……」


そんなやりとりが、朝の定番になっていた。



カフェテラスで、翼にそう言われた。


「翠月さんって、なんかお姉さんみたいですね」


「え?」


「だって黎夏ちゃんの面倒、いつも見てますから」


翼の言葉に、翠月は少し苦笑いを浮かべた。


「いや〜、あの子基本考えないで突っ走っちゃうから」


「ブレーキ役って感じですわね」


砂月が優雅に紅茶を傾げながら言った。


「まぁ、そんな感じです」


翠月は視線を少し遠くに泳がせ、

小さく息を吐いた。


「2人は兄弟とかいるの?」


プラナが、翼と砂月に聞いてきた。


カフェテラスのテーブルを囲む午後の陽射しの中で、話題が自然と家族の話に移っていた。


「私は1人っ子ですわ」


砂月が優雅に紅茶を傾けながら答える。

その声音には、いつもの余裕が感じられた。


「私はお姉ちゃんと兄さんがいますけど、ちょっと複雑で……」


翼はちょっと苦笑いで話した。

李梨奈と怜人——血の繋がりの有無を超えた、

複雑な家族関係を思い浮かべているようだった。


「マナは姉弟いるもんね」


プラナがニヤニヤとマリナの方を見る。


「姉と双子の妹と弟、そしてもう1人妹がいる」


マリナが淡々と答えると、翼が目を丸くした。


「マリナさん、双子なんですか??」


「ああ、イタズラ好きの妹がな」


マリナの口調は冷静だったが、その言葉の端に、

わずかな呆れが混じっていた。


「黎夏と気が合いそうですね」


翠月が苦笑いを浮かべて言う。


「まったくだ」


マリナが短く同意すると、プラナが楽しそうに笑った。


「いつか会わせてあげたら?」


「絶対に会わせない」


マリナが即座に否定する。


テーブルを囲む少女たちの間に、

軽やかな空気が広がる。


家族の形はそれぞれ違う。


血の繋がり、養子縁組、複雑な過去——

それでも、今こうして同じ場所にいることが、

自然な時間を生んでいた。







これは、トップスタァを目指す少女たちの物語。

そして……





世界を知る物語である。


第1話 完

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