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SNOW WHITE INTERLUDE -白雪姫と七つの矮星-  作者: 二ノ宮純
第3章 「空白の席は誰が為に」
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第4章 「葵花にとどまる朱雀の尾羽」 第1話

立風館の双剣——


そう呼ばれる双子の姉妹が立風館にいた。


神代朱と神代葵。


立風館で1年の時から実力を伸ばしていき、

学校外でもその名前を轟かせるほどの実力者だった。


朱の殺陣は力強かった。


刀の一つ一つが重く、

まるで本物の刀のような迫力。


その殺陣は百合々咲随一のアクション女優である八重ですら、受け止めるので精一杯だった。


赤髪のポニーテールが激しく揺れ、

一撃ごとに地面を震わせるような重厚な動きは、

見る者に圧倒的な存在感を与える。


葵の舞は優雅そのもの。


まるで流れる水のように穏やかであり、

芯のある舞。


その可憐なる動きには、

流石の砂月も見惚れるほどだった。


青い長い髪が優しく靡き、

しなやかでありながら決して隙のない剣捌きは、

美しさと危険さを同時に湛えていた。


双子が並んで剣を振るう姿は、

まさに「双剣」の名に相応しい調和と迫力に満ちていた。


力と柔、荒さと優雅——


相反するものが完璧に融合した剣舞は、

百合々咲の誰もが息を呑むほどのものだった。


「流石、立風館の双剣ですわ」


砂月が優雅に息を整えながら、感嘆の声を漏らした。


「流石の私でもあんなには動けないな」


八重でさえも敵わない、2人の洗練された動き。


力と優雅が完璧に調和した殺陣。

朱の一撃は重く鋭く、まるで本物の刀が風を裂くよう。


葵の舞は流れる水のように柔らかく、

しかし芯が強く、見る者を引き込む美しさがあった。


息をついていたところに、哪吒が声をかけた。


「この前、ワークショップでお祖父様に刀を教えて貰ったといっていたな」


「あぁ、そうだよ。私らの剣術はじいちゃん仕込み」


「神代一刀流か?」


「あ、バレた?」


「普通に苗字でわかるでしょ」


朱がとぼけたが、葵にすぐ突っ込まれた。


「となると、葵さんの舞は神代仙華流ですわね」


砂月が葵を見て言った。


指先までの所作や目線の動き、

それら全てが神代仙華流特有の特徴であった。


「はい。お婆様が神代仙華流の師範なので」


神代一刀流は日本を代表する剣術の1つで、

多くのアクション俳優も使用する流派。


そして神代仙華流も、日本を代表する日本舞踊の流派として知られている。


その2つを併せ持つ姉妹。

それが「立風館の双剣」と呼ばれる所以であった。


レッスン室の空気が、少しだけ熱を帯びた。


2人の背中には、血の繋がった伝統と、

幼い頃から積み重ねてきた鍛錬の重みが、

静かに宿っていた。


翼はステージの袖からその光景を見つめ、

胸の奥が熱くなるのを感じていた。


外部から来た才能は、ただの刺激ではない。

それは、百合々咲がまだ知らなかった「本物」の姿だった。




これは、トップスタァを目指す少女たちの物語。

そして……





世界を知る物語である。


第1話 完

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