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SNOW WHITE INTERLUDE -白雪姫と七つの矮星-  作者: 二ノ宮純
第2章 「星が集う日は次なる祭典」
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第2章 「星が集う日は次なる祭典」 第8話

百合々咲と矮星たちのレベルの差は、

あまりにも大きすぎた。


エーデルの五人ならまだしも、アンサンブルの生徒たちには到底到達できない領域だった。


第1部でロゼから徹底的に鍛えられた生徒たちでさえ、届かない高み。


生徒たちの意気消沈が、薄らと見え始めていた。


それが顕著に現れたのは、

今年入学したばかりの1年生たちだった。


まだ入学して数週間。


入学以前に多少の実績があったとしても、

学院の空気に慣れていない。


そんな彼らが、いきなりこの大きな舞台に立ち、

圧倒的なレベルの差を見せつけられていた。


意気消沈しても、無理のないことだった。


先輩たちがサポートに入るが、

このままでは離脱者が出てしまうかもしれない。


「1年の子達、大丈夫かな……」


レッスン室の隅っこで、翼がぼやいた。


「どうなんだろ、舞台の外から見てると結構厳しいかもね」


隣で水筒のお茶を飲みながら、侑樹が言った。


「舞台創造科の方は?」


「光葉たちが急ぎで叩き込んでるけど、覚えなきゃいけないことだらけでみんな大変そうだよ」


今年の1年生の負担は、あまりにも大きすぎた。


かと言って、2、3年生だけでできるほど

SNOW WHITEの公演は簡単なものではない。


1年生の中でも、必死に食らいついてくる子もいれば、立ち止まってしまう子もいる。


「入ったばかりでSNOW WHITE……。私だったら正直やりたくないな」


「え?」


「みんなが翼みたいに愛があったり実力があればいいんだけど、全員が全員そうじゃないから」


翼は静かに聞いていた。


百合々咲に来た理由は人それぞれだ。


夢を追いかける者、家族の期待に応える者、

ただ憧れだけで入ってきた者——


「それに今回は矮星とかいう他の学校の先鋭たちもいる。2、3年の私たちにとってはいい刺激かもしれないけど、1年の子達はまだ早すぎな気がするんだよね」


侑樹が矮星の7人が座っている席を見つめる。


各々台本を読んでいたり、

ストレッチをしたりしていた。


正直、翼自身もまだ矮星のレベルに到達できていないと思っていた。


「七つの矮星か……」


「1年に負担はあまりかけたくないですよね」


結依が翼と侑樹の隣に静かに座った。


「結依的にはどうなの?元百合々咲生徒として、

外から見て」


結依は少しレッスン室を見渡した。


「百合々咲には百合々咲のやり方、立風館には立風館のやり方があると思ってます。 ただ、負担は大きいでしょうね。1年の子たちに求めるレベルと、2、3年生に求められるレベルが違いすぎますから」


「立風館ではどうなんですか?」


「立風館では演劇に初めて関わる方が大半です。

1年のうちはしっかりと基礎を固め、本格的な舞台に立つのは2年からになると聞いてます。 まぁ、1年の中で実力有りと認められて1年から舞台に立つ方もいらっしゃいますが……あの方達みたいに」


結依の視線の先には、同じ立風館の朱と葵がいた。


2人は1年の頃から実力を示し、「立風館の双剣」と呼ばれるに至った。


百合々咲と立風館——

同じ演劇学校でも、考え方の違いが明らかだった。


それはアカデミアでも、カリスティックでも同じであった。


翼は静かに息を吐いた。


外部の才能を迎え入れた喜びと、

同時に生まれるプレッシャー。


そして、1年生たちの負担。


SNOW WHITE第2部は、

ただの公演ではなく、

学院全体の試練になりつつあった。





これは、トップスタァを目指す少女たちの物語。

そして……





世界を知る物語である。


第8話 完

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