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第7話 言葉の綾

こんばんは!!100pv突破感謝です!!

ほぼギャグというか…何読まされてんだろ…。

って感じのですが、物語のなかで大切な事に迫っていますので読んでもらいたいです!

長々と失礼しました。―では、どうぞ


バッグの中から地図を取り出し、目的地に赤いバツ印を付けた。


目的地は、サニーメーン。


ここから、東に歩き続けるのか…、歩きたくない。飛行魔法でも使えれば変わったんだろうけど…。

重い足を引きずりながらトボトボと草原の中に開かれた、砂利道を進む。

肌を突き刺す日差しが身を焦がす。


頬を生温い風がゆっくりと撫でていく。

目線を上げると、青空が一面を満たしていた。サニーメーンは砂漠の村だ、人口は100人ぐらいだったかな…。

情報を整理していると、視界の隅に黒い塊が目に入った。


ブルブルと震えながら座り込む姿を、見て

見ぬふりはできるので俺はそのまま通り過ぎた。それにしても暑いな。


「おい!まてゃぁぁぁ!」


肩を細長い手が、掴んで引き留められた。


「なんすか…」


なぜ、うずくまっていたんだろう…?

わからん。どうせ魔物かよくない勧誘のどちらかだろう。


「シビア!!冷たい!」


夜明けを連想させる、桃色と薄墨がかった

黒い瞳を必死に揺らしながら、声を荒げて訴えかけられる。


ベージュ色チェックの帽子を被った、

男の子…?だろうか。背丈は俺の肩ぐらいで、よく通る澄んだメレンゲクッキーのような声をしていた。

…どっかで見たことがあるような…?


「あのですねぇ!人助け、しないんですか!? 僕、倒れてましたよね!?」

「そうですね…。」


人見知りの俺には、会話という自分の意志をお互いに伝え合う行為は、とてつもなく

ハードルが高い。

人と話すときは、意図せず無愛想になってしまう。なにせ、友達が片手で数えられるほどだからな!!…はは。


「急にスンってしないでください。

…ふふ、どうやら噂は本当だったようですね!」


短パンについた砂を払いながら、ガッツポーズを披露する。小麦色の焼けた肌には沢山の絆創膏が貼られていた。

…見た感じ最近貼られた物だろう。はにかんだ時に「いたっ」と小さくこぼしていた。


「うわさ…?」


待ってましたと言わんばかりに、ズイッと顔を近づけられた。

 

「はい、脱獄したんですよね?今、国中大騒ぎですよ」


情報が回るのはかなり早いな。

まぁ、どうでもいいけど…。

ふいに、温かい風が草を静かに揺らした。

彼の大きな瞳も揺れた。

鼓動が早いな、心拍数は150越えか…かかなりの興奮状態だな。


「俺は、脱獄するようなことしてませんけど

…?」


そう返すと、可笑しそうに顔を歪めた。


「その声で分からないと思いました…? 

あなたは、『ラテ』ですよね?

かつての、レオンギルドに加入していた

無力なヒーラー…」


どんな声してんだよ…俺。

彼はスニーカーをわざとらしく鳴らしながら、俺の周りをぐるぐると一周する。

背をかがめて、自身の顎元にペンダコが出来た指先をあてる。

子猫が親猫を後追いするようだ。


「でも、不思議ですねぇ〜?

あのレオンが、なぜあなたのような魔力が一般的な人間を仲間に引き入れたのでしょうか…?」


あれあれぇと煽るように呟くと、ポケットから使い古されたノートとペンを取り出した。


「もしかして、裏工作…しちゃったんですか〜?」


さぁ、のってこい。という明確な煽りがひしひしと伝わる。


「…違いますよ」

「ふぁ…?」


間抜けな声を出し、バラバラとペンと、ノートを地面に落した。

これに乗るのは、不格好というもの。

冷静に場を分析しなくても一般的な常識があれば、周囲から見ればそう思うのも無理のない話だ。

実際に、俺の魔力はごくごく一般的な魔力量と伝えてあるのに、レオンギルドに加入できた。俺自身も未だになぜ、レオンギルドに入れたのか分からないまま。


「えっ、い、今なん…って」


目を丸く見開いて、顔だけをこちらに向けたまま落ちたノートとペンを拾う。

やめろよ、そんな目で見んなよ。

場を収めようと、したたかに告げる。


「…ですので言葉通りの意味ですよ」


そう伝えると、キッと目元を上げた。

絶望と興奮が入り混じった瞳で言葉を続けた。


「嘘だ、嘘だ!今のあなたは、横暴で女好きの飲んだくれで、一日に八十本は酒瓶を開ける…だらしなくて、不潔で、自分のことを卑下されると、怒り狂って相手の家に国令禁止魔法を五万発ぶち込む野蛮な男だって言ってたのに!」


まてまてまてまて、そのラテ野蛮どころじゃすまないぞ…。

大体俺、酒めちゃくちゃ弱いし、人見知りな奴が女性との関係を持ってるわけないだろ…、それに五万発は流石にエグいて…。


「じょ、上司の嘘つきー!!」

ムキになって、ジタバタと砂利を踏み鳴らす。世界の終わりを知ったような顔だ。

でも、メモをとる手は一切止めない。

ノートの上を優雅に滑り踊るペンは、次のページへとめくられるとまた、優雅に舞を披露する。


そんなに、書くことがあるのだろうか?


「ですが、『ラテ』で間違いないですよね?あなたとレオンだけ苗字を誰も知りません」


手は動かし続けるが、透き通るピンクと薄みがかった黒い瞳で俺を見つめていた。


…核心を突いた発言だった。 

俺とレオンの苗字をギルドメンバーも知らない。なにせ、俺もレオンも公表していないからだ、レオンの理由はどうであれ人には都合

というものがある。


「それがどうかしたんですか?大体誰なんですかあなた…」


俺もその真剣な表情に応えるように、できるだけ眉をつり上げる。


「あぁ、そうでしたね、僕の名前は…アイルです。新聞記者をしてる者です」


立ち上がり、ディアストーカーを取り目を伏せて一礼した。それに伴って揺れた赤みがかったチョコレート色の髪が太陽に照らされ、絹の様に透ける。


アイル…、聞き覚えがある。俺が学生の時から名を馳せていた人物と一致する。


「え、アイル!?」


「気づくの遅すぎませんか〜?」


全て思い出した、見覚えのある夜明けの瞳、

探るような口調。

かつての俺の後輩、『アイル・マーク』だ。

当時しつこく付きまとってきた広報委員会の一人だ。


「会いたかったです!ラテ先輩!」

「…おう」


あれ、そんな深い仲だったっけ…。

正直鬱陶しかった記憶の方がデカいけど。

まともに話したのは、一、二回程だろう。

彼はと言うと、目頭を赤くしながら熱くこちらを見ている。


「先輩!僕先輩に感謝してるんですよ…!」

「そっか」

「相変わらずつめたいですね…、そういうとこも―…」

段々蚊がなく声になって行き、最後はほぼ聞こえなくなり聞き返そうとすると、思い出にふけるように語り出した。

彼の話はまとまりがあるが、とにかく長い。

申し訳ないが、俺は半ば苦笑いで聞いていた。

簡潔にまとめると、当時彼は校内新聞を書いても誰も読んでくれなかったそうだ、

そこに俺からの「新聞を書いてほしい」と依頼が来てから爆発的に人気になり、広報委員長まで上り詰め、今では夢を叶え新聞で飯を食っているらしい。


「あ〜、ステアのやつか…!」

「そうですよ!…」

「凄いな、アイル本当すげぇよ」


子供のように目を輝かせたかと思うと、目を細めて熱っぽい視線を向けられた。はにかむ口元が艷やかに輝く。


「僕、まだ諦めてませんからね」


ノートとペンをポケットにしまうと、自身の手を絡め、ゆっくりと口を動かした。

アイルの雪のように白い肌に汗が色っぽく滴り落ちる。


「知りたいんです、先輩のこと…」


またかと、深く溜息をつき彼を見つめ返した。覚悟を決めたように視線を移すことはなかった。耳に数えられない程に付けられた、

金銀のピアスが揺れる。


「む〜り〜」

「な〜ん〜で〜?」


またこの下りかと、お互いに笑ってしまった。目を瞑り、眉を下げ可笑しそうに口を開けて笑うと、舌ピアスが静かに輝いた。


「お前は昔から大袈裟なんだよ…」

「本心ですもん!なんでレオンギルドにはいれたんですか〜!!」 

「俺が聞きたい…てか、写真だけはとるなよ」


やれやれと言い返すと、何かを思い出したように笑みを浮かべた。視界の端で、何がまばらに白く光る。シラっと、遠くを見つめると視線を俺に戻した。


「聞いてくださいよ!僕、魔力量測定試験で…」


そこで言い淀むと、視線を俺から外した。

陽の光が二人の影を引き延ばす。

痛いほどに視線が突き刺さる。


「―特化型魔力だったんですよ!」


「え、マジ…?」


最後まで読んで下さるなんて!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

画面下部にある「★」を押してもらえたらこれ以上に嬉しいことはありません!!

また次回お会いしましょう。

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